表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
hmsstpy  作者: ゆりえ
前編 第5章 鋼の意志
61/117

第9話

また歪んだ空間に吸い込まれた雄馬だったが、今度は一体どこに行ってしまうのか?!

目を覚ますと今度は自分の部屋の床に横たわっていた。顔をあげると俺の目の前に、もう一人の俺が


いた。もう一人の俺は、机に向かって、必死に勉強をしている様子だった。その表情は真剣そのもの


で、その後、数時間経っても、ずっと真剣に机に向かい勉強し続けていた。


俺は自分の姿をただ呆然と見続けるのも飽きてしまったので、部屋から出ようとドアノブに手をかけ


ると、すり抜けてしまい触れることはできなかったものの、壁を通り抜けて、リビングへ行くことは


できるようだった。


リビングへ行くと、仲田と神菜がソファーに向かい合わせに座って会話をしていた。


『最近、矢中さんの顔、あんまり見てない気がしない?ご飯食べてる時とか生活に必要な用を足す時以外は。』


『確かに、、、そうですよね。雄馬さんの顔をほとんど見ていない気がしますね。一緒に住んでいるのにこんなこともあるんですね、、、。』


『そうなんだね、矢中さん、最近というか、ここに住み始めて、数日経ってから、ずっとこんな感じだよな。同じ男の俺でも、ちょっと、根を詰め過ぎなんじゃないかと思うくらいだよ。』


『はい、、、私も雄馬さんがちょっと心配です。』


そんな二人のやり取りを耳にして、それでも勉強がし足りず、勉強が間に合わなかったことを考える


と、俺は更なる劣等感を覚えながら、自分の部屋にとぼとぼと戻ったのだった。


すると何故か、もう一人の俺の姿が部屋から消えていた。そして、不意に気が付いたのだが、この世


界に来てから、一切空腹感がなく、睡眠欲が湧かないことに気が付いた。


もちろん疲労感も全くなかったので、俺はこの世界で俺がやるべきことにようやく気が付いたような


気になっていた。それは、追いつかなかった勉強をこの世界で挽回することだった。


その後、まるで不老不死かの様な身体を手に入れた俺は、来る日も来る日も勉強をし続けた。どのく


らい勉強をし続けたのか分からないくらいに延々と勉強をし続けた果てに、テキストや参考資料など


全てのものに目を通しても分からないことが無いというくらいになった時、DSTDが鳴り響いた。


『もしもしマッキーか!?俺もう完璧だよ!いつ受験しても絶対に合格する自信がある!』


『そ、そうか、、、それは良かった。そんなに勢い余って報告してくれるのは結構だが、もし電話の相手が僕じゃなかったらどうするつもりだったんだい?』


『無駄にテンション高くてすまん!けど、この喜びを誰かに打ち明けたくて打ち明けたくて仕様がなかったんだ!!』


『そうか、、まぁ、君の現状を知っていて、今、こうして連絡したんだがね。』


『なんだ、それなら話は早いな。俺を一秒でも早く、元の世界に還してくれ!』


『分かったよ、でもその前に、、、君に言っておきたいことがある。』


『急に改まってなんだよ?』


『決断をする時は、未来の君が少しでも微笑んでいられる姿をイメージできる方を選ぶのではなく、未来の君が少しでも微笑んでいられる姿をイメージできる方法を徹底的に手抜きせずに考え行動するんだ。いいな?』


『なんだよそれ?決断するって、俺が一体何を決断するっていうんだよ?』


『それは、、いずれ分かる。とにかく分かったな?!』


『はーい、分かりましたよ!っと。』


『本当に分かったのか?人が真剣に話をしているというのに君というやつは!』


『なんだよ、、急にムキになって、、分かったよ、、分かりましたよ。』


『分かったなら、それでいい。では元の世界に返還する。』


『ああ、頼む。』


そうして俺は元の世界に返還され、数日後、受験の日の朝を迎えたのだった。















マキシムから意味深な言葉をかけられたものの、受験に自信満々で挑める嬉しさで胸がいっぱいになっている雄馬の未来に訪れるであろう決断とは?!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ