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第四十六話 詩歌さんの夢見

誤字脱字などございましたら、感想や活動報告へのコメントなどで教えて頂けると助かります。

 あれから少し散歩を楽しんだが、お腹がすいてきた。

 今日は露店で食べようという事なので、気に成った物をそれぞれに買い、二人で分け合って食べていた。


「んーこの街の名物らしい肉巻きケバブっぽいね」

「たしかに、これ一寸ソースでも付け足したらケバブに成るな」


 そう言って冬夜君は収納からそれっぽいソースを見つけ出し、混ぜ合わせて味付けしてみる。


「おお、これ完全にケバブだよ、さっきより更においしい!」


 そんなやり取りを見ていた人たちが結構集まってきたので、冬夜君は飲み物買ってくると言って少し離れ、ついでに先ほどの店にソースを届けて説明をしていた。

 先ほどのソースの元に成った品は、里ですべてそろうので、作り方と入手方法もしっかり教えてるんだろう。

 暫くすると飲み物を買って戻ってきたが、人だかりの方に店について説明すると、皆そちらへと流れていった。

 もう一つの買ってきたものも食べると、此方は見事に再現された角煮入りちまきだった。

 あまり食べてしまうと夜のティラミスが食べられないような気がしたのでここまでで済ませておいたが、冬夜君はそのあとから揚げのあんかけ買ってきて食べていた狡い。

 いつもだとこの後の時間は、牧場でモフモフタイムだが今日は服が服なので我慢して、学校に行き図書館で過ごす。

 図書館でのんびりと書物をあさったり、冬夜君を目で追ったりしてみる。

 冬夜君は、棚の前で立ったまま読む派で、結構様に成って居て私の妄想スイッチが色々と入ってくる。

 あの状態で壁ドンは無いなきっと本棚が倒れちゃうとかくだらない事を考えたり、取りたいものが有るけど届かなくて跳ねていてぶつかったら、謝ると素っ気なくされながら取って貰えたりとかと考えながらじっと見ている。

 暫く見ていたら、ついつい腐った方向へと思考が逝ってしまい、冬夜君が気付いたのか戻ってきて梅干を頂いた、痛いけど堪えながら謝ると辞めてくれ注意された。

 もうしませんって言ってごめんなさいした後はまた本を読む方に戻って、夕方少し前に図書館を出ると商店街に戻り食材を買って帰宅した。


 食材は収納に大量にあるけど、足りないものは消費が多い物もありその辺りを補充を兼ねて買い足している。

 今日はティラミスという事で、カカオをゴリゴリしたりするのを担当したり、醗酵させてチーズを作ったりなどいろいろと手伝った。

 普段だと全部冬夜君がやってくれて至れり尽くせりだったりする。


 わたしは今日みたいな時でない限りは、森の中を散々走り回って色々と魔物を討伐している。

 砂糖組じゃちょっとつらいだろうなって子が稀にいるのでそう言ったのの対処だ。

 倒すときにコンダくんなど手伝ってくれた子がいる場合は、その子たちと素材を山分けする。

 一体とかの時は面倒だけど斧で縦に真っ二つだ。

 それらが実はかなりの量私の収納には入っている。

 小柄で弱そうと思われるのかよく襲われ獲物には事欠かない。

 カードを更新もしてないので判らないがきっと大変な事に成って居ると思う。


 夕飯が出来て並べ終わったあたりで何時もアカレ子ちゃんが帰ってくる。

 食事をしてティラミスを堪能しながら雑談をした後は、皆でお風呂に入ってのんびりした後眠りにつく。

 今日は朝まで起きれなさそうだなあと思いながら瞼が落ち視界が闇に閉ざされる。


 シイさんシイさんとなついてくるあの子(沢田由依)の夢だった。

 懐かしい話をしたり色々としていたけど、これは夢なんだよなぁと二人同時に呟いた。

 んん?とおもいお互いを見つめ合い、今どうしてますと言う話をしお互いに寝たばかりで、目の前に懐かしいシイさんが居たから声をかけたという。

 こっちも寝たばかりで声を掛けられたので、懐かしんでそのまま雑談したと言う。

 夢でつながっている?と思いどこに居るかを聞いたがそこはノイズが掛かって聞き取れなかった。

 色々聞いてみると、やはりこちらの世界に来ているらしく、来た時に若返り今は見た目は十八歳で、精神的には六十四歳だそうで、私の倍以上!と、驚いたら、過去に飛んじゃったんですかって聞かれたので、この世界に来た時に時間軸がずれる話と、こっちに同じ感じの人がいる話をした、どれだけ覚えていられるかわからないけどと言い、お互いに別れると又深い眠りへと入っていった。


 かと思いきや、何かに起こされる。


「詩歌大丈夫か」


 心配そうな顔で私をゆすり起こし覗き込んでいたのは冬夜君だった。


「ん~ん、平気どうしたの」

「なんか由依ちゃん由依ちゃんって騒いでたから、由依ちゃんの事で魘されてるのかと心配で」

「あ~、うん夢で由依ちゃんに会ったの、でも繋がってて夢じゃなかったの」

「夢で逢ったけど、繋がってて夢じゃない?う~ん」

「ふぁあああ、冬夜君ココア欲しいな」


 そういうと、判ったよと言って部屋から出ていったので、寒くないように寝巻の上から半纏を羽織ってのそのそとリビングに向かった。

 ティラミスの時の残りのパウダーとミルクと塩と砂糖でココアを作ってくれた。

 そっと両手で抱えすこし冷ましながら呑むと、そっとお腹の中が温かくなる。

 少し落ち着いて眠気が少しましになったところで、ポツリポツリと夢の中の事を話し始める。

 覚えている分だけを話し終え、そこで冬夜君に起こされたと伝えた。


「ふーむ、由依ちゃんがこっちに居ると。それで十八ぐらいの見た目に成って居て、此方での名前は聞いていないと」

「うん、そんな感じ。精神年齢は六十超えちゃってるって言ってた」

「当てもなく探すのもあれだから、明日にでもアカレ子に相談してみよう」

「うん、じゃーもう寝るね、おやふひー」


 ココアも飲み終わり、お休みと言おうとしたらあくびが出てしまった。

 冬夜君はいつもと同じでにこやかにしながらお休みって言って部屋に戻って行った。

 私も布団に入るとそのまますぐに意識が遠のいていき二度寝についた。

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