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成長限界を迎えた男の「最強」防衛録  作者: 烈育
まずは「最強」へ
27/43

あなたは前の私

  <少し前・誠一視点>

「流石にストーカだと...」


ここ2日間、ザラの家に行っている。ただ、話ができてない。昨日は帰ってと言われたのに、3連続は流石にストーカーを疑われる。俺が悪いから誠意は見せるべきだとは思うが...


(蜜)「ん、ダメ。そのまま行き続けて。精神がやられかけてる。あれは、誠一に助けられなかった私。」


蜜瑠がこう言うなら、行くしかない。


「...本当に、決めつけは視野を狭めるわよね..」


ハンナのここ数日の変わり方はすごい。出会った時の『汚らわしい』はもう聞けない。


「せ、誠一に汚いところなんてないわよ!」


...もう心を読まれることに慣れて、俺は口数が減ってきている。ヤヴァイ。思春期の男子あるあるの妄想はもう出来ない。


「ダーリン♡私なら、いつでも妄想の通りにしてあげる♡」


そう言って胸を寄せるエイヴァ。....大きい。


(ナ)「...早く行くべき。」


頬を膨らませるナナ。エイヴァと比べると小さいことを気にしていたのは知ってる。..それでもナナは可愛い。


(ナ)「....まだ行かないで。」


KAWAIIIIII!!!!!ナナの頭を撫でると抱き着いてくる。は、破壊力が高すぎる。


(ナ)「...いい匂い。落ち着く。」


トロンとした顔で上目遣いをしてくる。やばい。やばすぎる。俺も抱き着こうとした時、


(蜜)「ん。いいから早く行って。」


ごめんナナ。蜜瑠の目には勝てなかった....。


(ナ)「ぁ....」


帰ったらいいですよね蜜瑠さん!!!


------------------------------------------------------------

  <ザラの家の前>

「さ、流石にストーカー..でも蜜瑠が行けって...。」


いざ家の前にくると心配が勝った。インターホンを押すことを手がためらう。


後で考えると、この迷う時間が無駄だった。


「っ!!」


突然上から何か降ってきたため、咄嗟に身体強化を強める。上を見ると、物を投げた人が誰かすぐわかった。


ザラ!と言おうとしたが、その失望の目を見てはっとする。ザラは身体強化ができない。今俺がやったことは、自慢と見られるかもしれない。


そのまますぐ窓を閉めて部屋の奥へと向かうザラ。すると、


(蜜)『ん。証拠ができた。待ってて。』


と蜜瑠から伝えられる。しばらくすると蜜瑠たち全員がやってきた。


(蜜)「ん、百聞はなんとやら。」


とスマホを見せてくる。そこには、


『僕...どうしたら.....そ、そうかな..』


1人で会話?をしているザラがいた。


(蜜)「ん、精神状態しだいでこうなる。もう限界。明日には....」


(ナ)「....でも、今止めても効果はない。ザラの中の何かが爆発したときに止める。」


...それまで苦しいザラを見逃せと?


「ダーリン、それは違うよ。ザラの母がDVをしてるみたい。だから、それも同時に何とかするんだよ。」


「だから、蜜瑠が今まで証拠を集めてたのよ。」


(蜜)「ん。誠一は実質囮。ザラに万が一悟られたくなかった。ごめん。」


今回の件は俺のせいだ。それなのに....ありがとう。


「大丈夫だよダーリン♡病める時も健やかなるときもだよ♡ず~っと一緒♡」


(ナ)「....ここにいる全員が同じ想い。」


ナナが俺を抱きしめる。さっきのそれとは違う。言葉が出ない。ありがとう。その5文字が重い。


「誠一の言いたいことは分かるわ。だから大丈夫。」


(蜜)「ん。誠一はもう大丈夫。...今から作戦を言う。」


------------------------------------------------------------

  <翌日>

ザラの家の前で待機していると、ザラの家から音がする。ザラが包丁を持って母親を追い詰めていた。


急いでザラを止める。


「ザラ!!!」


「“っ...!このバケモノ!!親不孝者!!!”」


「...ぇ、ぁ..な、なんで僕....ヒ..ヒュ...」


ザラの母が何を言っているか分からなかったが、ザラの状態がまずい。息ができてない。


「ザラ!!落ち着け!!ザラ!!!」


ザラに向かって大声で言うが聞こえてない。


「っ..俺を見ろ!!!」


ザラの顔を掴み、無理やり目を合わせると、呼吸はできるようになったのか、ザラが


「ぼ、ぼ、僕ね。し、信じてもらえないかもだけど、ほ、本当に、い、今までおかしくて、そ、それでね、ち、違う僕が、心に、い、いたんだ。」


焦って、泣きながら言うザラ。ただ、顔が、言いたいことは違うと物語っていた。...昨日の俺と似ていた。言いたいことが言えない。たった5文字が言えない。何百文字と言えるのに。そんな顔だった。


「...大丈夫。言いたいことは全部わかる。」


「ぇ.......」


驚いた顔をしたザラ。もう1人じゃない。そう伝えるには、


「大丈夫。」


そう言ってザラを撫でる。その瞬間警察が入ってくる。..も、もう少し静かにしてほしかった。ザラがビクゥッとなった。


「違う。大丈夫。」


大丈夫。この言葉が本当に届いてるか分からない。ただ、この警察は


「“なんで私なのよ!!逮捕されるのはあっちよ!!”」


「“DVの証拠が挙がっているのはあなただ!娘の方は心神喪失となっている。”」


「“どこがよ!ちょっと!離しなさいよ!!”」


連れていかれる母親。


「ほら。」


笑う。この警察は蜜瑠とハンナの力で完全に俺たちの味方になってる。...そこまでの権力があると思ってなかった。


(蜜)「ん。私の作戦勝ち。気配を消して証拠を集めることは簡単。」


「ダーリン流石♡」


今回、俺は何もしてないと思う。...本当に、流石と言われることはしてない。すると、ザラが袖を強く握る。..皮膚もちょっとつまんで、イテテテ。


「ご、ごめんね。助けてくれてあ、っ...ありがとうダーリン。」


ダーリンと言ってくるザラ。なぜ!?


(ナ)「...誠一はたらし。」


頬を膨らませたナナ。可愛いのでナデナデしにいく。ハンナとエイヴァがザラと話がしたいと言うから、仕方なくだ。うん。仕方なく。


(ナ)「...仕方なくなら来なくていい。」


ち、ちちち、違うんです!!これはナナをナデナデしたいと思ってたことが恥ずかしく..


(ナ)「...分かってる。フフッ。」


笑うナナ。..からかったためナデナデ中止で。


(蜜)「ん。なら、私の頭が空いてる。」


そういうので蜜瑠を撫でる。ナナは嘘!?という顔をしている。可愛い。もう一つの手でナナを撫でる。


「ダーリン♡今日は6人でしよう♡」


「!!!!?」


俺は今、嘘だろ!!!?という顔をしてると思う。いや、本当にどうしてソウナッタ。


(ナ)「...可愛い。」


やりかえされた!!?


エイヴァの後ろに、顔を真っ赤にしたザラがいる。どんな会話をしたのかがすごい気になる。


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