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46話 鍛冶職人ゲットだぜ!

ザイード鉱山を後にし、サガンギルド支部に戻るため馬車を走らせた。


途中、助けたドワーフの集団と会った。

先に助けた集団と合流しており、凄い数の集団になっている。

サンドライトは、代表者にアースドラゴンを討伐した事と、100人以上助かってる事を伝える。

鉱山まで沢山の遺体があったことも報告した。

もしかして此処に居ない家族、友人が生きてるかも知れないと喜びに声が上がったが、もう亡くなっているかも知れないという不安も周りから感じ取れた。


サンドライトと代表者が話してる時、馬車からドワーフの母子が降りてきた。

家族なのだろうか、一人のドワーフが大声で叫び駆け寄って母子を抱きしめている。


代表者と話していると、やはり食料が足りないらしい。

鉱山の街も廃墟と化している事も伝えると、生き延びて街に戻っても食べるものがない状態に直面している。


サンドライトは、この場所に来るまで仲間たちと話し合い、一番大きいアースドラゴンの素材を今回被害を受けた者たちへの復興物資購入費に当てることに決めていた。

サガンギルド長の人となりは、ランゼム、ラルフに聞いており、復興費を任せられる人物と判断し、本人が承知してくれたらお願いするつもりで居る。


15m級アースドラゴン2体はサンドライト達の報酬にする事にしている。


今はとにかく食料が足りないということで、取り敢えず転移を使い、サンドライトが転移できる街でパンと干し肉を買えるだけ買うことにした。

転移の事はホワイトローズの3人にも話していないので、全員に馬車を降りてもらい、サンドライトとランゼムだけ馬車で休むという事にした。


4時間ほど、サンドライトとランゼムは店で売ってるだけ保存食になる物を買い込んで空間収納にしまっては、次の街と6箇所の街を周って食料を集めた。


サンドライトとランゼムガ馬車から降り、空間収納から大量の食料を取り出し、皆に配ってもらった。


代表者に鍛冶職人の件を聞いた所、困った事になっていた。

今回の件で皆感謝しており、避難民の半分以上がサンドライトの元で働きたいと言い、頑固なドワーフでは考えられない状況らしい。


サンドライトとしても、この集団の半分を今すぐ引き受けるには多すぎる。

開拓地に鉱山が必ず有る保証もなく、直ぐにこれだけの人数の鍛冶仕事が有る訳もなく、取り敢えずは親方1人と家族、弟子を数人で調節してもらえるようにお願いした。


ドワーフ達が話し合いしているが、サンドライトに恩を返したいと思ってる者ばかりで、それぞれが自分が付いて行くと譲らない状態が続いている。


ドワーフ達の話し合いが平行線をたどっていたので、馬車の中でサンドライトと仲間達で何か打開策がないか話し合いをしていた時、ドワーフの代表者とドワーフが20人位が馬車まで来た。

20人のドワーフの中には先程まで一緒に旅をした母子も居た。


林で木の下敷きになっていた女性の夫ユシトゥスはグルバリア連邦王国内で随一の武器鍛冶職人と誰もが認める名匠で、今回サンドライトと同行する件には立候補していなかった。


サンドライトの条件が武器ではなく、生活、農業関係の鍛冶仕事と聞いていたので命の恩人で感謝していても、武器の名工と名を成した者として譲れないものがあった。


しかし家族から、此処に来るまでの経緯を聞き、サンドライトが助けてくれなければ、こうして生きて逢うことが出来なかった事を知ったユシトゥスは、自らサンドライトに同行すると、混乱を極めてた話し合いに参加した。

皆がお互い自分が腕の良い鍛冶職人だと言い張り、サンドライトの鍛冶職人を譲らなかったが、流石にユストゥスより腕が良いとは誰も言い張れず、結果開拓地移住する鍛冶職人はユストゥスと弟子達に決まった。


ユシトゥスはサンドライトの前に跪き、家族を助けて貰い、自分たち、弟子たち、仲間たちを助けて貰ったことに対しての礼を述べ、開拓地への移住の許可を願い出た。


ドワーフの代表者から鍛冶の腕はグルバリア連邦王国随一と聞き、逆にサンドライトが改めてユシトゥスに開拓地移住を願い出て、握手を交わした。


取り敢えず、ユシトゥス達には、ドワーフ達と鉱山の復興を頑張ってもらい、サンドライト達が開拓地で基盤を作った後、迎えに来ることにした。


サンドライト達はこれからギルドに戻り、今回の騒ぎの原因のアースドラゴンの素材を復興費に回し食糧、復興物資を鉱山の街に運ぶ旨を話した。

その場に居た者達皆が喜んでいた。

先程まで明日の食べる物を心配していたが、食事は何とかなる事で皆に活気が戻ってきた様に思えた。


サンドライト達は馬車に乗り、サガンギルド支部に向けて出発した。

ドワーフ達はサンドライトの後ろ姿を見送りながら、皆が「神様」と口々に言い、手を合わせていた。


ドワーフ達と別れて3日後サガンギルド支部に到着し、直ぐにギルド受付でアースドラゴンを3体討伐した事を伝えた。


サンドライト達がギルド内に姿を表すと、ギルド職員、冒険者達が皆驚きの顔をして見ていた。

ザイード鉱山まで馬車で片道4日、往復8日かかる。

サンドライト達は出発してわずか9日でギルドに無事戻って来た。

しかもアースドラゴンを討伐して来たと言う。


新参のサンドライト達だけなら疑うが、サガンで長年信頼を受けてるA級冒険者ラルフ達も一緒に居る。

だが、にわかに信じられない。

ギルド職員と冒険者達が疑心暗鬼に囚われてる時、奥からギルド長ゲイルが現れた。


サンドライト達は改めて、ゲイルにアースドラゴン討伐の完了を告げた。

討伐したアースドラゴンを見たいということで、ギルド裏の野外訓練所に移動して、討伐した遺体3体を空間収納から取り出した。


ゲイルも、ギルド職員も、冒険者も声を失っていた。

アースドラゴンを1パーティーで倒したというのも驚きだが、巨大なアースドラゴンが3体の遺体が空間収納から出てきたことも驚きだった。

ホワイトローズの3人は改めて3体の遺体を見て、ただただ呆れた乾いた笑い声を上げていた。


ギルド長ゲイルは目の前に置かれた30メートルは有ろうかというアースドラゴン、15メートル位の2体の遺体を見て改めて息を呑んだ。

15メートル位の2体は首、頭を綺麗の落とされ、30メートル級は外傷がない。

「移動時間を差し引いたら、1日でアースドラゴンを3体も、更に綺麗な状態で討伐したのか」

ゲイルは呟いた。


普通はボロボロの状態で仕留められる為、これほど綺麗なアースドラゴン素材は見たことがない。


これだけの素材、このギルドではキャパオーバーだ。

3体も解体となったら人手が足りなく、日数がかかりすぎる。

「30メートル級をサガンのギルド、他に2体をリーベンとギルド本部に素材買い取りをお願いするつもりです。」

悩んでたギルド長にサンドライトが言った。

サンドライトは、ケビンを人気のないところに連れていき、転送が有ることを打ち明けた。

何度めかの、驚きの表情をケビンは浮かべ話を聞いた。


ギルド長ゲイルにザイード鉱山の街のために親アースドラゴンの素材売却益を全部、食材、復興物資を購入して街に届けて欲しいとお願いした。

ゲイルに資金管理、物資購入の責任者になって欲しいと願い出た所、ひと呼吸置いて、ゲイルが責任者を了承してくれた。


サンドライトは、ケビンに直ぐに食料をザイール鉱山の街に手配してもらうようお願いした。

街には700人以上生存者が居るからすぐにでも食料を順次運んで欲しいとお願いした。

ザイールは必ず約束は守ると言い残しその場からギルド内に駆けていった。


サンドライト、セシリア、ランゼム、ブラセム、キュウレリーは転送でギルド本部に向かった。



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