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レベル1  作者: ヨシハル
49/76

49 引っ越し

 蓮は陽翔と陽葵を連れ、池袋の自分の自宅兼事務所に戻った。

 事務所に戻ると既に美姫と澪は事務所を掃除していた。


「ただいま~」


 仕事を1日休んで呑気に帰ってきた蓮は美姫の説教を喰らうが、すぐに一緒にいる山下兄妹を見た美姫から質問をされる。


「彼らは」


「そうだね、まずは山下陽翔くんは明日からこの事務所で働いてもらうから………澪ちゃん」


「はい!」


「紹介します。明日から澪ちゃんの下で働いてもらう陽翔くんです。陽翔くん、2人に挨拶して」


「はい!山下陽翔です。よろしくお願いします」


「よろしく」


「よろしくお願いします」


「で、彼女は山下陽葵ちゃんで、俺の専属のメイドです」


「「専属メイドォ~~~」」


「ということでぇ~今日は彼等の引っ越しですので、2人とも手伝ってね」


 現在、蓮の事務所の間取りは、1階は駐車場、2階は事務所、3階は空き部屋で3LDKの部屋が2部屋あり、4階が蓮の部屋で、5階は屋上でちょっとしたバーベキュー等が出来る様になっている。

 実は3階の一室は蓮の趣味部屋になっていて、使えるのは残り1部屋、本来なら2人ともその部屋で住んでもらうのだが、あえて妹は蓮の部屋に住んでもらう事になっている。


 もちろん陽葵の希望だ。


 彼女は兄の今後も考えて、一緒に住むと色々気を使わせてしまうからという事である。

 もちろん兄の陽翔はそんな事はないと言ったが、陽葵の考えた事に反対はしなかった。


 しかし!


 美姫と澪に反対された。


「蓮!もう1部屋空いてるでしょ!そこに住ませなさいよ」


「そうです!不潔です!」


「大体、その1部屋は今何に使っているの!」


 そう言っている美姫は理解していた。

 そう!趣味部屋である。

 多数の漫画やフィギュアなどが飾られていて、漫画喫茶のように快適な空間を作っている。


 ああだこうだ美姫と澪に言われていると、陽葵が自ら望んだ事を話した。


「すいません、私から言い出しました」


「「えっ?」」


「やはり専属メイドとして、すぐに対応出来る様に望みました」


「あなた…えーと、陽葵さんはそれで本当にいいの?」


「はい」


 陽葵は今までの自分の甘さを反省した決断だった。

 もちろん美姫も澪も理由は知らない。

 自分の人生全てを買われた訳だから当たり前である。

 むしろ幸せすぎる位だ。


「あなたが良いのなら私は何も言わないわ」


「そ、そうですね。………羨ましい」


 澪の本音が漏れる。


「ま、まぁそう言うわけだから…これから荷物を取りに行くから、3階の部屋の掃除よろしくね」


「わかったわ」


 蓮は山下兄妹を連れて住んでいた所に案内してもらった。


 彼等の住んでいた所は差ほど遠くなかったので、タクシーで行きたどり着くと早速中に入る。

 2人には最低限の必要な物や大切な物を用意してもらった。


 しばらくすると前もって頼んでいた業者が来る。

 用意した最低限の荷物は蓮が異空間収納に収め、残りは業者に引き取ってもらった。

 不動産にも連絡を入れ、午前中には一通り片付く事が出来た。


 池袋の事務所に戻ると異空間収納から荷物を出す。

 持ってきた荷物は衣類や食器、後は自分の大事にしている物だけだった。


 幸いにも3階の部屋には使っていないタンスや洗濯機はあるが、冷蔵庫だけ無かったので買いに行くことにした。

 陽翔の買い物には美姫が付き添い、冷蔵庫だけでなく、美姫が見て足りないものやスーツ等も買いにいくように頼んだ。


 陽葵は蓮の部屋の1室を見る。

 そこは誰か泊まった時の部屋なので一通り揃っている。

 陽葵には蓮の部屋を全てみてもらった。

 あまりにも綺麗で素敵な部屋に陽葵は驚いている。

 もちろん自分の部屋も広く、綺麗でビックリしている。


「この部屋で平気か?」


「は、はい!素晴らしい部屋をありがとうございます」


 その後、3階の趣味部屋も見せてもらった陽葵は別の意味でビックリした。

 4階の部屋と雰囲気が全く違った。


「後は仕事着かぁ~、これから一緒に買い物に行くけど、他に必要な物はない?遠慮しないで言ってくれ」


「はい!」


 2人も買い物に行った。


 澪一人残して…


 陽も落ち、仕事も無く無事に1日が終わると5人で食事に行くことになった。

 今日は近場の店に予約を取る。

 目的は歓迎会込みの新人親睦会で、澪は早くも自分に部下が出来て嬉しそうだ。


「と言う事で、今後は探偵事務所は基本美姫ちゃんにお任せします」


 パチパチパチ…


 美姫の出世にみんなが祝福するが、美姫は苦笑いだった。

 そう!美姫は分かっていた。

 従業員を雇い、蓮は単にサボりたいだということに…


 蓮は企んでいた。

 あと2~3人いれば、毎日アキバに行けると!


 企む蓮

 それに気づく美姫

 部下が出来て喜ぶ澪

 何も知らずに緊張している二人


 こうして親睦会は終わり、美姫と澪は帰り、蓮は2人を連れて帰った。

 ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!


 ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。

これからもご愛読してもらえる様、頑張っていきたいと思います。

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