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「──いやー、まさかあそこまで見事に引っ掛かるとはな!」
夜になり、厄介事が解決した祝勝会を開いたワケなのだが、
「ほ~ら、もっと酒持ってこ~い♪」
酒癖の悪い人がいたようで、泊まってる部屋はしっちゃかめっちゃか、である。
リャーラさんなんかは、部屋の隅に退避──しかも、ご馳走もちゃっかり自分の分を確保して、傍観を決め込んでいる。
ちなみに、私も傍観を決め込んでいたりする。
「にゃはは♪ あ、そーれ! あ、そーれ!」
しかも、誰かがウイルに酒を飲ませたのか、酒に酔って陽気に燥いでいたりする。
「まあまあ、皆、愉しそうね♪」
シューリスが私の隣に腰掛け、酔いどれが囲むテーブルの皿から持ってきた肴を食べながら高いお酒を呷り、酒乱を眺めていた。
──この人、ウワバミかしら?
私はそう思って、リャーラさんに目で合図すると、
「ん? ああ、シューリスはどんだけ酒を飲んでも呑まれないね」
だ、そうだ。
酒宴はさらに過激になり、他人様には見せられない状況に。当然ながら、私は描写しない。黒歴史は護らないとね。
明けて、バカンスの五日目。
昨晩の酒宴で自分を見失った人たちが二日酔いでダウン。その看病で一日が潰れそうだ。勿論、私も看病した。
「それにしても、本当にシューリスはあの中で一番飲んだのに、ケロッとしてるのね」
「ああ。私もアレには流石に最初は驚いたぜ」
「お嬢さま、リャーラさん、皆さんの看病をしないのなら、リビングにいってて下さい!」
リャーラさんとお喋りしていたら、シャロルに怒られた。私は、
「はいはい、ちゃんと皆の看病しますよ」
と、返しておく。
ウィルにビヴィア、エミリーにネイアがダウンしており、皆、二日酔いで「ウンウン」と唸っていた。
ベッドは特大のキングサイズなので、病人四人が寝ても余裕だった。
私は水差しで、ウィルとビヴィアに定期的に水分を供給して口の中を湿らせる。この世界には二日酔いに効く薬がまだ無く、体内のアルコールが完全に抜けるまで付きっきり。
昼になり、エミリーとネイア、それにビヴィアも回復して、まだ足元はフラフラはするが正常運転。しかし、ウィルはまだ「ウンウン」と唸っていた。
「……まったく、ウィルがあそこまで酒癖が悪いとわね……」
まあ、前世じゃお酒を飲める年齢まで生きていないので、ウィルの──ひいては実の酒癖の傾向など知る由もない。
ウィルを看病しながら、私は独りごちる。昨晩のウィルは泥酔すると、着ている物を次々と脱ぎだして、全裸で騒ぐという痴態を晒していた。きっとその時のことを知ったら、ウィルは間違いなく顔を赤くして騒ぐのだろうな、と思いつつ、私はウィルの看病を続ける。




