23 澪の選択(後編)
六本木に着くと予約したホテルの最上階の店に入り、個室へと案内される。
「蓮様お待ちしておりました」
大杉、武内、澪はドキドキしながら歩き、案内された個室に入ると1人の専属シェフと沢山の新鮮な食材が用意されていた。
まるで夢を見るような光景であり、そして楽しみながら、食べるだけ食べ、飲むだけ飲んだ。
3人はベロベロに酔っ払っている。
「美姫ちゃんも葵もいつまでもそんな顔しないで食べてよ」
二人は顔を合わせ、いつもの事とため息を吐き、そして諦めて食事を楽しむ事にした。
「マジうんめぇ~、なぁ誠」
「こんな生活してみてぇよ。朝比奈、俺はだんだんお前が羨ましくなってきたぞ」
「私、ちょ~・し・あ・わ・せ」
蓮、美姫、葵はいつも通り、食事を楽しむ。
食事を終え、帰る準備をするとお会計が約280万円だった。
大杉、武内、澪はあまりの金額の高さに少し酔いが覚める。
そして蓮はお会計で100万円の束を3つ出した。
「お釣りはいらないから」
「蓮様、いつもありがとうございます」
「「「カッコいい!」」」
大杉、武内、澪は最後まで瞳を輝かせながら解散した。
葵は3人を連れて帰り、蓮は美姫に池袋まで送ってもらう。
池袋に着くと、珍しく美姫が呑みたいと言うので、1階の駐車場に車を停めると、事務所の上の3階の自宅で呑む事にした。
「蓮さん、たまには付き合ってちょうだい」
「ああ」
美姫は簡単なつまみを作り、蓮はビールとワインを用意した。
そして乾杯して呑み明かした。
朝起きると、ベッドの横では美姫が寝ている。
そのまま寝せて、軽い朝食を作り2階に降りて、今日もいつも通り事務所を開けた。
★ ★ ★
翌日、澪は出勤するとすぐに葵の所に向かい、退職願いを渡した。
「おはようございます。課長!お願いします」
「はぁ~、本気なのね」
「はい!」
「分かったわ。受け取っておきます。今月付けでいいかしら」
「はい!」
澪はいつもの自分のデスクに戻ると同期の海斗が話しかけてきた。
「おい澪!お前、ここ辞めるのかよ」
「辞めるわよ」
「何でだよ!せっかくのキャリア、棒に振ってどうすんだよ」
「いいでしょ!あんたには関係無いでしょ」
「か、関係は無いけど・・・でもよぉ」
「はいそこ!うるさいわよ!!仕事しなさい」
「「すいません」」
澪と海斗は葵に叱られ、前回の大石影虎の報告書を纏める。
「なぁ澪、考え直せよ」
「うるさいわねぇ」
「このご時世、いい職何て見つからないぞ」
「見つけたからいいの」
「ど、何処だよ」
「何であんたに言わないといけないのよ」
「それはそのぉ~………そう!同期として心配なんだよ」
「あらそ、ありがとう。課長!外回り行ってきます」
澪は海斗を放って外に出で、受け持っている残りの仕事の片付けと引き継ぎに入った。
◆ ◆ ◆
名前 中村 海斗 (なかむら かいと)
能力 水
NA Level3
警視庁特殊犯罪対策部第八課で、朝比奈澪の同期である。
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