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【26本目】続・夕陽のガンマン(1966年・伊)

【感想】


 1960年代にブームになったイタリア製西部劇ことマカロニウエスタンを代表する監督・セルジオ・レオーネの手掛けた【ドル箱三部作】の3作目です。


 マカロニウエスタン、ハリウッド製のウエスタンとは異なる趣があって結構好きで見てる(老舗のレンタルビデオ屋とかにマイナー作品のDVD置いてあったらめちゃ興奮します)んですが、この【続・夕陽のガンマン】は脚本・キャラクター設定の完璧さにおいてマカロニウエスタンでも白眉なんじゃないかと言える映画です。


 とにかくタイトル(英題はThe Good, The Bad, and The Ugly)からしてこの三人を軸にして物語を始めます!っていうわかりやすい意思表示に見えて痛快です。ガンマンから追われる卑劣漢のトゥーコ、家族がいようが元雇い主だろうが金のためには殺すエンジェル、言うほど善人か?でもまあイーストウッドだし相対的には善人かもな……なブロンディと、一発で三人のキャラクターがわかる構成もお見事。


 【プロジェクトA】とか【仮面ライダーアギト】とかもそうなんですけど、出自も価値観も全く異なる3人の主役が、一つの目的に向かって進んでいき、結果運命に導かれるように邂逅し、ときにぶつかり合う物語は、こいつとこいつがあった時どういう絡みになるのか? を妄想するのが超はかどって楽しいんですよね。それも三人ともが主役という立場で、キャラクターがしっかり経ってるからこそはかどる妄想です。




 今作の場合、その三人の主人公を演じるのは我らがイーストウッドに、前作(別に世界観つながってないけど)【夕陽のガンマン】では悲しい過去を背負うサイドキックを演じたリー・ヴァン・クリーフに、ハリウッド西部劇への出演経験もあるけどこの作品では見るからに汚くて下品なガンマンをリアルに演じるイーライ・ウォラック。もうこの三人が演じると来れば、ストーリーがどういう方向に転んでも面白くなるってもんです。


 


 善玉だの悪玉だの言いつつ、三人とも自分のことしか考えていないところが、この作品をさらに痛快な映画にしてると思います(決してハリウッド西部劇的な正義漢が痛快じゃないと言っているわけではなく、こういう宝探し系の話には合っているという意味で)


 よく見たら金貨を追う前から、三人とも金を稼ぐことしか考えていないし、ハリウッド的な街の人々を守る!的正義とは無縁の人物なんですよね。大体こんな感じのキャラが出てくるジャンルですよって紹介がしやすいという意味では、巨匠セルジオ・レオーネの監督だからというだけじゃなく、マカロニウエスタンの入門書と言える映画かもしれません。




【好きなシーン】


 砂漠のシーンでブロンディを殺すつもりだったトゥーコが、金貨のありかを聞いた瞬間あっさり掌返して友達面するシーンもポイント高いですけど、やはり【卑劣漢】のトゥーコが兄と会話するシーンで痺れましたね。三人の中では一番格好悪い役どころだったトゥーコが、あのシーンで一気に(下手したらブロンディ以上の)主役感を持ちだした瞬間でした。


 アレですね、ブロンディほど卓越した射撃の腕を持ってるわけでもなければ、エンジェルほど冷酷でもなく、結果せこい真似で金を稼ぐしかできないトゥーコがこういう人間臭い側面を見せるからこそ印象的なシーンなんですよね。ブロンディの射撃スキルもエンジェルの冷酷さもある種超人的な才能であり、どちらも持ち合わせていないトゥーコは泥棒ではありますが最も一般人に近い人物です。ブロンディとエンジェルは超人的な才能があるからこそ作中ではほぼ孤独な世捨て人になっているわけですが、同じように世捨て人かと思われたトゥーコが、両親の死を真っ当に悲しんだり、神父の兄とケンカしたりするくだりは、なんか変なカタルシスがありましたよ。お前にもそういう側面があるのか、っていう類の。




 あとは、最後の最後でトゥーコが叫ぶ、おそらく視聴者全員の思いを代弁した台詞ですねw

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