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第四十四話 最近の詩歌さん

誤字脱字などございましたら、感想や活動報告へのコメントなどで教えて頂けると助かります。

 里も完成し、教えられることを教え切ってしまい、することもあまりない詩歌の朝は早い。

 まだ深夜と行った位の時間から起きだし、ジャージのまま庭に出る。

 すると夜行性気味のフウガが寄ってくるので、暫く戯れてやり満足するとフウガは眠りにつく。

 その後は、里のキノコ(しつ)と呼ばれる(むろ)へと向かい、中に入ると腐神の力を使い、異常が無いかを調べる。

 腐神の能力で判ったことなのだが、腐って居る物が無いかを捜査出来ることに気づき、室はそこそこ温度が有り湿度も高いため、キノコにはいいが他の物が腐りやすい。

 初期の頃にそれに気付かず育成していて、棚が腐り崩れて全滅仕掛け皆が悲しんだこともあり、それ以降こうやってこっそりと皆が寝ている間に調べている。

 今日も小さいながら反応が有ったのでその場所に向かい、見てみると少し腐り気味になった棚が有った。

 負神の力で腐食進行をマイナス方向に加速し、元の状態に戻し、目立つように印をつける。

 こうしておくと、いつの間にかその部分が腐食しにくい物に新しく交換されているので、きっと昼の誰かがそれをやっていてくれているんだと思っている。

 それらが終わると、井戸端会議の時に聞いた病にかかり調子の悪い人がいる家へと向かう。

 周囲に発生する音や自分の気配を極限まで減らし、こっそりとその人の家へと入り様子を見る。

 私が神の力で出来ることは、腐食、方向をマイナスに向ける、斧でドカンとやる。

 この三つだけなので、まずは病気の状況を見るため最近何とか身に着けた看破を発動する。

 この看破、凄く頭痛くなったり、下手すると頭パーンってなるらしいけど、私にはそう言ったことが起きなかった。


 この世界の病気の根本は、大雑把に幾つかある、ウィルス性、呪術性、身体性、気候性、食物性だったかな、見た事有るのはこの五つだ。


 この中で、気候性と食物性だけは私にはあまりどうもできないけど、食事や運動等で解決できるようなので、弱っていく体力にマイナス効果をかけ、回復だけさせておく。


 ウィルス性は、直接菌に向かい繁殖力などの力にマイナス効果を与え一気に弱らせ、本人の抵抗力で駆逐させる。


 呪術性はもうあれね、負神の影響とでも言うべきなのか、そのものが見えるので、つまんで取り出して消滅させられ、とっても楽なのですが、依然一寸おいしそうに感じてしまい食べていたけど、冬夜君にばれて物凄い説教された、神力が増えたように感じてたけど、なんか変なオーラ体からにじみ出てたみたい。


「詩歌さん今度食べたらこれからデザート抜きね」


 そう言われてしまい、ひっしにごめんなさい繰り返して泣きついてもうしないって言った。

 冬夜君のデザート以上の物なんて無いのだ。

 因みに呪詛は普通に消した場合呪詛返しが起こるが、私は起きないように消滅させているので、周囲への波及などは無い。


 そして大変なのは身体性だ、これは腫瘍とか言われるような関係の事や内臓の異常を指し、こっちに関しては非常に扱いも難しい、まだ医療が発達していないのと魔法で治すにはかなり上位の魔法と剣術か拳術等の技術が必要になる。

 わかりやすく言えば、悪い部分を切り抜いて欠損治癒と完全治癒をかける必要がある。

 体力が無い人だと、まず切り抜いた時に死んでしまい、体力があっても事前に重度睡眠をかけてやるのだが、それが使える人がいないと、暴れまわらないように固定が必要になり、痛みで発狂する場合もある。

 私がこっそりやるのは、寝ている人に神力で重度睡眠の様な効果をかけ起きないようにしてから、該当部位を調べ患部進行をマイナスに向け無にするのと体力の回復だ。

 これの難点は無にしてもまた発生してしまう事なので、誰のどこに何が発生していたかをメモして、衣料所の受付に帰り際にこっそりと投函する。


 この世界で一番凄いと思ったのは、呪術以外の病気はすべて予防薬(とても不味い)を暫く飲むことにより、体内に抗体が出来て防げてしまう事だ。

 呪術も同じ事が出来るらしいのだが、予防薬ならぬ予防毒らしく副作用が酷いため誰もやらないとの事だった。


 だいたい日が昇る少し前あたりに家へと戻り、もう一度ベッドに入って寝なおす。

 そうするともう三時間ほど寝たあたりで八時頃に成り冬夜君がそろそろ起きようって起こしてくれる。

 称号をもらってから実は寝ないでも平気なのだけど、することもないし寝ないと発狂死するって昔書籍で読んだ気がするので、きちんと寝るようにしている。


「詩歌さんそろそろ起きよう」


 暫く寝ているとそう言って起こされる、意識はっきりしているけど、いつも寝ぼけたようにして甘えて着替えを手伝ってもらう。

 冬夜君は大好きだけど絶対に手を出してくれない、何度も出してくれればなって思っているけど、自分から求めたら負けた気がするので、ああ負神だからそれでも良いのかなとか最近揺らいでいるけど我慢している。

 ジャージを脱がせ着替えさせてくれる、今日の冬夜君は水色の甘ロリ系をチョイスしてきた。

 靴下は白を選び、髪も綺麗に梳いた後にストレートにしたうえで飾りリボンまで付けてきた。

 その辺りでいつも私は目が覚めたかのような表情にしている。


「ぬぬ、むむむむ、これはフウガとお出かけできない、そしてアリスな妹系ですねわかります」

「食事して一休みしたら、たまにはのんびり里を見て回ろう」

「おお、デートですかデートですね。なら冬夜君スーツに伊達メガネはこれね」


 そう言ってちょっと鋭い感じの眼鏡を取り出すと、にやりと笑いこう返してきた。


「鬼畜メガネ希望ですか、言動もやはり」

「そこは普段どおりでいいかなー。ところでお兄ちゃんがいい?」


 真顔でその必要はないと答えられ、可笑しくなりお互い笑っていると、アカレ子ちゃんがお父さんお母さんマダーと言ってきたので、部屋を出て朝食を済ませ一休みする。

 今日はコーヒーとパンと目玉焼きとサラダだった、デザートはフォンダンショコラだったが、カカオを何処から手に入れたの、コーヒーは栽培してたの知ってるけどと首を傾げた。


「あ、街と交易始まったんで聞いたら有ったから仕入れたんだよ、因みにこっちだと油取る以外に使われてないらしいから、元の種から育てられないか森霊に聞いて出来るなら栽培してチョコレート産業やろうかと思ってる」


 ほーへーってことは、そのうちティラミスとか食べられるのか、思わずティラミス期待してるって言ったら、手伝ってくれれば今日の夜作れると言われ二つ返事で協力を申し出た。


 雑談が済んだ所でアカレ子ちゃんが外に出ていった。今日は学校の研究部門と、医療所の方へ技術提供をしに行くそうだ。

 昼には少し早い程度の時間までリビングでノートPCを起動しネットに繋ぐ。

 此方に来てからアカシックレコードを調べまくり、先日漸く地球の女神と通話できるようになり、地球の女神に頼み込んでネットを閲覧だけできるようにさせてもらった。

 私たちがノートPCで色々し始めたら、此方の女神がやってきて二人だけ楽しそうで狡いですと言うので、壊さないなら使い方教えるから一台あげると言ったところ、使い方さえ教えてくれれば十分ですと、私のノートPCと全く同じものを作り出した、創造神の力そんな事に使っていいのって聞いたら、自分へのご褒美ですって嬉しそうに言ってた、大分染まってらっしゃる。

 シル君に聞いたところ、私たちの事は色々と話題に成って居るらしいので調べてみると、調べた本人の主観時間軸の時代に繋がるらしく、私達が繋ぐと私たちの時代、シル君に繋がせるとシル君の時代の情報が調べられた。

 そして調べていて気付いた自分たちの店が更地に成って居ることと、確かシル君の言っていた話だと私たちの遺言状が出てきて店を引き継いだという話だったが、そんなもの残した覚えがない事に。


 そこで、地球の女神に相談したところ、うーんと悩みながら、お前たち今から遺言状書いて血判入れて準備しといてすぐ行くから。と言われ、遺言状を書いて血判を押しておいた。

 そうすると女神がやってきてそれを受け取り確認し封印をした後、みるみる遺言状が劣化する。

 おっとやりすぎたと言い、それを元に戻し、これで書いてから一年ぐらい過ぎてる感じになったから、あんたの店じゃない方の実家の畳の下に入れて置くからといって帰って行った。

 なるほど、畳とか撤去すると、出てきて沢田由依ちゃんに全てが相続されるわけか。

 早速翌日のニュース速報を調べると、一部地方ニュースで取り上げられていた。

 由依ちゃんが泣きながら答えているニュースで、まだ何も応えられていないので、またここに店を建てて、学生やりながらお店を始めますと言っていた。

 結局店側の土地を残し他は処分し、そのお金とこちらが貯めていた貯金で税金を払い、お店兼住居も建て直していた。

 祖母と住んでいた家は持ち家ではなく貸家だったようで、店舗が建つと引き払い二人で此方で暮らし始め、祖母が調理師免許を取って既にお店をやり始めていた。

 女子高生が経営する美味しい中華料理として早くも話題を呼んでいるようで、元の店の常連もやってきてそれなりに繁盛しているそうだ。

 営業時間は午後五時から八時の三時間で材料切れたらそこで店じまいという方式だった。

 この辺りまで知るのはあとの話だ。

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