第13話
航が研究所を後にし、1人気を失ったかのようにその場にしゃがみ込んでいた由羅は、、
どのくらい時間が経ったのか、由羅は目を開いたまま、気を失ったかのように、その場にしゃがみ込んでいた。
その後、ようやく正気を取り戻し、立ち上がると
、雄馬がいる仮眠室へと向かい、雄馬に事情を話した。
『そうか、、最近、航の様子がおかしいのは薄々
感じてはいたんだが、確証は無かったから様子を見ていたが、そこまでに達していたとは、、だが
、航に感情があるなら、尚更、策は打ちやすい。
』
『策って、一体どんな策ですか?』
『ああ、そうだな、、、どうせなら斉藤君も戻ってから話すとしよう。』
『分かりました。それじゃ、私から斉藤くんに電話をして、事情を話しますね。』
『ああ、宜しく頼む。』
一数時間後一
暁が研究所に戻った。
『事情は由羅に聞きました。あいつ、ずっと、俺達と研究しながら、楽しいフリして、真面目に研究するフリしてたのかよ!あいつにとって、ここで過ごしてきた時間は、なんの価値も無かったっていうのかよ!なんでだよ!』
『斉藤くん、落ち着け!事情は佐伯さんから聞いただろ?航は佐伯さんに恋をしていたんだよ。しかし、それが上手くいかず、そのやり場の無い感情をどうしていいか分からず、ましてや、自分がロボットだという事実を僕らに話すこともなく、僕らが気が付いてやることも出来なかった。きっと、一人で抱え込み切れなかったんだろう。』
『そうだったんですか?航が由羅のことを好きだったことは、今、聞きました。由羅、お前なんで言わなかったんだ?』
『それは、、。』
『まぁまぁ、それはいいじゃないか、斉藤くん。それよりも、僕から二人に話しておきたい策があるんだ。』
『策も何も、これは緊急事態ではないんですか?航のやつ、一体何をしでかすか分からないですし
、俺は危険だと思います。あれを使う時ではないんですか?』
『僕はまだ、その時ではないと思っている。それでだ、君達に策を伝える。航はきっと、まだ僕らの生活に支障をきたすことは、直接的には何にもして来ないと思う。おそらく、何かを仕掛けてくる時、航はまた、僕らの前に姿を現すだろう。その時に、例の策を決行したいと思っている。その策とは、僕達が航を愛していることを素直に伝えることだ。成功する保証もないが、それで、航の考えが変わると信じてみたいんだ。』
『僕は信じられませんし、危険だとしか思えません。先生がその作戦を保証もなく信じられるその理由はなんですか?航に感情があるからといって
僕らの言葉を素直に聞き入れるとは限らないですよね?』
『仮にも!仮にも僕が生みの親だ!!、、、すまない、、声を張り上げてしまって、、。保証はないが、考えられる可能性としては、何か危害を加えると決まっていたなら、もっと早い段階で何か
事を起こして、僕らに危害を加えていたと考えたからだ。その間こそ、航の心にまだ迷いがあって
僕らの言葉が入る隙があると考えた。頼む、無謀な事は分かっているが協力してくれないか?』
『分かりました。俺もどうにかしていました。すいません。航がいつでも戻って来れるように、俺に航を受け入れる気持ちがないと、あいつも戻って来づらいですよね。』
『私も、、協力したって減るものじゃないですし
、、元の様にとはいかないとしても、いつか向き合えるその日の為に、私もまた航と一緒に研究がしたいです。』
『二人共、ありがとう。恩にきるよ。』
一某所にて一
航は研究所を出た後、ある人物と待ち合わせをしていた。
『メールでお話ししていた通り、僕は研究所を出てきました。先程お会いした時の初対面のような立ち振る舞い、見事な名演技でしたよ。早速ですが、あなたがしている時空移動の仕方、じっくり聞かせて下さい、飛鳥さん。』
『航さん、待っていましたよ。試しにあなたの研究所に一緒にいる方々とお会いしましたが、航さん、あなた以外、話の分かりそうな人は、やはり
、いらっしゃらなかったですね。では、お約束通り、時空移動のお話、いいえ、実際にそれをお見せしましょう。それが可能な場所が、車で少し走った場所にあるのですが、僕が運転しますので、その間に航さんが行きたい時間でも考えておいて下さい。』
航は飛鳥の車に乗り込み、移動しながら、行きたい時間のことを考えていた。
実は、既に知り合いになり、面識もあった飛鳥と航。時空移動の仕方を航に伝える為、飛鳥が向った先とは!




