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hmsstpy  作者: ゆりえ
前編 第3章 終わらない真実
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第12話

両親と再会した雄馬だったが、再会して会話をしていた、その時!空間が歪み始め、気を失った。目を覚ました雄馬がいた場所とは?!

気が付くと、俺はベッドの上に寝ていた。


だが、そこは、自分の家の寝室だが、物の配置などが変わっていて不思議に思ったが、ある予感が俺の頭の中をよぎった。その予感が的中しているかを確認すべく、俺は、部屋にあったカレンダー見た

。すると、俺の予感は見事に的中し、また少し先の未来に来ていた。そこは、二十年後の世界だった

。それに気が付いた瞬間、また、二十年分の記憶が一気に俺の頭の中に流れ込んできた。その反動のせいか、少し立ちくらみがしたが、俺は、体制を整えて考えを巡らせた。俺は、四十九歳となり、娘の苺夏も二十八歳とすっかり大人になっていた。俺は、仕事を掛け持ちしていたが、務めていた工場の職場の方から、正規雇用の話を薦められ、正社員となり、その後、トントン拍子に昇格をし、今は会社の常務となっていた。それなりの稼ぎを家に持ち帰る様になってからというもの、休日は、家族三人で食事に行ったり、旅行をしたりなど、そういった、ごく普通の一般家庭で行うようなことが出来るようになり、幸福感で満たされた日々を送れるようになっていた。だがその最中、俺は、両親と連絡を取り合うのを、ある時から避けているのだった。


というのも、俺の両親は再開した際に、農業を営んでいた。だが上手くいかず、数年赤字が続いた末に、農家をやめて、土地と家を売ったものの、借金だけが残り、両親は、共働きで、借金を返しながら、借家で生活しているものの、親父は、ギャンブルをし、酒に溺れた生活を送り、母さんもいつしか、酒に溺れる生活をし、親父と離婚はせずに、一緒に生きていくと言うようになったまでは良かった。が、両親は、共働きで、普通に生活をしていれば足りない収入ではないものの、ギャンブルや酒に金を使い、足りなくなっては、俺に金を貸してくれと言うようになっていた。そんな理由から、俺はいつしか両親とは距離をおくようになり、会うのはおろか、連絡すら取っていなかった。


俺は、それに対して、悲しむということはしなくなり、その代わりに、無関心となり、彼らには彼らの人生があると、冷静に冷血にいつしか両親をみるようになっていた。

そして今は、自分でつくりあげてきた家庭の事で、頭がいっぱいになっていた。そして、新たな小さくも、父親である俺にとっては大きい悩みが生まれ始めていた。

それは苺夏のことだった。

もう二十八歳になるというのに、まだ一度も彼氏を家に連れてきたことがないのだ。

アヤメから、苺夏に彼氏ができたという話は何度か聞いたことはあったが、、、父親の俺としては、娘の結婚はまだかと、そろそろ心配になっていたのだった。


それから数日後、家族三人で夕食をとっていた際に、苺夏が俺とアヤメにある質問をしてきた。


『ねぇ、パパとママってどうやって出会ったの?』


『どうしてだ?』


『答えたくないなら、別に無理して話さなくてもいいんだけどね!』


すると、引き気味な苺夏に、アヤメが言った。


『全然大丈夫よ!出会いの話ね、、!そういえば、苺夏に話したことなかったわね。』


そういうと、アヤメは、俺たちが、ホストクラブで知り合ったこと、俺が、アヤメを出会って間もない頃に、アヤメが勤めていたキャバクラから連れ出して、同棲、結婚に至った事を短くも、まとめて話した。


『そうだったんだ、、でも、出会ってそんなすぐに、お店から連れ出しちゃうほどママのことを好きになるパパも凄いけど、その流れでパパについて行っちゃうママも凄いね、、、私なら、そんな勇気ないかな。それに、そんな短期間だと、本当にこの人でいいのかな?って不安の方が勝ってしまって

、同棲にも踏み込めないかな。』


『本当に単純過ぎるわよね。今になって自分で考えてみても、なんでパパを信じられたのか、正直、ママ自身もわからないの。理屈じゃなくて、パパと初めて会った時にね、初めて会ったような気がしなかった、そんな不思議な安心感があったの。それだけじゃなくて、気持ち一つでそこまで突っ走れるパパが、ママにはすごくかっこよく見えたの、私には絶対できないなーって。』


『まぁ、俺は、ママの事愛しているからな。当然のことさ。』


『はいはい、分かったよ~、お二人さん仲良しで結構なこと、、でもお互いのその気持ちだけで、今日、この日まで夫婦として過ごしてこられたのは、色々あったけれど、、、すごいと思うし、運命って、本当にあるのかもね。』


『運命とは違うと思ってるんだ、、きっと、ママの運命は、もっと違っていたんじゃないかと、思っててね。パパに出会わなかったら、ママは、もっと辛くて悲しい人生を送っていたかな?なんてね。だから、パパは私に運命とは違う人生をくれたんだって、ママは思っているわ。』


『アヤメ、、俺だってそうだよ。君と出会わなかったら、ただ暗くて寂しい人生だったと思う。ありがとう。』


『あなた、、、。』


『わぁ~、分かったよ!色々聞かせてくれてありがとうね!あとは、お二人でごゆっくり!!』


そういうと苺夏は自分の部屋に戻って行ってしまった。


すると、アヤメが、少し意味深な笑みを浮かべた後、こう言った。


『あの子、もしかして、、、。』


『もしかして、なんだ?アヤメ。』


『ううん、なんでもないわ!』


『そうか、、、。』


そんな会話をしていた約三ヶ月後、苺夏は初めて、俺たちに彼氏を紹介すると話してきたのだった。


そしてついにその日がやってきた今日、俺は自宅でアヤメと、娘が彼氏を連れてくるのを待っていた。


『なぁ、苺夏の彼氏どんな奴だろう?とんでもないチャラ男でクソ野郎だったら、俺、思わず、ぶん殴っちゃうかもしれない、、、。』


『あなた、、ちょっと落ち着いて。そんなこと会ってみないと分からないでしょ?』


『でも、、俺は、こんな日が来るのを楽しみにしていたのに、なんでか、もの凄い不安なんだ。』


『分かったわ、分かったから、とりあえず、これ飲んで、まずは落ち着いてね。』


アヤメは、正気を失っている俺に、水を持ってきてくれたのだった。そうしていると、家のインターホンが鳴る音と共に、苺夏が彼氏を連れて帰って来たのだった。


するとアヤメが玄関に出迎えに行き、俺はリビングで立ちながら、そわそわして、娘たちがリビングに入ってきた際に、平静を保てる心の準備をしていた。


そして、ついにその瞬間がきた。リビングの扉が開き、アヤメ、苺夏、そして彼氏という順番に入ってき、人生で初、俺は娘の彼氏と会ったのであった。


目が合うと、娘の彼氏はしっかりとした声で自己紹介をした。


『初めまして、娘さんとお付き合いをさせていただいております、桐谷悠誠(きりたにゆうせい)と申します。ご挨拶が遅くなってしまい、申し訳ありません!』


『初めまして、まぁどうぞ、座って。』


俺は、娘の彼氏が、心配していたようなチャラ男ではなく、挨拶をしっかりと出来る好青年なことを目にして、安心したものの、緊張をしてしまっていたせいで、必要最低限の言葉しか出てこなかった

。それからリビングにあるソファに向い合わせになって座ると、最初に口を開いたのは、アヤメだった。


『まぁそんなに硬くならずに、リラックスしてね。、、、ところで、苺夏から、彼氏がいるのは何年か前から聞いていたけど、どこで知り合ったの?』


俺は、そんな話は一度も聞いていなかった為、不意を突かれたような気分になり、口からそんなことは聞いていないと、言葉を吐き出しそうになったが、よくよく考えてみると、子供が、恋人ができるたびに親に逐一報告するか?と考えた際に、俺の中では、NOという判定が出た為、グッと堪え、会話の流れに沿うことにした。すると、苺夏が話し始めた。


『悠誠とは、仕事の帰り道に、私がチンピラに絡まれてた時に助けて貰って、、それから連絡を取るようになったの。私が絡まれているのを見つけて、すぐに通報して、警察が来るまで、私をチンピラから守る為に、チンピラに殴られても蹴られても、ずっと私を守っていてくれたの。それから、何度か食事に行ったりしている内に、付き合うようになって、もうすぐ三年が経つわ。』


『そうだったの、、悠誠君、苺夏を守ってくれて、ありがとう。』


『いえ、その、僕は当然のことをしただけですよ!』


『でも、なかなかそういうことって出来ないものよね?パパ。』


『あ、ああ、そうだな。ありがとう。、、、それで、単刀直入に聞きたいのだが、君は今日はなぜ、挨拶に来ようと思ったのかな?』


『ちょっとあなた!今、会ったばかりで、まだ、会話もまともにしていないのに、突然、何を言いだすの?』


すると悠誠は意を決したかのような表情を浮かべ、思い切り息を吸い込むと、大きくはっきりとした口調で言った。


『娘さんを僕にください!!娘さんと一緒にいられるなら、僕はこの先どんなことがあろうと耐えていくことができます!!どうか娘さんを僕にください!!』


そういうと、彼は、俺が発する言葉を耳にするまで、深々と頭を下げたままだった。


『だめだ!!許さん!!!』


俺がそう言うと、彼はその後、再び頭を下げて、俺に頼んできた。


『なぜですか?僕に至らない所があるとすれば、なんでも直します!何度でもこうして、娘さんをくださるとお父さんがおっしゃるまで、僕はお願いし続けます!どうか僕に娘さんをください!!』


彼がそういうと、今度はアヤメと苺夏が口を開いた。


『パパ、どうして?彼、もの凄くいい人よ!それにパパが反対するっていうなら、私、パパと親子の縁を切るわ!』


『あなた、、!どうしてなの?!そんなに一方的に反対しなくてもいいじゃない?!』


俺は、大きく息を吸い込んで、次の瞬間、大きな声で言った。


『すまん!!冗談だ!!!ちょっと、悠誠君を試したかったんだ!本当にすまん!!』


そういうと、アヤメと苺夏と悠誠君はキョトンとした表情を浮かべた後、アヤメと苺夏は、ホッとしたのか、大声で笑い、悠誠君は、涙を浮かべながら、話し始めた。


『本当ですか?苺夏さんとの結婚を許していただけるんですね?』


『ああ、苺夏を宜しくお願いします。』


『こ、、こちらこそ宜しくお願いします!』


そうして、晴れてめでたく娘の婚約が決まり、後日、娘たちは結婚をした。

だが、その数日後、俺の元に、悲しい報せが届くなど、誰も予想をしていなかった。




























雄馬の元に届いた悲しい報せとは一体?!

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