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レベル1  作者: ヨシハル
58/76

58 未成年者の目的(中編)

 特別対策室では美姫を連れた葵が到着していた。

 何も知らされていない大杉と武内はビックリしていた。

 今回は未成年の犯行だが上からの指示もあり、六課、七課、八課が協力しあって無事に人質を確保しなければならないし、未成年の犯罪を未然に防がないといけない。


「お待たせ致しました。それでは会議を始めましょう。まずは紹介します。相澤美姫さんです。今回特別に手伝ってもらいます。よろしいですか」


 周りはざわついた。


 誰かもわからない者に情報を与え、共に行動するなどありえない。

 信用出来ない者に命を預けられない!当然の事である。

 周りからは文句しかなく、その中で各課長が黙る様に場を静めた。

 そして美姫は六課課長の武内に預けられた。


 基本は六課が未成年の確保、七課は近隣の封鎖、八課が人質の確保、交渉人として葵自らが往く事になった。

 細かい指示は各課長からの指示で動く事になり、なるべく煽らない様に少しずつ封鎖する事になった。


「それでは各自持ち場につけ!」


 会議も終わり、美姫は大杉と一緒に現場に向かった。


   ★   ★   ★


 陽翔は澪に一緒に裏の仕事を見に行こうと誘ってみた。

 澪や陽翔にとっては蓮も美姫も実際にどれだけのものか知らない。

 好奇心!

 これが澪と陽翔に共通していた。


「澪さん、行きましょう!」


「わかったわ。仕事を早めに片付けてから出る準備をしましょう」


 普段よりも早く閉めて澪達は港区に向かった。


 現場に着くと澪の顔見知りが目につく。

 澪達はバレない様に少し距離をおいて監視した。


「あそこにいるのは美姫さんじゃないですか?」


「本当?」


 澪が確認すると葵と大杉の隣に並んで美姫が現場の先頭にいた。


「あれって…裏の仕事じゃないのかしら?」


「なんか違うみたいですね」


「う~~~ん………でも蓮さんがいないわよ」


「確かにいませんね」


「暫く様子を見ましょう」


 澪と陽翔は現場から約200メートル離れたビルの屋上から監視していた。


   ★   ★   ★


 時は同じく


 蓮は鹿毛に隠れながら少しずつ移動していき、既に倉庫のそばまで来ていた。

 葵と美姫だけが気づいていて見守る。

 やがてリーダーと思われる一人の少年が倉庫から顔を出した。

 葵が少年と交渉を始めた。

 蓮は影でゆっくりと倉庫に入っていくと中には少年達が24人いる。


 あれ?

 おかしい?


 そう聞いていた話は少年24人。

 しかし今中にいるのが24人。

 じゃあ外の少年と合わせると…


 蓮は油断する事なく中を移動しながら誘拐された人を探した。

 奥の方へ歩いていくとようやく人質を発見した。

 蓮は暫く少年達の会話を聞くので事にした。


「なあ、これ上手くいくのかよ」


「やべぇんじゃね?」


「外はどうなっている?」


「なあ、お前さあ本当平気なんだろなぁ」


「ああ勿論さ。金が入ればその金で新たな力を与えるよ。くだらない大人に屈する事も無くなる程の力をね」


「しかし本当かよ、能力の具現化なんて?」


「ああ、第2世代でもいるだろ、未知なるレア能力で」


「聞いた事あるけど見た事ねぇぞ」


「実際にいるよ。でもそれは単なる人の形をして代わりに攻撃するだけの能力でたいした事はない。でもこの薬を飲めば今の能力が人の形として具現化出来る。こんな風にね」


 その少年は能力を出すとゴツい体をしたまるでアニメのような中世ヨーロッパの格闘家の様な奴が出てきた。

 するとその具現化されたものは両手からたくさんの石が現れ、その石は塊となり岩となる。


「「「おーーーーー!」」」


「でもよぉ、本体のお前は能力使えるのかよ」


「実は使えなくなる」


「はぁぁぁあ、意味ねえじゃん」


「それは違うんだな。今まではこの具現化された奴は自分の中に入っていたから能力が使えた。だから外に出れば使えなくなるがメリットの方が大きい」


 ・具現化されたものは能力でないとダメージを負わす事は出来ない《ダメージを喰らうと本体にそのままダメージを受ける》


 ・LEVEL3以上の能力者以外は本体である人が許可しない限り見る事が出来ない《薬を飲む事で強制的にLEVEL3以上になる》


 ・具現化した能力は本体の防御力のおよそ3倍《本体に直接喰らう事がなければダメージは普段の三分の一に軽減する》


「まあ他にもあるけど嫌なら中にしまって自分で出せばいい。薬を飲めばLEVEL3以上になるのは確かだよ」


「「「おーーーーー!」」」


 周りの少年達が改めてやる気を出した時、外から1つの銃声が響いた。

 ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!


 ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。

これからもご愛読してもらえる様、頑張っていきたいと思います。

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