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ミニャのオモチャ箱 ~ネコミミ少女交流記~  作者: 生咲日月
第8章

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8-10 検証

本日もよろしくお願いします。


 ミニャと賢者たちの検証が始まった。


 まずはミニャもたくさん動けて楽しめる賢者への応援検証。

 賢者たちはミニャの応援の魔法について、定期的にデータを取っていた。そのデータ集に本日の結果が新しく加わる形だ。


 ミニャはベッドの上に乗っかると、一度その場で寝転がり、まだ床にいる近衛賢者たちをせっせとベッドの上に移動させ始めた。ベッドから降りて作業すればいいものを、子供とはそういうところがある。


 すっかり作業が終わると、今度は配置決め。


「ミニャはここ。乙女騎士さんはここで栗田ニアンさんはここね。クロエさんはこっち」


 こだわりがある様子。


 そんなおままごとフェーズが繰り広げられている間に、応援魔法の検証と聞いてスレッドに賢者たちがワラワラと集まってきた。


【91、名無し:ミニャちゃんの魔法の検証と聞いて!】


【92、名無し:腕立ての準備はオッケー】


【93、ロバート:よしっ、最高のタイミングだ。今日は私も参加させてもらうぞ!】


【94、名無し:今日の俺はランニング】


【95、名無し:正拳突きします!】


【96、カーマイン:こんなこともあろうかと、近所の林からツルを持ってきておきました。このツルで植物操作の変化について調査してみます】


【97、クライブ:こちらダンジョン班。ライデンの周りにみんなで集まって、始まるのを待ってるぞ】


【98、名無し:仕事中に参上! 勝ち確BGMをキメるぜ!】


【99、名無し:肉体労働なら気をつけろよ? 下手に目立つと面倒だぞ】


【100、名無し:安心しろ。田舎のコンビニのレジ打ちだぜ!】


【101、名無し:コンビニでバフを貰って何が変わるんだよwww】


【102、名無し:いらっしゃいませの発声だよ!】


【103、名無し:お客さんが驚いちゃうだろw】


【104、ユナ:どうしましょう。いま丁度体育の時間なんですけど】


【105、名無し:やめいwww】


【106、名無し:体育は不味いよ。ちなみに種目はなに?】


【107、ユナ:ダンスです。体育だと一番得意です】


【108、名無し:得意なら多少は良いかもしれないけど、ほどほどにな】


【109、ナオマサ:僕も学生の頃にミニャのオモチャ箱と出会って、俺つえぇしたかった……】


【110、名無し:わかる。サッカー部のエースを軽く抜き去ってオーバヘッドキックを決める脱力系帰宅部をやりたかった。たまたまだよ、たまたまっつって】


【111、ナオマサ:美少女が怪しむところまでがセットだね】


【112、名無し:男子高校生ワイ、まさにサッカーの授業が始まろうとしている】


【113、名無し:マジでやめろよ? ニーテストたちも調子に乗りすぎるなって言ってただろ】


【114、名無し:大丈夫。そもそもボールが回ってこないから】


【115、ナオマサ:俺たちの妄想における最大の盲点( ;∀;)】


【116、名無し:そんなお前もミニャちゃんが応援してくれるから!】


【117、竜胆:初めて参加する人に向けて注意喚起を。ダンベルなどの重量物や仕掛けで負荷をかける器具は使わないようにしてほしい。ミニャちゃんのバフが終わると支えきれずにケガをする可能性があるからだ】


【118、ロバート:そうなのかい? 危なかった……】


【119、竜胆:ロバートさん、参加するのなら、高負荷の腕立てなど身一つで行なえて、無理ならすぐにやめられる運動の方が良いですよ】


【120、ロバート:そうしよう】


【121、名無し:ところでクラトスは? いつも検証の時は必ずいるのに】


【122、竜胆:クラトスは修行を受けてダウンしているよ。まあそろそろ起きるだろう】


【123、名無し:アイツは修行組だったか】


 ミニャの応援魔法の検証は大変に人気があり、すぐに生配信を見る賢者たちが激増する。

 ダンジョンでは指揮官系ジョブの特性である『召喚中でも生配信が見られる機能』を使って生配信を視聴し、日本では各人が運動を始めようとしている。中には体育の授業中や仕事中の賢者もいるようだ。


 バチを持った賢者たちがクットゥ太鼓の前に立ち、ミニャと近衛賢者たちはベッドの上でボンボンを手にしてスタンバイ。そして、ダンス部隊の外側には検証に参加する賢者たちがその時を待っていた。


「ミニャちゃん囃子が始まるぞ、それ!」


 ミニャの号令で音楽部隊が太鼓を叩き始めた。


 トントコトントコトントコ、トンッ!

 トントコトントコトントコ、トンッ!


 トンッのリズムでミニャはピタリと動きを止め、踊りに緩急をつける。


「頑張れ頑張れ賢者様っ、ふぅ! フレッフレッ賢者様っ、ふぅ!」


 ボンボンをわしゃわしゃと振るって踊るミニャと近衛賢者たち。

 その可愛らしい応援を受けた賢者たちは力が漲ってきた。


【134、名無し:キタキターッ!】


【135、クライブ:ミニャちゃん最強! 俺、最強!】


【136、名無し:ミニャちゃんの応援を聞きながら運動するのが一番楽しい!】


【137、名無し:記録を忘れるなよ!】


【138、名無し:この万能感が堪らんのだ!】


【139、ロバート:うぉおおお、これが勝ち確BGMか!?】


 ミニャの応援バフは非常に広範囲である。ミニャが範囲を絞らない限り、生配信を見ている全ての賢者に作用する。一方で、召喚されている賢者は声が届く範囲に留まった。

 また、過去動画では応援の効果は一切ない。だが、過去動画を見直して応援を聞きながら運動する賢者は多かったりする。


 ミニャと同じ部屋の中にいる賢者たちは、反復横跳びや垂直飛び、立ち幅跳びなどいろいろな検証を大真面目に行なった。それ以外の生配信を見ている賢者は自由に研究に参加中。


「むむっ、なんだか体が軽い気がする! 頑張れ頑張れ賢者様っ、ふぅ! うにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ賢者様っ、ふぅ!」


 ミニャの動きにキレが増す。ボンボンもわっしゃわしゃだ。


【155、名無し:ミニャちゃんの動きがいつもよりキレキレじゃね!?】


【156、名無し:うぉおおお、ミニャちゃんの動きに負けてなるものか! ふんふんふんふん!】


【157、名無し:隣の部屋から壁ドン食らった! うるせぇよ!】


【158、名無し:いやwwwお前がうるせぇんだよwwww】


【159、名無し:迷惑はかけるなよー】


【160、名無し:いらっしゃいませーっ!】


【161、名無し:コンビニニキはほどほどにしてもろてwww】


【162、竜胆:ふむ、賢者たちの高揚感が増している気がするな】


【163、名無し:この万能感の中で相変わらずクールなヤツだぜ……】


【164、名無し:ていうか、竜胆やクラトスは、この検証の時はいつもこんな感じじゃね?】


【165、名無し:学生組は大丈夫か?】


【166、ホクト:うーん、ユナたちは元からダンスがめっちゃ上手いし、まあ許容範囲かな? 少しキレがあるくらい】


【167、名無し:俺の方はボールが飛んでこない。こんなに漲ってるのに、なぁぜ?】


【168、名無し:自虐やめいwww】


【169、名無し:ちょっと参考のために女子高生のダンスを見てみたい。あれだよ、魔法の研究のためだよ? ホントだよ?】


【170、名無し:言い訳の部分が逆に怪しいわwww】


 しばらくして検証が終わった。


「ふいーっ、なんだかいつもよりも体がいっぱい動いた気がする!」


 額の汗を拭うミニャに、途中でやってきたニャロクーンが言う。


「獣属性の身体強化が発動していたな」


「獣属性! お母さんが得意だったヤツ!」


「2つ以上の異なる属性を同時に扱うのはそこそこ難しいことだ。今まで使えなかったのなら、クラウの修行でミニャ殿も得るものがあったようだな」


「にゃふぅ、あのお水の中で、ミニャ、いっぱい踊ったからね! きっとそれで強くなったんだね。んっ!」


 苦労したかいがあったので、ミニャは誇らしげ。


 一方、賢者たちは検証結果を共有していく。

 数字を整理して前回の結果と比べる必要があるので、すぐに結果は出なかったが、後にわかる結論を言うと、あまり変わっていなかった。

 しかし、この応援の魔法を覚えた時から考えると、日々、少しずつ効果が上昇しているのがわかっている。あくまでも、クラウの修行で効果が激増した、ということはなかったのだ。


 だが、ミニャが魔法の同時使用のコツを覚えたので、賢者たちもニッコリだ。

 ただ、この技術はあくまでも『そこそこ難しい』だけであり、特段珍しい技法というわけではなかった。ミニャは女神の使徒なので、いずれは普通に覚えただろう。


 運動したい熱が高まったミニャは、甲板に出て縄跳びを始めた。

 甲板に出るので、シゲンもついてきた。護衛兼執事役なので、多少なりとも危険度が増す甲板にはなるべく一緒に来てくれているのだ。


 最近の縄跳び紐は、最初に作った麻のロープを木の持ち手にくっつけただけの物ではなく、賢者たちが糸を丁寧に編んで作った物に変わっていた。細くなったことで空気抵抗が低減し、紐の速度がさらに増した逸品である。


 ミニャは、獣属性が使える身体強化の魔法を使用しながら、シュタタタッと縄跳びをぶん回す。


「頑張れ頑張れ賢者様っ、フレッフレッ賢者様っ! ミニャがぴょんぴょんジャンプして、みんなもぴょんぴょんジャンプする、ふぅ!」


 ついでに、そんな歌でリズムを刻むことで、応援魔法も同時に使用する。

 周りにいる賢者たちは反復横跳びをしたり、普通にぴょんぴょん跳ねたりして一緒に運動を楽しんだ。当然、生配信を見ている賢者たちも大騒ぎである。


【289、名無し:うぉおおおお、キタキタキターッ!】


【290、名無し:こんなのぴょんぴょん不可避ですわ!】


【291、名無し:今日は二部構成だと!?】


【292、ナオマサ:くそっ、縄跳び紐を買っておくんだった!】


【293、名無し:バカだな、ナオマサ氏! 賢者に縄跳び紐は必須アイテムだぞ!】


【294、名無し:俺の縄跳び紐なんて柄がにゃんこの顔になってるんだぜ!(26歳・男)】


【295、ロバート:いいなー。私も賢者になってトレーニング機材を一式揃えたが、縄跳び紐はありきたりなスポーツメーカーの物だ】


【296、名無し:絶対にロバートさんが持っているヤツの方が高価で高性能だからね?】


 賢者たちをキャッキャさせていると、ミニャが唐突に縄跳びをやめた。


「ふぃー、あつー!」


 暑かったようだ。

 シゲンがコートを預かってくれたので、錘から解放されたミニャは再びシュタタタタッ!

 その縄跳び技は地球の7歳児を遥かに凌駕している。というか、ミニャと出会う前の大半の賢者を凌駕している。


 そんなふうに遊んでいると、船内にいる賢者から連絡を受けた近衛賢者が、メリアランとキツネお姉さんのクリスタが目を覚ましたとお知らせをするのだった。


読んでくださりありがとうございます。


ブクマ、評価、感想、大変励みになっています。

誤字報告助かっています、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
お母さんと同じ魔法が使えるようになってほっこり そして、自分も縄跳びしたくなった( ´ ▽ ` 減量中)
【294、名無し:俺の縄跳び紐なんて柄がにゃんこの顔になってるんだぜ!(26歳・男)】 よし、じゃあ次は外出時にネコミミを付けようか
やっぱりミニャちゃんは最強!そんなミニャちゃんに応援してもらえるの羨ましい・・・ 書泉で限定版予約しました!大好きな作品なので二巻も限定版が出ることを願っています
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