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hmsstpy  作者: ゆりえ
前編 第3章 終わらない真実
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第11話

雄馬は辿り着いた場所で大切なものを手にする、、、が!

『ゆ、、雄馬なの?』


振り向くと、そこに立っていたのは雄馬の母親だった。


俺は、数年前から、両親の行方を知っていたが、今日に至るまで訪ねることはしなかった。


というのも、俺は、母親が精神的に限界がきて家を後にしたこと、父親が家庭を守っていくというプレッシャーから逃れていたこと、それを目にしてから、大人になるにつれて、その気持ちを守って維持していくことが、どれだけ大変なことか気が付きながらも、今まで、俺は、愚かにも、何か上手くいかないことがある度に、自分の還る場所を奪った両親のせいだと、心の中に逃げ場をつくって生きてきた。


だが、自分が人の親となり、一度投げ出してしまいそうになっても、俺やアヤメにすがろうとする幼い我が子を見て、俺は気が付いたのだった。


なぜ俺は、こんなにも、他人や親に反発して生きているのだろう?という自分自身への問いかけの答えが、もの凄く近くにあり、単純な答えだったことに。


それは、俺にとって親という存在が、世界で最も自分を見て欲しく、一番愛されたい存在であること

、例えどんな人柄であっても、最も愛されたい人物であり、それだけは、俺の中で揺るがなかったから、愛を行動で示されなかったことに対して、何に対しても、反発し続けることで、いつしか、自分を保ち、他者に愛を行動で示せない人間となっていた。


そして、おふくろの後方から親父が姿を現した。


俺は、二人の姿をしっかり目に映すと、深々と頭を下げた。


おふくろと親父は、俺が出ていったあと、離婚せずに、二人でやり直していたのだった。


おふくろは俺の姿を見るなり、駆け寄って俺を抱きしめ、親父も少し遅れて駆け寄り、二人はただ、俺にこう言った。


『ごめんね、すまなかった。』


それに対して俺は言葉を返した。


『謝ることなんてないよ、だって、俺、こんな二人に愛されてたことが分かったし、それに今、自分で新しい家庭を築いて、大変なこともあったけど、今、すごく幸せなんだ。』


そう言うと、神妙な面持ちで親父がこう言った。


『きつくないか?俺が、お前や母さんにしたことは許されることじゃないが、俺は辛かった。』


『きつくない、、って言いたい所だけど、正直きついよ。俺も昔の親父みたいになってたんだ。でも、娘が悲しむ顔見てさ、ハッとしたんだ。俺、何やってんだろう?って。


俺が、見つけたかったこと、知りたかったこと、証明したかったことってなんだっけ?って。そしたら、浮かんできたのが、娘は、俺は、、ただ愛されたかっただけなんだって、本当に俺は愛されてなかったのかな?って、知りたくなって、そしたら、親父とおふくろの所に来てた。もう一つ言うなら

、俺に人を許す勇気がまだ残ってるかな?って自分を試したい気持ちと、誰かに愛されたいなら、前に進みたいなら、自分から飛び込んでいく勇気も必要でしょ?だから、今日、親父とおふくろに会ったことは、俺にとってはもの凄く重要で大切なことで、、、だから、本当にありがとう。』


『雄馬、分かったよ、お前の気持ちはよく分かった。礼を言うのは、父さんと母さんの方だよ。生まれてきてくれて、本当にありがとう。』


親父がそう言って微笑んだ表情を見た瞬間、周りの情景が吸い込まれるかのように変わっていき、俺はそのまま気を失ってしまった。






周りの情景が変わっていくのは一体どういうことなのか?この異世界は、一体、雄馬に何を見せようとしているのか?はたまた、雄馬は、何を見ようとしているのか?

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