↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アイビス!  作者: フユルト
第六章 流星は駆け、騎士は眠る
101/116

魔術師の捕獲

まだ私のバトルフェイズは終了してないぜっ!!


「ーーークロエさん、このまま直進すれば接敵します!!」



「りょーかいっ!!」



木々を飛び移りながらクロエにそう伝えたネイルの瞳の先には、小さな魔法陣が2枚程展開されていた。それは遠くの物を拡大して見えるようになる効果があり、弓系統のジョブで獲得出来るスキルだ。



そして、森を抜けると黒に青いラインを走らせた外套を着た男が見えた。



「!!」



「〈マルチ・ショット〉!!」



男はクロエへ向けて氷柱を大量に撃ち出すが、それらをネイルが白い矢を射って撃ち落としていく。



「うおおぉッ〈身打切骨(シンダセッコツ)〉!!」



スキルの名を叫ぶと、クロエの身体をオレンジ色のオーラが覆う。効果は物理によるダメージを3割軽減し、ダメージを受けている間か、受けてから3秒間全ステータスが1.2倍上昇する。氷を生み出し、射出する行為は魔法だが、土や氷などの物質は物理的にダメージを与えるのだ。


大剣を地面に突き刺しながら、ネイルが打ち漏らした飛来する魔法を受けて尚、速度を落とすどころかさらに上げて駆け抜ける。



「〈轟轟飛斬(ごうごうひざん)〉!!」



地面を斬っていた大剣を正面に振り抜く。すると、斬撃が大地を斬り裂きながら突き進んだ。しかし、大型のモンスターや集団相手ならならまだしも、直進するだけの斬撃をたった一人の敵に当てるのはほぼ無理だろう。案の定、その斬撃は回避され…





「〈インフェルノ〉」






…勿論、承知の上だ。







直後、男の足元に矢が放たれる。それを知覚し、男がバックステップで逃げた瞬間、ネイルが装備している豪炎弓:火龍のスキルによって大きな火柱が上がる。そこを突っ切って、大剣を振り被ったクロエが男の目の前に姿を現す。



「!?」



「とりゃッ!!」



振り下ろされる大剣を杖で何とか受け流すが、クロエの右脚の蹴りで吹き飛ばされる。



基本的に、魔法を使う後衛職は格闘系統のスキルを手に入れられない為、ゼロ距離まで接近されると自分まで魔法のダメージを受けるので抵抗する術が無くなる。



だが、クロエが蹴り飛ばした事で距離をとれた為、男は魔法を使おうと…その時、目の前から漆黒の大剣が飛来して来た。突然の出来事に、男は横に跳んで回避をして辺りを見回すが、大剣の持ち主である少女が見当たらない。



「はああぁッ!!」



「!?!?」



真上を見上げると少女が上空で、帯のような物を巻いた拳を引いて構えをとっていた。しかし、その跳躍は高すぎたのか、少女は自分の上を通って攻撃は届かない筈なのだが…



「〈超過重力(オーバー・グラビティ)〉」



少女の鎧が紫色のエフェクトを纏うと同時に、上空で一気に加速し落下して来た。油断していた男は、避けようとするが間に合わず…



「〈破壊者〉ッ!!」



装備している武器の耐久値を代償にして強力な強化を行なうスキルが発動し、クロエの拳に黒いオーラが溢れる。そして、クロエの拳が男の頭を鷲掴みにし、落下の慣性を利用してクレーターができる程の威力で地面へ叩きつけた。



「ふ〜、捕まえた♪」



…しかし、あれだけのダメージを喰らえば死亡は免れない筈が、男は意識を失いながらも生きていた。それは、クロエが拳に巻いている【不殺の拳帯(ふさつのけんたい)】の影響で、効果は“この武器を介したあらゆる攻撃で、相手は死亡しない”というものだった。



「少し体力を回復させてから、あっちに戻りましょうか」



「そうだね〜、流石にHP1だと間違ってキルしちゃいそうだし…」






ネイル達は、気絶判定の入った男に回復ポーションを適当に浴びせて、リニアス達の元へ急ぐのだった…




ちょこっと解説:


【不殺の拳帯】武器種:ガントレット

・拳闘士最上位職:【拳王】が作らせた武器。

・この武器を介したあらゆる攻撃で相手は死亡しない。

・手加減が苦手であった拳王が入門者相手に稽古ができるようにするために作られたが、その効果が効果なので、現在では騎士団で暗殺者や犯罪者への拷問として使われる事が多い。



拷問官「これは素晴らしい“拷問器具”だ!!」



拳王「…違う、そうじゃない(´・ω・`)」





Qなんでネイルは積極的に攻撃しなかったの?


A矢や剣などで攻撃を受けると、出血などの継続的なダメージが発生するので、一応捕まえるために手加減していたんですよね。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。