第5話
ケータイの2を押して来た世界は、雄馬が科学者となった世界だった。助手の暁と由羅に出会い、共に研究をして行くが、、、
『先生、矢中先生?!大丈夫ですか?』
そう俺を呼ぶ、由羅の声に気が付いて、ハッとなり返事をした。
『だ、大丈夫だ。少し考え事をしていただけだ。では、研究を続けよう。』
そういうと暁がキラキラとした目をして質問を投げかけてきた。
『次は何の研究をしますか?』
『そうだな、、次は、生物と地球と宇宙の関連性を証明する研究をするとしよう。』
『やったー!俺、あの研究が1番好きなんすよ!』
『そうか、そう言ってくれるとすごく嬉しいよ。ではまず、前回までの研究内容を振り返るとしよう。
僕ら人間は地球に生存している。その地球の外側には宇宙がある。では宇宙の外側には何があるかということだったな。』
『そうですね、その本題に触れる為の細かい研究はしていましたが、、、。』
『そうだな、その為の細かい研究を僕らは重ねている。だけど、僕らの一生を賭けてもその答えに辿り着くことは出来ないかもしれない。』
『そんな、、じゃあ、なんの為に僕らは研究をしているんですか?』
『誤解はしないで欲しい。僕は解明が不可能だとは言っていないし、諦める気は毛頭ない。大事なのはここからの発想だ。』
『どんな発想ですか?』
『僕らが日常で何気なく使っているあらゆる物、たとえば、今着ているこの洋服だが、原始時代の人類が、今のこの洋服の形になることを想像していただろうか?』
『きっと想像出来なかったと思います。』
『そうだ。その想像出来なかったことが今、現在、ここに実在するのは何故だと思う?』
『それは、、創造する人がいたから、、、、でしょうか?』
『そうだ。原始時代の人類が、現代の僕らのこの洋服を着ることはなかったが、歴史を積み重ねて現代に至るまでに、変えた人物が存在したから、今のこの洋服がある。』
『その洋服の話と、宇宙の外側に何があるかを解明できるか、何の関係があるんですか?』
『あんたも鈍いわねー!だから、いつまで経っても、私にお子ちゃまって言われるのよー!』
由羅は暁にイライラした様子で言葉をぶつけた。
『なんだとー!お前にお子ちゃまとか言われる筋合いねぇーよ!このアバズレが!』
『まぁまぁ、二人共、、喧嘩はその辺にしておいて、、話を戻そうか。』
『はい、すいません。』
二人は睨み合ってこそいたが、声を揃えて詫びた
。
『それで、洋服の話と宇宙の外側があるかが何の関係性があるかだったな。
それは、、僕らが科学者として、研究したことは歴史に残り、次の世代に、必ず受け継がれていくということだ。
生きている内に実証することが出来れば、それ程嬉しいことはないが、保証は出来ない。君達は科学者として、この話を聞いて何を思った?』
暁と由羅は少し戸惑った様子で、何も言えなさそうにしていた。
『では洋服の話からは離れて、もっと本題に近い話をしよう。
かつて、人類は宇宙の存在を知らなかった。
しかしその存在に気が付いた人物がいた。
初めは、誰も、宇宙があることを知らなかった、何かあるなんて想像すらしなかっただろうし、知らない世界に対しての恐怖を持つ人々だっていたかもしれない。
君達は科学者として、どう考える?
安全な地球で一生を過ごして、何も知らずに死んでいくことが君達の幸福かい?』
暁と由羅は、その質問に、重い口を開いた。
『俺は、その先に進みたい、全てを知る糧になりたいです。』
『私も同じ気持ちです。その先に進める科学者でありたいです。』
『その答えが聞けて嬉しいよ。改めて、二人共宜しくな。』
『はい!』
その時、二人は、俺を信じて何の迷いもない返事をしてくれていたんだ。
科学者として、改めて、心を一つにした三人だったが、、




