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侯爵令嬢は商会に引きこもりたい!  作者: 白月 仄
2話 二章 海に行こう! Side:ウィル
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 その後も順調にお遣いを熟し、漸く、自分の買い物だ。

 持っていたアタッシュケースなどの諸々は宅配屋に頼み、両手は空いている。そして、やって来たのは服屋。

 一番の目的は水着──いや、海パンか、の調達だ。

「──さーて……」

 オレは女物より少ないハンガーに掛かっている海パンを値踏みする。

 トランクスタイブからブーメラン、果ては褌まで、色々とあった。どれにすべきかと悩んでいると、

「ウィル♪」

「あん?」

 ビヴィアの声に顔を上げると、

「コレ、どうかな?」

 試着室のカーテンを開けて、水着姿を披露した。単一カラーのワンピースの水着だ。

「んで?」

 素直なオレの感想にビヴィアは、

「……ふむ、さすがにシンプルなワンピース水着じゃ、反応なしか……」

 何かブツブツ呟くとシャーッとカーテンを閉めて、衣擦れ音。そして、再び、シャーッとカーテンを開け、

「じゃあ、コレは?」

 今度はビキニ姿だ。喉が勝手に唾を飲み込む。店内の空気が上がったか、少し暑い……。

「それが、どうした?」

 誠以外にオレは興味が……────

「お! 反応したね! 体の方は、もう立派な男の子だ!!」

 ──は? ビヴィアは何(・)を(・)言ってるのやら。

「あ! 無視するなんて、ヒドいな。なら、言ってあげるよ♪ ウィル、キミは私のビキニ姿に勃──」

「──わぁあーっ! わーっ!!」

「……お客さま、店内での大声は……──」

「?! す、スミマセン……」

 ──クソッ、ビヴィアめ!! 店員に怒られた。

「お前、今のセクハラだぞ!!」

「セクハラ? そりゃ、前世ではそうかもしれないけど、この世界じゃ、この程度はセクハラにはならないよ♪」

 ビヴィアの小憎らしい顔が実にムカつく!

 それから、オレは海パンと夏服などを幾つか買い、服屋を後にした。


 いろいろな店を回って、現在は化粧品店。

「……えっと、ファンデは……」

 ビヴィアがファンデで迷っているのを、

「コレが、お前の肌には合ってるだろ」

 合う色合いを取ってやる。

「ありがとう、ってか、前のクセ、抜けてないね」

「アホか。オレはお嬢さま付きの執事だ。当然、人前に出るんだから男だろうが化粧は必需なんだよ!」

 ぶっちゃけ、前世では誠だけに見て欲しかったから、化粧なんて二の次三の次だった。だから、化粧品のイロハなんて上辺しか知らなかったのだ。だが、今世の誠の執事になってから、化粧がいかに大事か思い知ったのだ。

「ほれ、コンシーラーはコレで、チークは……」

 オレはビヴィアに合った化粧品を次々と選んでいく。気付けば、ビヴィアは何故かポカンとしてアホ面を晒していたのは、マジで面白かった。


「──さて、海に行くのに必要な物は買い揃えた、と。後は……」

 オレらの買った物も宅配屋に頼み、後はその他の買い物。

 手帳を取り出して、今日の寄る店や買い物リストをチェック。

 まずは寄るべき店のチェック。マジックアイテムショップには行った。小物屋に行った。花屋に行った。他にも、寄るべき店には全て寄った。

 次に買い物リストをチェック。服屋で夏服やその他の衣類に、海に行ったとき用に海パンも買った。小物屋──寄るべき店とは別──で、いろいろと買った。化粧品店で切れかけた化粧品を補充して、ビヴィアの分も化粧品を買った。

 ──後は、調味料? プレイングカード? 本に、漢方に、etc.etc.。

「何ソレ?」

「買い物リスト」

 立ち止まってチェックしていたオレの横からビヴィアがオレが見ていた手帳を覗き見てくる。オレは手帳を懐に仕舞い、止まっていた足を動かして歩き出す。


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