表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デルタのスナイパー  作者: 二条路恭平


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
176/233

176

最初のマガジン8発で発砲した結果を踏まえて、トリガーを引く左手の人差し指に意識を集中させて2本目のマガジン8発分の射撃を行う。

一定のリズムでトリガーを引くと、45ACP弾薬により豪快な反動と高速で後退する重量のあるスライドの影響でマズルが上方へ跳ね上がるのを素早くターゲット方向へ戻しながらの発砲を行う。

2つ目のマガジンも排莢不良や装填不良と言ったファンクション・トラブルもなく全弾を撃ち終えると、スライドが後退した状態でスライド左側にある小さな切り欠きへフレーム左側でトリガーガード上方にあるスライドストップの突起がマガジンフォロアーに押されて食い込みスライドオープンの状態となる。

25メートル先のペーパーターゲットの状態が鮮明に見えているわけではないが、手応えとしてはターゲットのセンターを中心に概ね1インチ(25.4ミリメートル)の範囲には纏まっているように感じている。

隣の仕切り板を取り付けている柱にあるペーパーターゲットを吊るす金属枠を動かすスイッチを押すと、モーターが駆動してペーパーターゲットが俺の方へ戻ってくると、徐々に着弾跡が残されているペーパーターゲットの詳細が見えてくる。

ペーパーターゲットには、8発を撃ち込んでいるはずなのに着弾痕は6発分しか見えないところからすると、2発は同痕となって着弾が重なっているのだろう。

ペーパーターゲットのセンターには2つの着弾跡が確認できたほか、周囲にある着弾跡も最も離れた着弾の距離が2インチ(50.8ミリメートル)以内に纏まっているので銃撃戦となって敵との射程距離が25メートル以内ならば確実にヘッドショットで即死させることが可能となる。

2つ目のマガジン分を使用した射撃結果に満足できた俺は、スライドストップの状態になっているコンバットユニット・レイル1911拳銃から空になったマガジンを取り出すと、マガジンポーチに残っている予備マガジンと交換してコンバットユニット・レイル1911拳銃のグリップ底で開口しているマガジン挿入口へ予備マガジンを挿入する。

挿入したマガジンがマガジンキャッチとエンゲージしたところで、オープン状態のスライドを右手で上から鷲掴みにして少し後方へ引いてやると、スライド左側面のノッチに噛み合っていたスライドストップが外れて圧縮されていたリコイル・スプリングが元に戻ろうとする反発力によってスライドが前進する。

手元のコンバットユニット・レイル1911拳銃は、コンディション0の状態となっているがマッスル・メモリーとなっている関係でグリップを握っている左手の親指が直ぐ上にあるマニュアル・セーフティ・レバーを跳ね上げて安全装置をオンにしてコンディション1の状態にしてしまう。

今は、射撃レンジでコンバットユニット・レイル1911拳銃を使用しており、しかも標的としている目の前のペーパーターゲットを離すために電動モーターを駆動させるスイッチを操作するためにコンディション1の状態にしているが、実践であれば度々マニュアル・セーフティを操作してはいられない。

確かに、自分の命が危険に晒されている極度の緊張状態でコンディション0の状態にしたままでは、何かの弾みでトリガーを引いてしまう可能性は否定できず誤って味方を誤射しかねないが、逆にマニュアル・セーフティを掛けてしまえば直ぐにでも発砲しなければならないタイミングで、マニュアル・セーフティをオフにする行動の時間だけワン・アクション遅れることとなり結果として自分の命を失うのか、或いは味方が死傷することになってしまうという何とも悩ましい状況に陥ってしまう。

ペーパーターゲットを移動させるスイッチを俺から15ヤード(約13.7メートル)くらい離れた距離で、ストップさせて射程距離を変えて射撃練習を再開する。

コンバットユニット・レイル1911拳銃のマズルがペーパーターゲット方向へ向いた時点でグリップを握っている左手の親指を使ってマニュアル・セーフティ・レバーを降ろして安全装置をオフにし、左手の親指はマニュアル・セーフティ・レバーに載せたまま、前後のサイトから再びペーパーターゲットのセンターを狙ってトリガーを引き絞る。

この時、拳銃を握っている左腕は可能な限りターゲットを突き刺すように真っ直ぐに伸ばしてやって肘関節部が発砲による反動で曲がってしまってスライドを後退させるためのパワーを相殺してしまわないように意識し、サポートハンドの右手はグリップを握っている左手を包み込みながら力を加えて手前に引くようにして拳銃を安定させながら、利き手からサポートハンドの右手が外れないようにする。

両腕を使ったダブル・ハンドによって拳銃を持った場合に、見た目上は身体の中央付近に拳銃が位置するよう構えているが、実際には利き目の方へ僅かながら移動した場所となっている。

人間は誰であっても、利き手と利き目があって特に視界に関しては無意識のうちに利き目を中心に見ていることになり、完全に両目ともに利き目というケースは殆どない。

ちなみに、自分の利き目を知りたければ左右どちらの手でも構わないが、親指と人差し指を使って輪を作って、両目で離れた目標物を決めたならば親指と人差し指で造った輪の中央に自分が決めた目標物を捉えるようにして、両目で見て確実に目標物が輪の中心に位置するようになったら、どちらか片方の目を閉じて親指と人差し指の輪から目標物が外れない方が自分の利き目ということになり、どんなに両目を意識して物を捉えていても実際には各自の利き目を中心して視認しているので、拳銃を構えた時であってもターゲット、フロント・サイト、リア・サイトを結んだ直線の延長上に利き目が位置している状態になっていなければ確実なサイティングがではない。

3本目のマガジン8発も発砲を終えて後退したスライドは、オープン状態でストップしてマズルは45度くらいの仰角状態となっている。

コンバットユニット・レイル1911拳銃を握っている左手を覆い被せるようにしていた右手を離し、コンバットユニット・レイル1911拳銃を引き寄せて左手のトリガー・フィンガーである人差し指でマガジン・キャッチ・ボタンを押して空となったマガジンが落下してくるのを右手で受け止める。

右手で受け止めた空のマガジンを射座のテーブルに置き、同時にコンバットユニット・レイル1911拳銃もテーブルに置いた空マガジンの隣へ置く。

その後、隣のブースを後方から覗くとジェシーも2つ目のマガジンを撃ち終えて空のマガジンをSTACCATOのPモデル拳銃から抜き出そうとしているところだったので、背後に近寄り右肩を叩くとジェシーもSTACCATOのPモデル拳銃をテーブルに置いてから俺の方を振り向く。

そのジェシーに

「部屋へ戻って45ACP弾薬箱を取ってくる」

と伝える。

ジェシーは、笑顔を見せて右手の親指を立ててオーケーのサインを見せてくる。

そこで、俺は一度射撃レンジのドアを開けて隣の控えルームへ移動してからイヤーマフラーを外して壁のフックに掛けておき、俺達に割り当てられた部屋へ戻りバックパックに仕舞っている45ACP弾薬50発が入った弾薬箱を2つを取り出して地下の射撃レンジへ引き返す。

地下の射撃レンジへ戻った俺は、手に持った2つの弾薬箱を射座のテーブルに置き、25発分を使って残り半分となっている軽い方の弾薬箱を開けて、そこから1発ずつ取り出して空になったマガジンへ装填していく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ