表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/19

15 スリル満点の着陸!

 ラクラミキオアラは、

「ドイナ、大丈夫だよ!このハヤブサさん、ぜんぜん気づいてないよ!わたしたちに!」

 と後ろにいるドイナに向かって言いました。

「うん…!でも、やっぱり、怖いものは怖いのよっ!!」

 そう言ってドイナはラクラミキオアラの腰に腕をまわして、ぎゅっと、しがみつきました。

 飛び始めて数分たったとき、ラクラミキオアラとドイナは、

「きゃ〜!」

 と叫びました。ほうきが、角度をつけて降下(こうか)し始めたからです。ラクラミキオアラが住んでいるラスノフとブラン村は近いので、飛び始めて数分でもう、着陸態勢(ちゃくりくたいせい)に入ったのです。

「ぐるっと旋回(せんかい)しながら降下するからの。しっかり、つかまっておるのじゃぞ!」

 1世がそう叫びました。ラクラミキオアラとドイナは、手に力を入れて、ほうきの()をぎゅっと(にぎ)りしめました。ほうきは四十五度に傾いて旋回しながら下がっていきます。まさにジェットコースターのようでした。

「きゃ〜〜〜〜〜!!!」

 二人はさっきより更に大きな声で叫びましたが、笑いながら叫んでいて、とても楽しそうでした。ドイナは鳥の妖精なので飛ぶことには慣れているのですが、ムネアカヒタキは小さな鳥なので、ふだん、すごく高いところを飛ぶことは、まずありません。それに1世のほうきは、ハヤブサと並んで飛ぶほどの速さなので、やっぱり怖いのです。

 少しずつ地面が近づいてきて、三人が乗ったほうきと、ペイズリー3世が乗った懐中時計は、無事、ブラン村にある公園に着陸(ちゃくりく)しました。着陸といっても、ほうきも懐中時計も、浮いたままでした。

「めちゃくちゃ楽しかった〜〜!!」

 ラクラミキオアラがそう言ってほうきから降りると、ドイナも、

「ほんとっ!!ハヤブサは怖かったけどっ!」

 と言いながら降りました。

 1世も降りて、右手をパチンと鳴らしました。ほうきは一瞬で小さくなり、1世の肩くらいの高さまで跳ね上がりました。それを1世は右手でつかみとり、ポケットに入れました。

「さあ、到着(とうちゃく)したぞい。ほほほ。ここからだと、ドゥミトレスク家の邸宅までは歩いて三分くらいじゃ」

 四人はいっしょに、邸宅に向かって歩き始めました。

「おじいさん、その、ガブリエラに会ったことがある村人って、なんていう名前なの?」

 ドイナがきくと、1世は、

「アレックスじゃ。年齢はわしよりもずっと若くて…きいたことは無いのじゃが、おそらく三十歳くらいじゃろう」

 と答えました。

「わたしたちも、ドゥミトレスクさんのお家の中に入っちゃって、大丈夫なのかな?」

 今度はラクラミキオアラがききました。

「それは大丈夫じゃ。"タブレのお茶会"には、若者からわしのような老人まで、様々な人たちが参加しておるのじゃが、自分の子供といっしょに来て、部屋の中や、庭で遊ばせておる人もたくさんおる。ドゥミトレスクさんは優しい方じゃから、それくらいのことでいちいち怒ったりはせんのじゃ。安心せい」

 1世がそう言うと、ラクラミキオアラとドイナは嬉しそうな表情で視線を交わしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ