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レベル1  作者: ヨシハル
46/76

46 決勝戦、そして決着

「れんさぁぁぁぁぁん、か、勝ちました!昴、勝ちましたよ!!」


 部屋では悠斗が大興奮している。


「つ、次勝てば…」


 後ろでは賭けていない陽翔と陽葵もなぜか興奮していた。


「蓮、あなたの予想通り真田昴は勝ち上がってきたわ。あなた、昴と闘った事があるんでしょ?」


「昔ちょっとね。でも更に強くなってるねぇ~彼は」


「やっぱ蓮が勝ったんでしょ!ねぇねぇ」


「ちょっと棗、少しは落ち着きなさい。昔の彼は能力を使いこなせてなかったけど…と言うよりも能力を使いたくなかったみたいだけどね」


「それはどうしてかしら?」


「格闘家として能力に頼りたくなかったみたいだね。当時の彼は柔術家として一流、様々な柔術を極めていたね。でも今回は能力を嫌がる事なく上手く使い、更には柔術だけでなく中国拳法まで身につけている。俺が見た限りでは五十嵐直也は敵にならない」


 その言葉にみんなが息を呑む。


「れ、蓮さん、845億円が確定…確定って事ですかぁ~!」


「たぶんね。だからってそんなに期待しないでね」


「響子さん、棗さん、どうしましょう!どうやって分けましょう!」


「だぁかぁらぁ~悠斗、あんたは気が早いんだよ。ったくぅ!もし昴が勝ったら棗と悠斗で30億持っていきな!私は残りでいいよ」


「マジっすか!」


「やったー!あたしは何に使おうっかな?ジムの拡大?もしくは新店舗?やっぱり蓮との結婚資金かなぁ~」


「あんた達はいいねぇ~」


「なにがよ!響子」


「なぁ~んでもないわ」


 真田昴が何もケガを負ってないので、早くも決勝戦が始まった。


   ★   ★   ★


 既に闘技場中央では直也と昴が向き合っていた。

 そしてすぐに試合が始まる。


 昴は臆する事なく前に出る。

 僅かに体力が削られるのを感じるが本当に微量だ。

 掴まれない限りは怖れることはないとここでハッキリと確信した。

 そして掴みにかかる直也の手を簡単に受け流し投げる。

 直也は何が起きたか分からずに天井を見ていた。

 ゆっくりと立ち上がると直也は昴に話かけた。


「おい!貴様、何をした!」


「そんな事いって話す奴などいると思うか?だから二流なんだよ」


「俺が二流?この決勝まで来た俺がか?」


 簡単な挑発にも引っ掛かる程、直也は相手にならなかった。

 防御も何もかも捨てて突進して来る直也にため息しかでない昴は、能力を使うことなく倒すと同時に頭部を破壊する。

 直也はピクリとも動かなくなった。


 観客席からはまさかの大波乱!凄い歓声が飛び交う。

 もちろん中には真田昴に賭けた人もいるが、賭けていない人も興奮が止まらない。

 そして長いトーナメント戦が終わりを迎えた。


   ★   ★   ★


「やりました!やりましたよ蓮さん!!845億、845億円が………」


 すると一人の男が部屋に入ってきた。


「おめでとうございます。今回の配当のお支払い方法はいかがいたしましょうか?グレイ様方が賭けた11億に対して配当は929億5000万円になります」


「響子達は30億でいいんだっけ?」


「私は24億5000万、二人は30億よ。持ちきれないから小切手でいいわ」


「了解!それじゃあ3人には小切手で30億、俺は小切手で800億と残りは現金でよろしく」


「はい、ただいまご用意致しますので少々お待ち下さい」


 受け取り方法を聞くと、男は部屋を出ていった。


「蓮、私は30億も要らないわよ」


「ここは3人とも平等に分けた方がいいでしょ。ね、二人とも」


「はい!」


「さっすが蓮、かっこいいわぁ」


「分かったわよ。ありがたく頂くわ」


 そして39億5000万円と小切手を持って、今まで案内していた女性が数人の男にお金を運ばせやってきた。


「お待たせしました。まずは小切手をお渡ししますのでご確認をお願いします。そしてグレイ様、まずは山下陽翔の治療費、登録料、親の借金で9億2000万円を引かせて頂きましたので、こちらには30億3000万円をご用意致しましたので、こちらもご確認をお願いします」


 蓮はたいした確認もせずに異空間に入れていく。


「最後にお食事代飲む約350万円は今回ゲストという事でサービスさせて頂きました」


「あれ?食事はかかるんじゃなかったっけ」


「こちらは急遽ナンバー3からのサービスとなりましたのでお気になされないで下さい」


「所でもうひとつ聞いていいかな?」


「はい、何でしょうか?」


「君はナンバーいくつなのかな?」


「何をおっしゃっているか解りかねますが…」


 蓮の言葉に周りがざわつく。


「まぁいっか!なかなか面白かったよ。これで終わりかな」


「はい、時期に迎えの船が来ますので今しばらくお待ち下さい」


 そう言うと彼女は平常心を保ちながら部屋を出ていった。


 こうして長い1日がようやく終わろうとしていた。

 ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!


 ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。

これからもご愛読してもらえる様、頑張っていきたいと思います。

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