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シャドウダンス3魔弾の射手  作者: 緑青ゆーせー
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22急襲

迅速に作戦は練られていった。


井口と美鳥はマンションに何人いるかも特定していたので、急襲をかけ青山を奪還する作戦だ。


行動は早ければ早い方が良かった。

現在、あのマンションに影繰りはいない。


「川越ナンバーという事を考えると、本拠地は別にあると予測される。

三田は品川にも浜松町にも近いから、便利な出張所ってところだろう。

埼玉にある可能性の高い本拠地に青山を移されては、最低でも飛行する影繰りと箱女を相手にしなければならなくなる。

今晩中に青山を奪還するよ!」


内調の本部位置は敵に知られていると考えられた。

だが本部はあくまでコンピューターを守る城塞であり、使える施設は都内で23カ所ほどあった。

今回は芝浦ふ頭に近い雑居ビルに急襲班が集結した。


成人した影繰り4名を含む20人の精鋭部隊で、美鳥、井口、レディも含まれていた。

休暇を取って里帰りしているミオは、今回作戦行動には参加していなかった。


一方。


「ねー誠。

格ゲーやろうよ!」


カブトはまだ実戦は無理と判断され、内調に残っていた。

基地が監視されている状況では、特に未成年の影繰りは危険が大きい、と判断され、本部に残されていたのだ。


「俺、相手しまスよ」


川上も、同様の理由で残っている。


「えー、僕誠が良い」


誠がしたいことは、ただスマホで妄想をする事だけだったが、颯太はやりたがっていた。


「じゃあ、1回だけ…」


颯太に腕の操作は任せ、自分は地下鉄の妄想でもするつもりで言った。

いざゲームを始めてみると、腕と目を颯太に使わせたうえで妄想するのは、予想よりずっと難しかった。

特に、夢中になった颯太は、腕だけではなく、足や肩など、ほぼ全身の筋肉を使ってゲームをしていたので、誠は妄想どころではなくなってしまった。


それは全く本意ではなかったので、颯太に、僅差で負けるように要請した。


概ね、勝った相手に三人目が挑戦し、といった流れになるぐらいの事は、誠にも予測は出来たからだ。


カブトの操る中国の少女的なキャラクターに対し、颯太はプロレスラー風の男だったが、高い機動性を生かして空中戦を仕掛けている中国少女を颯太のプロレスラーは、空中で掴み、床に叩きつけた。


「ちょっと颯太!」


そのまま小キックと上から殴りつけるパンチで、プロレスラーは攻め立てる。


大幅にスタミナゲージが減っていく。


と、中国少女が、スライディングキックでプロレスラーを吹き飛ばした。


少女は、そこから華麗な連続技で、みるみるプロレスラーのスタミナを奪っていく。

途中から少女は光り始めていた。


よし、と安堵した誠だが、プロレスラーが光っている少女に膝蹴りを撃ち込み、少女は吹き飛ぶ。


プロレスラーが光りだし、少女を抱えてジャンプした。


両者のスタミナは同程度に擦り減っていた。


現実の戦いならば誠が干渉することも可能だが、ゲームでは方法が無い。


ドスン、と地面に落ち、少女は倒れた。


「おおっ!

誠、強いな!」


カブトは負けて喜んでいる。


「次、俺とやって下さい!」


と、川上も熱くなっていた。

誠は困惑するが、ふと思い出した。


「あ、そうだ川上君。

どうだったの。

影のテストを受けたんでしょ?」


ああ、と川上は満面の笑顔で、


「どうも俺は聴力が凄いみたいッスよ。

それに体力も向上するみたいで…」


アハハ、とカブトが笑う。


「マジで犬耳使いなのか!」







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