62 裏切りのナンバーズ(後編)
逃げたセブンを追うことなく蓮はシックスの所に行くと、シックスは蓮の耳元で何かを言い、そして息を引き取った。
先程の車の音がどんどんと近付いてくる。
車は澪と陽翔の前に止まると、中からは葵と美姫が降りてきた。
「大丈夫、澪」
「葵さん!」
「陽翔くんも大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です。美姫さん」
少し暗い顔で答える陽翔はゆっくりと立ち上がり、蓮の側に行った。
「蓮さん!俺、強くなりたいです」
蓮は言葉でなく笑顔で返した。
「蓮、話を聞かせてもらっていい?」
「ああ」
シックスの側を離れ、葵に説明をする。
「美姫、2人を頼む」
美姫は車に澪と陽翔を乗せるとそのまま病院に連れていった。
「蓮、彼は?」
「シックス、ナンバーズだ。悪いが遺体は俺が預かる」
「それは困るわ………って言ってもあなたは渡さないわよね。わかったわ。私は何も見ていない」
「悪いな」
「あなたのお陰で人質も無事に確保出来し、問題無いわ」
蓮はシックスの遺体を異空間収納に入れ、少し先の所に置いてあるバイクを取りに行くと、そのまま後ろに葵を乗せて帰った。
★ ★ ★
セブンは下水道から出ると側に止めてあるワンボックスカーに乗り込んだ。
「出して!」
そう言うとテンとの待ち合わせ場所まで車を走らせた。
セブンは車の中で着替えてケガの治療をすると、社内にある水でうがいをして顔を拭いた。
テンとのまち場所に着くと既にテンは待っていた。
「おい!おせぇぞ」
「ごめんねぇ~、こっちもいろいろトラブルあってさぁ~」
その瞬間、セブンの鞭がテンを襲った。
咄嗟にテンは空気圧で鞭を弾く。
「何すんだ!」
「てめえみてぇなナンバーズ要らねぇんだよ!」
「何いってんだ?訳がわからん」
「顔見られてノコノコと逃げて来やがってよぉ」
「おいおい、何を勘違いしてやがる。逃げた訳じゃあねぇ~」
「大体よぇ~奴がナンバーズってありえねぇだろ」
「ちょっ、ちょっと待て!それはお前が強いすぎるからだ。俺は弱くねぇ~」
すると容赦無用で鞭が飛ぶ。
「それぐらいじゃぁ~俺は殺れねぇぜ」
テンはもう話し合いは無理と思って殺される前に殺す事を決意して反撃する。
「喰らいやがれセブン」
見えない空気弾を連続で繰り返すとセブンは砂ぼこりをあげて空気弾をどんどんと鞭で斬っていく。
「何だよ、防御でいっぱいいっぱいかぁ?今まで怖れていたのが馬鹿らしいぜ」
そして空気弾はどんどんと放たれるとセブンに隙が出来る。
それを見たテンは間合いを詰めて直接空気圧を打ち込もうとした。
「もらったぁ~~~」
テンの空気を纏った手のひらがセブンにヒットした。
セブンはそのまま真後ろに吹っ飛び倒れた。
「ハァーハッハッハァー!よえ~ぜ、弱すぎる。それとも俺が強すぎるのか。これならすぐにナンバーズのトップになれるなぁ」
高笑いをするテンはそのままトドメを刺さずに去ろうとした時、セブンがゆっくり立ち上がった。
「クフ、フフフフフ、アーハッハッハ!やっぱ弱すぎるわ、あんた」
「てめえ、俺に勝てると思っているのかぁ」
セブンはゆっくりとテンに近づくと、テンは余裕をかましてまた同じ所に空気圧を打ち込んだ。
吹っ飛んだ!
しかし飛ばされたのはテンだった。
「なぁ分かったろ。つまんねぇ~、つまんねぇなぁ~おい!」
「ちょっと待て!いや待ってくれ…下さい」
ダメージが大きいのか、立てずに後退りしながらテンはセブンから逃げていく。
「あ~あ、これだったらグレイともう少し遊びたかったなぁ。あれはサイコーだったわ。ほんとイキそうだったわ。体が疼いてしようがないわ。姉さん以来だわあんなに良かったのは」
「おいおい、何いってんだ?訳がわかんねぇよ」
「わっかんないかなぁ。あんた相手じゃ濡れもしねぇって言ってんだよ」
その瞬間セブンの鞭はテンの空気圧と一緒に首を斬り飛ばした。
「帰るわよぉ」
それを見ていた車の運転手はガチガチ震えながらアジトへと走らせた。
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