22 澪の選択(中編)
葵の車は池袋に着くと灰村探偵事務所の駐車場に車を停めた。
「さぁ澪、こっちに来なさい」
澪を連れて事務所の中に入った。
「あれぇ、葵どうしたの?」
美姫が葵達を席に案内しようとすると澪は少し警戒した。
ソファーに座ると葵は一声かけて立ち上がり、電話をかけに事務所の外に出ていった。
澪はただ蓮と美姫を睨むようにただ黙って見ている。
蓮と美姫も気まずそうに葵戻るのを待つ。
「お待たせしました」
葵が戻り、蓮と美姫はホッとした瞬間。
「キャーッ!」
「ごめんね、澪」
葵は能力で糸を出すと澪を縛りつけて動けなくした。
「課長!何をするんですか!!」
「蓮、記憶を消して欲しいんだけど…いいかしら」
「ちょちょちょちょちょちょチョット、か、かちょぉぉぉぉぉぉ」
暴れる澪を蓮は押さえて理由を聞いた。
すると蓮を探していた事に美姫を尾行した事などを聞くと、蓮は澪に訊ねた。
「ねぇ、澪ちゃんは何で俺達を探していたの?」
「あなた達ではなく、あなたを探してました」
「何で?」
「あの時、私を助けてくれたのはあなたですよね!どうしてもお礼を言いたくて………それともう一度逢いたくて」
瞳を輝かせながら蓮を見つめている。
葵と美姫は肩を落とし、大きなため息を吐いた。
「「(はぁ~………またかぁ~)」」
仕方無く葵は澪に全部話した。
あまりにも正義のヒーローを見るような顔をしているので、現実を教える。
すると余計に瞳を輝かせた。
「わかったかしら」
すると特六課長の大杉誠と特七課長の(武内光が入っていた。
「やぁ!まこっちゃんにこうちゃん」
「蓮さんすいません。迷惑かけてしまって」
「本当よ!全く何してんのよ!」
「まあまあそんなに怒らないで。ね、葵さん」
美姫は葵を宥めると大杉と武内は天使を見るかのように感謝した。
「で、葵は澪ちゃんをどうするの?」
澪は不安な顔で葵を見る。
「澪!あなたの選択肢は2つ、1つは記憶を消されていつも通りに特八で働く事。もう1つは特八を辞めて我々の監視下に入る事。どうする?」
澪はどうすればいいか分からず困っていると、蓮が1つ提案する。
「もし辞めるならさ、うちで働く?」
澪は蓮の一言で即決した。
「はい!働きます」
「ちょっと、澪!」
あまりの即決に心配になって、葵は思わず声を出した。
「給料は表の仕事は月7日休みに有給が年20日、あとは年末年始の7日間休みです。給料は月25万に歩合、それに社会保険やら税金を引いた金額です」
すると大杉と武内はボソッと呟いた。
「「結構、安月給だな」」
「あとは裏の仕事の給料ね。基本は報酬の2割です。勿論税金はかかりません。ただ、澪ちゃんは新人という事で1割になります。いいですか?」
「はい!!!」
「「それじゃあせっかくだし、新人歓迎会という事で今からご飯でも行きますか!」
「「「おーーー!」」」
「ちょっと待ってよ蓮、それにあなた達もよ!」
「葵さん、もう無理よ」
美姫と葵は蓮の調子に呆れ、大杉と武内に澪はテンションを上げた。
「あっ!忘れてた。美姫ちゃん、これ今月の報酬ね」
蓮は今月の3件の依頼料の2割の1億3千万円を現金で渡した。
「「「(ゴクリ)」」」
それを見た大杉、武内、澪は腰を抜かし、大杉と武内は本気で蓮に雇ってもらえないか訪ねると、葵に殴られた。
そして電話で予約を入れてから葵の車に大杉、武内、澪が乗り、美姫の車には蓮が乗って、六本木に向かった。
◆ ◆ ◆
名前 大杉 誠 (おおすぎ
まこと)
能力 闇
NA Level3
警視庁特殊犯罪対策部第六課の課長である。
裏では国家機密諜報機関の一人である。
◇ ◇ ◇
名前 武内 光 (たけうち こう)
能力 光
NA Level3
警視庁特殊犯罪対策部第七課の課長である。
裏では国家機密諜報機関の一人である。
ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!
ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。
これからもご愛読してもらえる様、頑張っていきたいと思います。




