第二話 却下!
はじまり~はじまり~
―――とある王国にあるお城の中
今この場には、一人の老人と一人の少年以外誰もいない。
老人の方はこの王国の国王。
少年の方はこの王国最強の騎士。
なぜ二人が話しているか、それはこの地に君臨する魔王をどうか討伐してくれないだろうか、と国王が直々に彼に頼んでいるからである。
ギャグパートかシリアスパートかと問われれば、間違いなくシリアスパートの状況だろう。
だが・・・。
少年は居眠りをしていた。器用にも立った状態で。
「・・・。」
国王は優しい人間だ。民の為を第一に考え、民の為になることをしようとする。
決して私利私欲のために自らの力をふるわない。
しかし。
さすがにキレた。
「何寝てんの!?これでも私一国の王だよ!その王の前で居眠り!?今までめちゃくちゃシリアスだったのに、いっきにだらけたよ!!」と、国王は思いのたけをシャウトした。
「・・・。」
「え?まだ寝てんの?あんだけ大声でシャウトしたのに?もーこれ居眠りのレベルじゃないよ、熟睡だよ。なに国王の前で熟睡してんの?」
「・・・。」
「え?まだ起きないの?そろそろ私でもマジギレだよ?ぶん殴るよ?あと三秒で起きなきゃマジ殴るよ?」
「・・・。」
「マジ殴るかんな?本気だかんな?はい、い~~~ち!やばいよやばいよ。死のカウントダウンが始まっちゃったよ~」
「・・・。」
「はい、に~~~い」
「・・・。」
「さ~~~n」「うるせんだよ!死ね!!!!」
「へ?」
「へ?じゃねーよ!うるせんだよ!こっちは気持ちよく熟睡してたのによ、さっきからうるせーんだよ。死ね」
「は、はい。すみません。」
「わかればいいんだよ。わかれば。で、話って何すか?」
「いや、勢いに負けて謝っちゃたけど、君が寝てたのが悪いんだよね?なにその態度」
確かに国王の言う通りである。明らかに彼が悪いにもかかわらず、彼はまったく反省をしていない。それどころか、逆切れである。何こいつ?本当に主人公?
「うせーな。ちょっと熟睡したくらいでキレんなよ。で、何の用だよ?何にもないなら帰るけど?」
「やはり今までの話は全部聞いていなかったのか・・・。」
あきれる国王。無理もないよね。
「君には魔王討伐隊の騎士団長になってもらいたいのじゃよ。やってくれるかね?」
「却下」
「即答!?」
まさに即答だった。国王が言葉を言いきって即行だった。
「そんな、もう少し考えようよ。断るにしてももっと間をおこうよ。」
「いや、だってめんどくさそうじゃん。そういうの」
あまりにもひどい理由だった。
恐怖とかそういうのではなく、ただめんどいから。だから彼は断ったのだ。
「第一何で俺なわけ?」
「君はこの国最強の騎士じゃろーが、君が選ばれるのは妥当だろ。」
「何その設定?ふざけんなよ。何だよ王国最強の騎士って、そう言うのマジだるい。」
彼は王国最強の騎士として有名だが、王国一騎士らしくない騎士としても有名なのだ。
彼の強さは本物だ。彼一人で一国に匹敵すといわれるほどだ。しかし、それは彼が本気を出した時に限る。彼は基本的本気を出そうとしない。いや、それ以前に戦おうとすらしないのだ。国王も断られるんじゃねーかくらいは思っていた。が、まさか即答されるとは思わなかっし、しかも断る理由がめんどくさいとは・・・。
「そう言うわけなんで俺帰りますね。」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
それでもここで帰られるわけにはいかない。魔王を倒すには彼の力は必要不可欠なのだ。
自分がどれほど横暴かはわっかている。だからと言って諦めるわけにはいかない。
「お願いじゃゼロ君、すでに魔王軍の支配力は世界一だ。どの王国ももう魔王軍と戦うことは諦めかけている。だからこの王国をさらには世界を救うには君の力が必要なんじゃ。頼む!どうか私たち人間を救ってはくれぬか!?」
国王は地にひれ伏した。もう彼しかこの国が魔王軍に対抗出来なのだ。彼が最後の頼みなのだ。国王の必死の頼み。それを彼は・・・
「嫌です。」
・・・断った。
・・・。
やる気ゼロの勇者はやっぱりやる気がなかった。
この小説ジャンル冒険なのになかなか冒険が始まりませんね・・・。
いやでもいいんじゃない?
冒険物語がなかなか冒険しないっていうのも斬新で!
・・・なのか?
というわけで
では
さやなら~




