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学者と弟子2 霧の谷へ到着
谷分館はその名の通り、山々に囲まれた低地に霧と胞子に包まれるように建っていた。
問題の棚に案内する司書は、掃除がいき届いてない訳じゃないんですよ。
と言い訳するように言った。
それが目の前の胞子の事なのか、棚から溢れるという蔵書の事なのか判断がつかないまま、私と師は後に続く。
こちらです、と
司書が振り向く。
そこには明らかに、上にも下にも増設したのが見てとれる本棚があった。
「この棚が…?」
師が尋ねると
「ええ、すべて人類学に関係するものです」
「すべて?」
「ええ、すべて」
私と師は中央から持参した目録を慌てて取り出す。




