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胞子系終末短編集  作者: 胞子観測者
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残滓

残滓


それは動くたび、さらりと落ちて、薄く部屋のかどに身を寄せる。

風が起こるごとに身を寄せあって、掃いては舞いを繰り返す。

午後の光は、それらを隠すでも照らすでもなく、 ただ宙に浮かび上がらせていた。

猫はそれを面白がるでも申し訳なさそうにするでもなく、ただ体をしなやかに伸ばして去っていく。

巡る季節と舞い踊る毛に宙を仰ぐと、アシダカグモが呆れと同情を残して撤退していった。

隅に集まった小さな残りだけが、 まだここで生活が続いていることを知っていた。

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