28 船上パーティー(後編)
シックスはモニター越しに軽く挨拶をする。
「今日は来てくれてありがとう。食事は楽しんでくれたかな」
シックスが映り挨拶すると、酔っ払った棗が立ち上がり、シックスにケンカを売った。
「おいコラ!てめぇこっちこいやーーーーーっ!!」
「やぁラスト、俺も是非あなたと闘いたいと思っているよ。しかし今日の役割は接客だ。今回は悪いが遠慮するよ」
「んだと~コラ!さっさとこっちにこいやーーーーーっ!!」
押さえがきかなくなった棗を響子に言われ、仕方無く蓮が止めにいった。
「ちょっとあんた達、棗を止めな」
「ぼ、僕には無理ですよ」
「れぇ~ん~」
「わかった、わかったよ。ったくぅ、いつも俺なんだから」
ぼやきながら棗に近づく。
「なつめぇ~、こっちに来なさい」
「ああぁ~~~~~ん」
棗は振り向き、蓮と目が合うと、また笑顔が戻った。
「れぇ~~~ん」
「はぁい、棗はこっちで大人しく飲もうね」
「はぁい」
蓮は棗を座らせ、少しだけ相手をした。
「待たせたわね。シックスさん、話の続きをどうぞ」
「ああ、では単刀直入に言おう。私達の仲間にはならないか」
「断るわ」
響子の即決だった。
しかし、誰一人異議を唱える者はいない。
「私達はねぇ正義や悪などと言う事に囚われたりはしない。自分の思った事を思った通りにやる。そうやって私達は生きてきたのよ」
「ははっ、思った通りの返事だ。では依頼を頼むというのはどうだ?」
「・・・どういう事かしら?」
「正直に言おう。俺は組織には入っているが全て言われた通りに動いている訳ではない!半分はお前達と一緒だ。自分の信じた道を歩く。だから疑問に思った事等あったら依頼したい」
「その言葉を信用しろと…」
「ああ、この船は俺の所有物だ。監視カメラも何もない。だから俺も視られる児ともない。唯一の自分の時間を楽しめる場所だ。まあ、無理に信用しなくてもいい。ただ、島に着いたら監視があると思ってくれ。だからそれまでは寛いでいてほしい。そしてもうひとつ」
すると正面のモニターが開く。
「これが俺の夢だ」
目の前にはプロレスラーがウォーミングアップをしていて、これから1試合行うみたいだ。
そして暫くするとレフェリーが現れた。
約30分の試合だった。
蓮と棗は知っていたが、響子と悠斗はプロレスを初めてみた。
4人とも興奮が覚めない。
すると船はどうやら目的地に着いたみたいだった。
「どうやら楽しんで頂けたようだね」
「ああ、面白い余興だったよ。是非また見てみたいよ」
「それは最高の誉め言葉だ。この船を降りれば今度はノーネームのシックスとしてお前達の前に立つ。ここでの出来事は内にでも秘めていてくれ」
「ああ、わかった」
そして蓮達4人は船を降りると、今度は危険な雰囲気の女性が案内として目の前に現れた。
ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!
ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。
これからもご愛読してもらえる様、頑張っていきたいと思います。




