届け!!!
「“あのーー”」
横にいた男性に肩を優しく叩かれて目が覚める。....寝てた?
「“着きましたよ?えーと、よだれも....”」
口元を指していたので寝ぼけながら触るとよだれも出ていた。はずかしい。
「アッゴメンナサイ(裏声)」
声も裏返った。幸先が悪すぎる。飛行機から慌てて降りると
「ウベッ。」
こけた。......これ本当に生きて帰れる?すると前から
「頑張ってください!!!」
と女性に話しかけられた。....頑張ろう。
------------------------------------------------------------
<S+ダンジョン地下1階層>
「あ。映ってる?いきなりでごめんなさい。インドにあるS+ダンジョンの中から配信してます。かなり急ぐのでコメントを見る余裕はなさそうです!」
:マジでS+ダンジョン?
:マジだろ..こんなやばい雰囲気のダンジョンなんか見たことないって
:ご主人様...どうか、どうかご武運を..
:同接えぐいwwwww
:8桁wwww
:自動翻訳で分からないだけで、絶対外国人いるよな
「“ぐるぁぁぁぁぁ!!!!”」
「...オーラ?」
:アイアンキメラの周りが赤く光ってる?
:やばいって..
:ソロは自殺行為だろ
:なにやってんだよ世界1
:自殺配信wwww?
「うおっ。」
想像よりもアイアンキメラが速くて避けてしまった。...あのオーラで強化されてる?
:はっや
:もう帰ってくれ
:ガチで死ぬぞ!!
:万が一があれば後を追いますからね。ご主人様
:やっぱあのオーラだよな
:壁がえぐれてる......
:くらったら即死...
「“ぐるるる....ぐるあ?”」
「シッ!!」
手加減をやめて、本気で切りかかるとアイアンキメラが反応する前に一刀両断できた。...正直、本気状態は長くもたないし助かった。通用する。
:いったぁぁぁぁぁ!!
:は?こんだけ強かったの?
:見えなかったんだけど
:千歳ダンジョンのあれはやっぱり本当なんだって!
:スキル使ってないよな!?
:お、おい!エミリーちゃんたちが配信してるぞ!!もうボス部屋の前にいる!!
:気配を消す道具を使って敵に見つからないようにしたのか
:その道具...世界に1個しかないやつだろ!
すると前から何かが飛んできたのでジャンプで避ける。
「“からくる!!”」
:ダイヤモンドロック!!?
:攻撃してこないはずじゃ...!
:砲弾みたいに飛んできたぞ!
:ヒェッ。地面がえぐれて...
「「「「「“からくる!!!”」」」」」
避けた後、奥を見るとさらにダイヤモンドロックが5体いた。それぞれ飛んでくる。....めんどくさい。
「雷龍!!強破!!」
飛んでくるダイヤモンドロックに対抗して雷龍を付与し、砲弾のように飛んでくるダイヤモンドロックに....あぁっ!ダイヤモンドロックって名前が長い!ダイロって呼ぼう。ダイロに高速で突撃する。
強破を使う。すると1体は切れた。と、切ったダイロが、
「“ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!”」
「っ!!!」
と叫んだので、とっさに耳を抑える。....アイアンキメラといい、基本、モンスターは喋らないはずなのに。
「はっ!!視聴者!!大丈夫ですか!?」
:大丈夫やで!
:何かフィルターかかってる?
:このドローン高いやつ...
:<ネオスフィア株式会社:公式>私が貢ぎましたぁ♡ご主人様に使っていただけることが幸せ...♡
:ネオスフィアって大企業やんけ!
:もうアメリア(※)ちゃんたちはボス部屋に入ろうとしてる!いま準備してる!
※アメリア→ハンナの姉。世界1位。
「え。もうボス部屋に!?」
:ダイヤモンドロックの突撃を避けながらコメント欄見てるwww
:....え。奥に...
:おいおい...
:びっくらポンだぜ....
:言ってる場合か!!!
奥を見ると、ダイロが大量に向かってきている。
「「「「「「「「「「“ぴぎぃぃぃ!!!!”」」」」」」」」」」
「っ!さっきの悲鳴は仲間を呼ぶための...!」
:10体はいるぞ!!
:<ハンナ>もういいから!誠一はもう帰ってきて...
:ハンナちゃん...
「大丈夫。雷龍王。」
ダンジョンの壁をえぐり取りながら、雷龍王で新たに出てきたダイヤモンドロックを灰にする。
:ファッ!!?
:かっけぇぇぇぇぇ!!!
:お慕いしてますご主人様ぁぁ!!
「ほら!信じてほしい!」
ドローンに笑顔を見せる。...これで、これだけでハンナに伝わると願って。
:<ハンナ>...それが誠一よね。私、分かってなかったわ。これが、私が大好きになった誠一。ありがとう。愛してる。
:えぇ話や
:これは惚れるわ
「ナイスボール!」
飛んできたダイロを片手でキャッチする。
:取った!!?
:ボール(ダイヤモンド製)
:普通腕もげるんだよな
そのまま、向かってくるダイロに持っているダイロを投げる。
「「“ぴぎゃっ”」」
:両方砕けたーーー!!
:人間....?
:最強やん
:今まで1度しか倒されたことがないモンスターのはずなんだけどなぁ..
:その1回もご主人様な件
「あと3体...あ、ナイスボー。」
:またキャッチしたwwww
:なんかナイスボールの声が適当になってきてるww
「こーれ、アイアンキメラのほうが強かったですね。」
「「“ぴぎゃっ!!”」」
アイアンキメラの方が攻撃の殺傷性があった。ダイロは自分の硬さに頼った突進だけ。普通の探索者なら見えないって位の速度だし....
:作業wwww
:オーラつきのアイアンキメラも化け物なんだよなぁ
:あれ?計16体いたはずじゃ...
:もう残り1体www
:これ逆に平さんすごい?
:顔面パンチで気絶だけだもんな
....対人戦なら、相手が死なない様に体が勝手に手加減を始める。なんて言えない雰囲気....なんて思っていると突然地面が揺れる。
:地震!!?
:いや、ダンジョンの中だけだ!!インドで地震は起こっていない!
:ご主人様!!まずは安全の確保を!!
さらに、急に眩しくなり目を閉じる。
:なにこの光!!
:普段から画面を暗くしてふワイ、義理耐えふ
10秒くらい続いた後に目を開ける。
:義理で草
:多分フリック入力で草
:耐えれてなくて草
:るの入力下手すぎて草
:ええいお前らうるさい!!
やっと目が慣れたので、周りを見渡すと、前の方にボス部屋の扉があった。
「は?」
ダンジョンの地形が変わっていた。さっきまでいたダイロすらいない。
:は?
:こんなことあるのか?
:ありえないだろ!!
:これ本当に現実か?
:あ!扉の前!!
「“な、なんであんたがここにいるのよ!!”」
「“は、早く行こう..!扉を閉めれば...!”」
「“っ!あれが俺の娘を誑かしたくそ野郎...!!”」
「“あなた...!!いいから..!!”」
ちょうどボス部屋に入ろうと扉を開けていた4人がいた。
:急げ!
:ご主人様なら間に合う!!
全員が急いで入って扉を閉めようとする。
「雷龍!!!」
なんとしても間に合わせる!!!!!
バタン..............................




