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孤高と絆の冒険譚〜ソロ最強は仲間を知りたい〜  作者: 富士都


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第六話 ソロ最強、ステータス……

今回は前回の反動なのか少し短めです。


ゼノと謎の女性魔導士は緑龍討伐後、速やかに上階層へ上がっていた。


このダンジョンにはいわゆる転移ゲートのようなものは一切存在しておらず、自力で上り下りする他ない。


代わりに、30階層から50階層、51階層から80階層、81階層から125階層…と、不規則に大きな穴が空いており、ある程度下の階層へと行く際はうまくこの穴を利用する。


つまり、この穴を自由に行き来すべく、上位のパーティには飛翔魔法を持つメンバーが必須となる。


今回はゼノが飛翔魔法を持っていたため、これを使って帰還した。


「そういえばあんた名前はなんていうんだ?まだ聞いてなかっただろう。」


「確かに!私の名前はセナ・エイライトよ。普段はセンシティっていうパーティの魔術師をやってるわ。」


「エイ…ライト……?」


「あ、気づいた?弟から君の話はたくさん聞いてたの!だからキミが鬼剣なんて呼ばれるほどの大物になっていた時には心底びっくりしたわ。」


「やっぱり…。あの、本当に申し訳ありませんでした。カサベルのこと、守りきれなかった…」


「……確かに、まだ心の傷が癒えたわけでもないし、あのイレギュラー自体のことだって本当に、心底恨んでるわ。でもね、キミがこうやって大きくなって、あの子の分まで大活躍してくれてるのはほんとに嬉しいの。家族みんな、キミには感謝の気持ちは抱いても、恨みなんて抱いていない。だから大丈夫よ。」


上昇する魔法陣に自分と肩を並べて乗りながらそう言って微笑む彼女を見て、ゼノは涙を止めることができなかった。


「あーあー。泣かないの!こんな立派になっておいて。」


「だって…そっくりなんですよ…。カサベルに。その笑い方なんて特に。」


「まあ似てるとは昔から言われてた…かも…?」


「あ、というか年上なのに最初ずっとタメ口なんてきいてて…申し訳ないです。」


「いいのいいの。堅いの好きじゃないし。なんならこれからもタメ語でいいんだけど?」


「それは流石に…。遠慮します。」


そんなやり取りをしていると、20階層に到着。


その後も他愛無い会話をしながら上へと上がって行き、地上に出た。


「それじゃ私は仲間探すから。戦闘中に不注意で穴落ちちゃってね。ほんと、大変な目にあったわ…」


「え、このアイテムたちは?」


「いいよ。キミにあげる。もともとあいつはキミが見つけた獲物だからね。それに、どうせ私がいなくても勝ってたでしょ?私の詠唱邪魔しないようにって魔法使わずにいたことも気づいてるんだからね?」


「いや、でも…」


「いーいーかーら。大人しく受けとっときなさい。それじゃね!また縁があればどこかでね」


ゼノは深く頭を下げ、彼女の背中を見送った。


—————————————————————————————————————


「サラさん、換金に来ました。鑑定お願いします。」


ゼノは今、セナと共に討伐した緑龍と、その他の自分で倒したモンスターのドロップアイテムの換金に来ていた。


サラというのはこのギルドの受付嬢兼鑑定士で、ゼノがこの街に来たばかりの時から何かと気にかけてくれている。


「お!ゼノくん!いつもありがとー。じゃあ早速だけど、アイテムを見せてもらえる?」


「はい。えと…これです。」


ゼノはゴソゴソとバックパックを漁り、鱗と爪を取り出した。


「これ……!グ…緑龍(グリーンドラゴン)!?」


ギルドの受付周辺の冒険者が一斉にゼノたちの方へ目を向ける。


サラははっとして口を抑える。


「あっ!ごめん!。えと…これはどこの階層で?」


「124階層です。まさか出るとは思っておらず、流石に驚きました。」


「124…。124……?また到達階層更新じゃない!アイギスの潜入捜査の件と言い、また功績を重ねてるねぇ。それにしても…緑龍か…。久しぶりに見たよ。一人で?」


「あ、と…。実はもう1人女性の魔導士と協力してだったんですけど、彼女は見つけたのが僕だからとこれらを全て置いて行ってしまいました…」


「なるほど…。それでも2人でも十分すごいよ。その女性の魔導士さんも相当な実力者だったんでしょう。」


「そうですね。ほんとに強かったですよ。」


「やっぱり。あ、そろそろ換金しないとだね…。ちなみにこの爪は本当に換金でいい?いい武器の材料にもなるし、ゼノくんこの前刀折れちゃってたよね?せっかくならこれで代替品ではなくしっかりとした刀を作ったら?」


「確かに…。ではそうします」


「かしこまりましたー。では、換金は緑龍の鱗と飛龍(ワイバーン)の翼、オークの角ということで…。5万トールでどう?」


「そうですね。それでお願いします。」


「おっけー。ちょっと待っててね。」


ややあって、サラは皮袋を持って戻ってきた。


「これが、換金の5万トールね。それからゼノくん、もしよかったらステータスを更新してきたら?緑龍に加えて飛龍も倒してるし、もしかしたらLevelだって上がっているかも…?」


「うーん、流石にLevelは上がってないと思いますけど…。そうですね。測って行きます。」


「うん!是非!それではまたのご利用お待ちしておりますー。あ、もしLevelが上がっていたらきちんと報告に来てね!」


ゼノは微笑んで頷き、ロビーを後にした。


—————————————————————————————————————


「おい…まじかよ…」


ゼノは今度はステータス更新のために測定室に来ていた…のだが…。



ゼノ・クラウディア

Lv10[第1級]→Lv11[特級]

〈ベースアビリティ〉

攻撃 2001 SS→2009 SS

俊敏 1629 S→2000 SS

防御 1738 S→1739 S

魔力 1930 S→2031 SS

〈魔法〉

グラビス

 重力系最大魔法。

サンダス

 電雷系最大魔法。

フリース

 飛翔魔法。

クリアート

 ユニーク魔法。消滅魔法。

シャーパー

 ユニーク魔法。刃物系武器の攻撃力増加魔法。

〈スキル〉

異常状態耐性

 麻痺などの異常状態への耐性

勇者属性

 自分よりもLevelが3以上上の相手に対しアビリティ補正。




なんと、俊敏の数値がこれまでの比では無いほどに上昇していた。


というか何より…Levelが上がっていた。


「俊敏は緑龍の攻撃避け続けて上がったんだろうが…。魔力はどういうことなんだ…?」


ゼノは疑問を抱きながらギルドのロビーに戻り、サラの元へ出向く。


「サラさん。これ…。Level、上がってました…」


「やっぱり!よかったじゃない!これで晴れて特級!このアウヘルでも5人目よ。」


「それは…たしかにうれしいんですけど……。でも、この魔力の上がりようはなんなんでしょうか…?」


「うーん。多分、多分だけどね?ものすごい魔導士さんと共闘して、しかもその人の魔法をまじかで見たんでしょう?しかも詠唱の時から近くにいた。おそらくだけど、その人の膨大な魔力にあてられて、急激に魔力の限界値が上昇したんじゃ無いかしら?体の許容量を大きく超える魔力に一気に晒されたから…」


「なる…ほど…?そういうもんですか…」


「とにかく晴れてLevel upおめでとう!報告しておくね。これまた超一大ニュースだよー?普段から間近でキミの成長を見てる私だからそこまで驚かなかったけど、多分世の中大騒ぎだね。明日が楽しみだよ!」


「僕としては…あまり大ごとにはしたく無いんですけどね…。たくさんのモンスター討伐できるようになるからLevelが上がるのも嬉しいんであって、別に目立ちたいわけじゃ無いんですよ…」


「それはそうだろうけど…。私たちからしたら、このアウヘル全体の冒険者のレベルが上がっていくわけなんだから嬉しい限りなんだけど…?」


「はぁ…」


「まあ、とにかく頑張ってよね。まあでも無理して体壊すようなことしちゃダメだよ!」


「そこは…まあ…気をつけます…」


「よろしい。それじゃね。」


「はい。またよろしくお願いします。」

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