第三十四話 商会の面々と合流したベルシーカー
二日目終了
コウサショートカットにより里へ
第二第三休憩所それぞれで宴会
翌朝一部の物が二日酔いで苦しむ
ベルシーカーは、朝に両替商達の先に行きますと言うあいさつを受け見送ると、後続の商会組が来るまで休憩所でお風呂に入ったりしつつのんびりと待った。
三日目の夕方に成る少し前に商会の馬車と、ソードブレイズ、シャドウテイカーの面々が到着した。
到着するなり、ベルシーカーの案内で馬車や馬を厩舎へと片付け、その後は全員がお風呂の話を聞き、リーダーと副リーダーと会頭以外の者たちは、疲れを癒す為にもと、全員が風呂に入りに行った。
「で、何でベルシーカーがここに残ってるんだ」
ソードブレイズのラゴウに問いかけられ事情を説明すると、あの人はなんでそう一番乗りしたがるんだ、安全を考えてくれてもいいんじゃないのかと、その場に居た全員が頭を抱えた。
「それで、ここでは飯が食えるって聞いたが、料金とかはどうなんだ」
先日いろいろ食べたので、定食メニューを朝に見て気づいたのだが、一品物の軽く摘まむ小物幾つかとそこそこの量が有った物に白い粒状の物(昼に聞いたところお米というらしくご飯とも言っていた)とスープと杏仁という白く甘いデザートがついてきたことを説明し、定食に関してはその辺の普通の飯屋並みの価格、一品物は酒場程度の価格で食べられることを説明した。
味に関してはと聞かれたので、行った事は少ないが高級料理店並の味で提供されると説明する。
ミナスとトラングがあのゴマアンマンとかいうのはあるのかと聞いてきたので、一品物にあったと言うと二人は嬉しそうにガッツポーズをしていた。
これからの計画について話し合い、少し無茶に成るが次の休憩所までを二日で行って、一日休息を繰り返さないかと提案された。
皆はその提案に賛成し、しっかりと一日の休息をとれば問題はないと言う話に成り、話し合いは終了した。
そして次の問題になったのが寝床だった全部で二十九人いるが、部屋の広さはすべて同じだったが、ベッドの数が二十二個だった、水晶を使って相談したところ、五人部屋以外には押入れがあり布団成るものがそれぞれベッドと合わせて四人ずつが寝れるように入れてあるので、それを取り出して床に敷いて使ってほしいと伝えられる。
使い終わった後は元の場所に戻しておいてくれるだけで問題はないと説明されたので、早速探してみると厠とは逆の角にそれはあり、取り出してみるとベッドと同じ感じだが少し厚手の物であった。
感触などを確かめたところ、こちらの方で床で寝たいと言い出すものが居た程度にはいい布団であった。
寝床問題も解決し、風呂組が戻りリーダーと会頭たちが風呂に入り戻ると、食事をとろうと言う話に成り、両会頭が食事はこちらで持つのでこの一品物をすべて頼んでみようと言い出した。
一品物の量から考えればすべて食べつくせるだろうと思い、ベルシーカーは了承したが、絶対落とし穴があるからとシャドウテイカーから言われ、お品書きの最後の方まで見るとそこにあった、宴会向け注文という文字に気が付き、今回は此方にして翌朝からは定食を皆で別の物を頼んで全種試そうと言う話に落ち着いた。
宴会向け注文を押すと、人数と酒の必要な人数を入れる画面に切り替わり、それらを入力し終わると料金は幾らに成り先払いとなります、最初の料理の時に料金をお支払いいただきますと、それ以降順次参る形に成りますがよろしいですかと出たので確認を押す。
少し待って居ると五名の給仕たちが入り口からやってきて、カウンターに巨大な樽を並べていき、こう語った。
「この度は森羅の里休憩所宴会向け注文をお選びいただき有難うございます。まず先付に皆さまの所へと軽いおつまみをお配りします。まずおつまみを配る際に給仕に最初の飲み物をお申し付けください。それ以降は飲み物はお申し付けくださればご用意いたします。料理は状況を見て順次運び込みますので、ごゆっくりお楽しみください、なおお酒や料理の片付けに関してはこちらの文字盤が二十二を過ぎたところで終了し回収させていただきますのでご容赦ください」
そういうと、給仕たちのうち説明した一人を残した四名の給仕たちがおつまみを配り、テーブルごとの注文をまとめていき、書き留めたメモを樽の所に居る給仕に渡し次のテーブルへと向かう。
樽の前の給仕は、素早くそれらを用意するとテーブルへと配り、次のテーブルのメモをこなしていく。
そうしてすべてが配り終わったところで、皆は乾杯を交わし飲み始めると、樽の前の給仕を残した四名はまた入り口から出ていき暫くすると料理を持って来て配り歩いていた。
樽の前の給仕は飲み物の注文をこなしつつテーブルの料理の減りを見て、お品書きを操作していた。
まるで全てを見きっているかのように、料理が適度に減ったり次が恋しくなると新たな料理が届くを繰り返し、皆の食べる具合や速度によっては、それぞれ個人に向けた料理までもが届いてくる。
酒を飲み酔っ払い騒ぎつつも料理を堪能した者たちの中に、ほぼ完ぺきにそこまでやっていたことに気付いていた者はいたのだろうか。
そろそろ時間の終わりが見えてきたところで、給仕がお知らせをする。
「只今よりお受けするお飲み物の注文が最後となります。皆様お気を付けください」
最後の注文をすべてこなすと樽を収納へとしまい、あいた料理の皿を片付けの箱の中へと片づけた。
「本日皆様の給仕をお勤めさせていただきましたは、森羅の里休憩所職員メリストギナと申します。ご利用ありがとうございました」
彼女はそういって一礼をすると去って行こうとした。
「おい、メリストギナの嬢ちゃん一寸待ちな」
一人だけそれを止めた者がいた、ソトラ商会のトラング会頭だ。
「はい、何でしょうか、何か不手際でもございましたら、申し訳ございませんがお教えいただけますと助かります」
「いんや、お嬢ちゃんは全く悪くない、むしろこっちはその完璧な仕事に感動したんで労いたいだけなんだ、少なくて悪いがこれを先ほどの給仕たちと分けてくれ」
そういってポンと金貨を十枚渡そうとするが断られる。
「申し訳ございません、受け取ることには問題が無いのですが、金額が多すぎます」
「そうはいってもなあ、良しそれじゃ料理を作った者たちとも分け合ってくれそれなら良いだろ」
そう言われて再度差し出されたそれの中から一枚だけ金貨をとると、これ一枚だけでも十分多すぎますが有り難くいただきます。と言って一礼して帰って行った。
「っかー、すげえ女だなあ、うちにも一人欲しいぜ」
「きっと無理ですよ、素晴らしい手際でしたが、あそこまでの人を引き抜きなどしようとしたら、今後の里との付き合いに問題が出そうです」
「まったくだな、これから里と付き合っていこうってのにそれも問題だった」
そういうと笑いながら各自部屋へと戻り就寝した。
翌朝は全員風呂に入り、定食を頼み食事を済ませると、片付けと準備を済ませ出発していった。
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