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第十三話 二日目前半

サブタイが思いつかない悲しみ

 食事を作っているところへ行くと、皆色々と香辛料を臭いをかいだり味見しながら使い、味見しながら料理を作っていた。

 香辛料を味見して一部の者は悲鳴を上げたりのたうち回っていたが、気のせいという事にしておこう。

 冬夜は詩歌の能力なら作れそうだと確信をしたのか、森霊に確認しながら頼み色々な豆を出してもらい、茹でて行く茹で上がる度に、潰していろいろな香辛料と混ぜて瓶に詰めていく。

 詩歌は冬夜に頼まれ渡された瓶の中身を腐神の力を使い発酵させていく、一つ終わると今度はこれとどんどんと渡され、気づくと味噌、醤油、豆板醤擬き、コチュジャン擬きなどが出来上がっていた。

 それらが完成した辺りで、皆の料理が完成したらしく伐採組も集まってきていた。


 皆で広場で食事をとっていると、詩歌が慌てて吊るしてある地龍の方へ走っていった。

 少しして戻ってくると、地龍から切り取って来たのであろう肉塊を抱えていた。


「ごめんねーこれで足りるかな」


 そういって丸まっていた虎たちを撫でながら、目の前に肉塊を置いてやると三匹は食べ始めた。

 切り取った部位はそれなりに血が抜けていたらしく、よく見かけるブロック肉の巨大なバージョンとでもいった感じであった。

 夢中になって食べている様子に満足すると、詩歌はまた食事を再開した。


「そういえば冬夜君さっきは、なんであんなに色々作ったの?味噌と醤油だけあれば大体よくないかな」

「いやあれな、ここらで栽培できるものを森霊に出してもらってそれで擬きを作ったんだ。その中で皆の口に合うものを調べて、それをここで栽培と製造できるようにすれば、詩歌さんの考えてる服飾産業以外にもやって行ける目処が立つんじゃないかなと」


 へー色々考えてるんだねと返されつつ皆の作った食事を堪能したところ、結構辛い物が人気に成って居た。

 折角だからと、作った調味料を僅かずつ皆に味見してもらい、好みを選んでもらったところ、一番人気はコチュジャン擬きで、醤油はいまいち人気度は低かった、塩辛過ぎるとの意見が多かったので、きちんと調理したものを今度は皆に試してもらおう。


 その後サトウキビみたいな物は無いかと聞いてみたところ、樹の樹液でそれに似たようなものが取れると判った。

 ある程度育ったところで傷を付けると樹液として出て来るそうでそれを、水で薄めて濾した後に乾燥させると綺麗な白い粉に成り甘みがあるとの事だった。

 その木自体は、幸いな事に里の周囲にたくさん生えているとの事で、塩擬きの草と同じでその辺から手に入れて加工するだけで済みそうだとの事が分かった。


 食事後は、伐採建築組は詩歌が担当し、食事組を冬夜が集めてそれぞれに別れて作業を開始した。

 冬夜は『砂糖の木』森霊たちが言うには、ソダと言う名称の木を教えてもらい、傷を付けて樹液を出して集めるための桶を取り付けた。

 二日もすると桶一杯にたまるとの事なので、翌日までこのままにして置き、桶半分でどの程度取れるのかを様子見してから規模を決めることにしたようだ。

 塩草は、ルソルと言う名称で魔素の影響を元々受けないものだとの事なので、そのまま収穫していく、二割程度を目安に収穫すると翌日には元に戻るとの事なので、こちらも必要分だけその時に採取することにしておいた。

 森霊にいろいろと聞いた結果、長ネギそのものと茄子擬きが有る事が分かったので、それを皆で採取し浄化して地龍の肉の一部を使ってひき肉を作り、夜は麻婆茄子や茄子の味噌汁や生姜が無いけど揚げ茄子と焼きなすネギ醤油味など茄子三昧にしてしまおうと思っているようだ。


「とーやーこんなに色々取ってるけど何に使うの?」

「今晩のおかずだな、もっと量があるといいんだけど、さっきの地龍の肉も食べてみたいしこの位で良いかな」


 そういうと、皆にそれを浄化しておいてくれと頼み、冬夜は地龍の方へと向かった。

 そう、解体なんてやったのは二度位しか無かったので忘れていたが、吊るして一時間以内に内蔵取らないといけなかったのだ、結構時間がたってしまったので、まずいかと思いつつも、中華包丁で腹を裂いて内臓を取り出す、落っこちて汚れても洗って浄化すればいいだろという大雑把な勢いでやってしまった。

 里の一部も気づいていたらしく、腹を裂こうとしていたようだが、硬すぎて出来ていなかった。

 味が落ちていたらすまないと言ったが、今までの事を考えるにここ以外でやったとしても、これだけの大物だとそもそも普通は開いて内臓を取り出すだけでも、数人がかりで交代しながらやって数日かかるとの事で、現状確認されているものよりもいい品質に成るだろうとの事だった。

 ついでなので皮剥ぎや素材取りもやって、洗浄や扱いに困りそうなので内臓と一緒に空間収納にしまい込んだ。

 肉の目が見えるというかココを通せばスルスルと切れるという部分が、何となくで判ったおかげで、解体作業自体は二時間とかからずに終わった。

 つり下がっているものを見ると、解体された牛が吊るされているのとあまり見た目的には変わらない。

 ただ違うのは、まだ血抜きの最中だという事と、その下に設置された桶だ。

 地龍といえど龍は龍で、血自体も色々なものに使う材料となるとアカレ子が言い出し、皆が慌てて桶を持ち寄って集めている。


 最終的には何か蓋のあるものに入れて保管したいところだが、さてどうしたものか、桶のまま空間収納すればいいとアカレ子は言っていたが、やはり取り出した時を考えると壺などに入れて蓋をして保存しておきたい。

 そこで思いついたのが、炭焼きをやっているという言葉、折角だから竈を作って壺を焼いてしまえばいいんじゃないかという事だ、そのためまず粘土を探さないと駄目かとアカレ子に相談したところ任せてくださいというので任せた。

 後で聞いたら井戸掘りで掘った土の一部が粘土だったようで、はずれの方の穴で約二メートルほど掘ったあたりで摂れ、他の土と混ぜ合わせて何とか腰サイズ位の瓶が二十ほど作れる程度の量が確保し。

 里の子供たちに土遊びの要領で混ぜ合わせてもらい、壺っぽい形にして並べてもらった後、乾燥させているとの事で、何日かして乾燥したら焼き上げれば問題なく使えると報告された。

 竈の方は掘って有った土や石を使って、それらしく形作りガズ達の作った炭で、固めるために焼いているきちんと煙突部分も作ったので上手く行けば壺を二つぐらいなら並べて焼けそうな程度のサイズになるそうだ。


 伐採は森霊に聞きながら詩歌の方でやり、他の面子は建築へと回った一軒ずつ建てていくようで、ガズとヨダの二人が指示をしながら、材料を準備してそれをどんどんと組み上げて行く。

 とはいっても今のままだと材料の切断に手間がかかり一件建てるのに数日かかりそうなペースとの事で、手が空いたものたちは材料の切断に回って、組み立てる側の人数は数名に減った所で落ち着いたそうだ。

 材料さえ伐り終われば、最初の組み立て組が監督となり切断組がそれの下について、家を建てる効率も伸びるだろうとの事で、最終的には三日に五件位のペースを目指すと報告された。

ここまで読んでいただき有難うございます。

ブクマポイントありがとうございます。

ようやくPVの見方が分かりました。

長くなりそうなのでいったん切りました。

後半は、書きあがり次第投稿したいと思います。

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