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シャドウダンス3魔弾の射手  作者: 緑青ゆーせー
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捕獲

「変わった影繰り?」


レディは、意味が解らず問い返す。


「とても小さい…、30センチぐらいのコビトのような…、多分影です…」


同じように闇は見えても、透視が無いためレディに誠の見ているものは見えない。

だが、声は聞こえる。


「あれが、影の喋る声だって言うのか?」


ボソボソと喋る声は、老人のように掠れているが、声の質は甲高い。

その変な声が、


「おっと、ドライバーはどこに行った。

新しく盗んでこなきゃなんないが?」


誠は、思い出していた。

昨日、確か川上が、車がどうの、という声を聴いていたのだ。

その時は整備班だろうと考えていたが、思えば、その時美鳥たちは既に敵のアジトに向かっていた。

そんなときに整備が動くのは、考えにくい。

時間も遅かったし、多分は退勤していたはずだ。


この影が、いつからここにいるのかは判らないが、昨日以前に侵入し、影の言うデカブツ、つまり電磁波爆弾の解体をしていたらしい…。


誠が話すと、レディは、


「おいおい、って事は影繰りも基地に忍び込んでいるのかよ?」


誠は首を傾げ、


「いや、本体はいないんじゃないのかな?

どうも、本人がいるなら、初めから本人が作業した方がよっぽどい速いような気がしますし…」


この小さな影は、どう考えても器用ではない。

今もよろよろドライバーを探している。

たぶん一晩懸命に働いても、通常の人間の何分の1も仕事ははかどらないのではないか?


だが、だから逆に内調もこの影を発見する事が出来なかった。

その間に、この影は不器用ながらも、少しづつ仕事を積み重ねているようだった。


「で、どうするんだ?」


レディは責めるように言う。


「どうするって、見過ごすわけにもいかないでしょう」


「それじゃあマッドドクターが見られないだろ!

こんなショボイ影、川上でも追いかけさせりゃあ良いじゃないか!」


「しかし、ショボイかどうか、戦ってみないと判りませんよ?

別にマッドドクターは逃げる訳もないでしょう。

今は、アレをまず、潰しましょう!」


誠の言葉に、ム、とレディは口ごもり。


「そうか…」


と、呟くと、無言で分銅を背中から出現させた。


「なら、とっとと戦ろうぜ!」


誠は、影のコビトの下半身を、落とした。


「ななっ!」


コビトは叫んだ。


「よーし、俺様が叩き潰してくれる!」


叫んでレディは巨大な電磁波爆弾の横に走り込んだ。


が…。


「おい、誠、陰は何処だ?

落としちゃったのか?」


誠は走りながら叫んだ。


「上です、その影、落とした瞬間、両手が伸びて、電磁波爆弾の上に飛び乗ったんです!」


ふ、とレディが顔を上げると、巨大な装置の上に、小さな人間型の影、が立ってレディを見下ろしていた。


「ケケッ、お前らのような頓馬な影繰りに、オレはやられないが!」


レディは分銅を打ち出すが、影は爆弾の反対側に飛び降りる。


「誠!

奴は何処に行った?」


レディは爆弾の反対側に回り込もうとするが、爆弾には巨大客船の胴体を3週半するチューブが付いており、反対に回り込むのはかなり大変だった。


「どうやら、爆弾の底に潜り込みましたね」


言って誠は、影の手を透過させて、爆弾の中を探っていく。


「いた!」


ぎゃあ、と奇怪な叫びが上がり、誠が影の手を引き抜くと、


「放すが! 放すが!」


と叫ぶ30センチの醜悪なコビトが、誠の影の手の中にあった。


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