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──魔法使い──
だったようです──。
ま、私が魔法使いと判明したからといって、どうという事もない。ワケで、
「そうなんだ」
取りわけ何かしらの感想はない。うん、マジでない。なので、
「──じゃあ、幻影の札の使い方を──」
「え? スルー!? 実は“魔法使い”だったこと、スルーするの?」
なぜか、ネイアがそうツッコミを入れてきた。
「いや、別に今さら言われても、な感じだけど」
正直に答える。
「いやいや、そこは“自分が魔法使いである事に、狂喜乱舞”するのが普通でしょ?」
「……」
ネイアの言ってることは意味不明だった。故に、私が返したのは無言。
「ネイア、其奴は持たざる者の感情だ。お嬢さまには魔法使いなんて、取るに足らない存在なんだよ」
リャーラさんの言葉には一理あるが、私は“魔法使いを取るに足らない存在とは思ってない”そこだけは、心の内で反論しておく。口に出したら、ややこしくなるので。
「……もう、済みましたか? アイテムの説明を続けても?」
「え、ええ、どうぞ」
落ち着いたネイアを見て、私は改めて幻影の札の説明をはじめる。
「さて、では改めて、この幻影の札の使い方は、札に見せたいイメージをしながら魔力を込める」
私は幻影の札を手に取り、イメージする。
「次に魔力を込めた、この札を──」
そして、魔力の籠もった札をウィルの胸ありに服の上から貼り付ける。すると、
「お! ウィルがお嬢さまになった!!」
ビヴィアの指摘通り、ウィルの見た目は私と瓜二つ。但し、
「なんか、地面から少し浮いてね?」
リャーラさんの指摘通り、幻影をまとったウィルの身長は私よりも高い。故に幻影は床から少し浮いてしまっている。さらに、私は、
「ウィル、あなたの手に触るわよ」
ウィルにそう言って、彼の手を握る。すると、私の手は私の幻影の腕でなく僅かに離れた宙空を掴む。
「見ての通り、幻影は見た目だけ。実際にはウィルの手はここにあるの」
そう言って、ウィルに貼った札を剥がす。すると、瞬く間に幻影は消えて元のウィルの姿に。
「いいね、その札! 使えるよ!」
どうやら、リャーラさんはお気に召したよう。次に私は二つの縦長の長方形を取り出す。
「ソイツは、何だい?」
こちらにも興味を示すリャーラさん。勿論、私はこの二つの長方形を説明する。
「これはね、マジックアイテムの無線機。簡単に言うと、これを持っていれば離れた場所でも会話ができるのよ」
ちなみに、このマジックアイテムの無線機は、実はこの試作品のみだったりする。理由は、王都にいるとある研究者たちが似たような物を開発したいたのだ。なので、無線機は試作品で打ち止め。閑話休題。
「マジか!」
驚くリャーラさんたちに、私は、
「ウィル、コレを持ってベッドルームに行って」
ウイルに片方の無線機を渡して、ベッドルームに行ってもらう。そして、無線機のスイッチを入れ、
「あー、あー、聞こえますか?」
「ああ、聞こえる」
実演してみせる。無線機からはウイルの声がハッキリと聞こえ、
「こりゃ、魂消た! コイツは使えるよ!」
と、絶賛した。




