第7話
元の世界に戻った雄馬は、早速、行動に出たのだった!
元の世界に戻った俺は、目を覚ますと自分のベッドの上にいた。早速ベッドから起き上がると、神菜に電話をかけようと携帯電話に手を伸ばしたその時、タイミング良く着信音が鳴り響き、電話の相手を確認すると、神菜だった。俺は飛びつくように電話をとったのだった。
『もしもし、神菜!俺、君に話したいことがあるんだ!』
『私も、、、昨日は私から誘っておいて、全然お話できないままで、、ごめんなさい!』
『いいんだ、、、そんなこと、、そんなことより、もっと大事な話があるんだ。今から、凄いわがままなこと言うけど、聞いてくれる?』
『うん、分かったよ、話して。』
『ありがとう。俺さ、ずっと、君を妬んでた。君に対して、もやもやとした、感情が何なのか、自分でも、ずっと分からなかったんだ。でも、やっと分かったんだ。俺は科学者になりたい。いや、、大科学者になりたい。そしてその想いが、君と君の持つ夢に嫉妬させていたんだ。こんな話、誰にもしたことなかったんだけど、俺、昔、宇宙が大好きだったんだ。宇宙には何があるんだろう?そして、宇宙の果てには何があるんだろうって考えてた。けど、大人になるにつれて、自分が一生を生きていく上で、そんなことを知らなくても、適当に、それなりに生きて死んでいけると思っていたんだ。けど、ある人に出会ってからさ、俺は、このままじゃいけないって、無性に強く思うようになったんだ
。そしたら、段々、欲が出てきて、そして、宇宙が大好きだったことや、神菜、、、君のことが大好きなことに気が付いたんだ。』
『、、、私も雄馬さんのこと好きです、、。』
『ほ、、本当に、、?』
『は、、い。』
『そ、その、、じゃ、、あ、、俺と付き合ってください!』
『はい、、!こちらこそ宜しくお願いします!』
俺は心臓の高鳴る音が自分で聞こえるんじゃないかというくらいに、ドキドキしていたが、グッと堪えて、まだ伝えたいことがあったので、神菜にしっかりと伝えようと気持ちを切り替えて、話し始めた。
『ただ神菜、これだけは誤解をしないで欲しい。君が科学者を目指すから、俺も目指す訳じゃない。宇宙のことも、神菜のことも、それぞれの理由があって好きになった。恋もして夢も追いたいなんて
、我が儘だってこととか、普通はどっちかを選ばないと、上手くいかなかったりするのが、現実なんだってこととか、だから今、俺がめちゃくちゃな事言ってるって自分で分かってる。でも俺、どっちかを選ぶなんて、どっちかを切り捨てるなんて絶対にしたくないって、そう思ったんだ。』
『雄馬さん、、、、我が儘だとか、どっちかを選ばないと上手くいかないとか、選ばなきゃいけないだなんて一体誰が決めたの?私達は、これから大科学者になろうとしているのだから、誰にも発見できなかったことを発見していく身になるのだから、むしろ、世の中でできないと言われていること程
、やっていくべきだと思う。それに、何よりも雄馬さんとなら、、、どんなことでも、乗り越えていける気がするの。だから、大科学者を一緒に目指そう!そして、これからも私と一緒にいてください
。』
『ああ、一緒に目指そう。ありがとう、神菜。』
そうして、少し話をして、電話を切った。数時間後からバイトがあったので、いつも通り出勤をすると仲田がいた。俺は、仲田に全てを話すつもりでいた。タイミングを見計らって、俺は仲田に話し始めた。
『俺も科学者になることにしたから。』
『え?今なんて言ったんすか?』
『だから、俺、科学者になるから。』
『まじっすか?!ってか矢中さん、このタイミングで科学者になりたいとか、有村さんへの下心丸出しっすよ。正直、見苦しいです。』
『そう思いたいなら、勝手にそう思ってくれて構わない。でも俺は、どっちとも本気だから。あと、俺と神菜、付き合うことになったから。』
『え?そ、、そうなんすか、、、。へぇー、、、。』
そういうと、仲田は魂が抜けたような表情を浮かべて、トイレに行った。少しして、トイレから戻ってきた仲田は何かを決心したような素振りを見せて、俺にこう言った。
『有村さんのこと幸せにしないと、俺が黙ってませんから。』
『ああ、わかってる。』
仲田は仲田なりに気持ちの整理をして俺にそう言ってくれたのだと思うと、俺はますます、神菜を大切にしていきたいと強く思ったのだった。
それから数時間後、仕事を終えて帰路につき、自宅に着くと、朝食の並ぶ食卓で、両親にも、この決意を話す覚悟をしていた。
自分の夢が明確になり、両親に、それを話した雄馬だったが、、、。




