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45話 任務完了

サンドライト達は先を急いだ。

未だ生きていて助けられる者が居るかも知れないからだ。


先に行く程、放置された遺体が増えてく。

見つけた遺体は、衛生のためにも穴を掘り埋めていった。


生存者も居て、その者達には【ヒール】を唱え、これからアースドラゴンを退治する事、2つのドワーフの集団が無事な事を告げ先を急いだ。


鉱山の側の街に寄るとそこは壊された家しか無かった。

もちろん生存者も居なかった。

無数の骨ばかりが残っていた。


一緒に度に同行していた、ドワーフの親子は号泣している。

サンドライトは怒りに震えていた。


鉱山の入り口に付くとそこには放置された先日の討伐隊のものであろう骨が無数に鎧と一緒に放置されていた。


サンドライトは怒りに震えた。

この惨劇を、生活を追われたドワーフ達の事、無残に放置された遺体のこと、自分がもう少し早く動いていたらという自責の念で。


「ぐぉおおおおお!主の気が凄すぎて、体が勝手に!」

「ぬ、主殿の気が、気が凄すぎなの!」

ブラーセル、キュウレリーはサンドライトの恐ろしい怒りの気で、人型になっているが、体が勝手に仰向けのポーズを取っていた。


他の馬車に同行してる者達も、ブラーセル、キュウレリーの降伏のポーズを見てる余裕がなかった。

セシリアもランゼムも、気に押され息をするのが精一杯の状態になっている。

ホワイトローズの面々も、跪くしか無い強烈なプレッシャーを受けていた。


それでも、馬車を降りたサンドライトと、小刻みに震えながらもサンドライトを追うランゼムを見て、ホワイトローズの3人が言うことを聞かない体にむち打ち、サンドライト達を追いかけた。


なんなんだこの気は。体が言うことを聞か無くなるなんて。

これでも俺はAランク冒険者だぞ!

本当のSSS級冒険者はこれ程の力を持つのか!

こんな機会は滅多にない、何とかアレクさんの戦いをこの目で見ないと!

「くそ!動け俺の体!」

ラルフ達は必死に心で叫びながらサンドライトの後を追った。

必死にプレッシャーに耐えながら後を追う、ランゼムも同じ気持ちだった。


直ぐにサンドライトは後ろを振り返り、全員に強化魔法を唱え、先を急ぐ。

鉱山構内は暗く、サンドライトの光魔法で照らしている。


構内にも無数の人骨がある。

「ボキ!ポキ!ボキ!」

嫌な感触が足に響き、耳に響いた。


サンドライト達が、坑道の奥にアースドラゴンの姿を見つけた。


アースドラゴンは微動だに動かなかった。

否、アースドラゴンは動けなかったに違いない。


サンドライトが一歩、また一歩アースドラゴンに近づく。


ランゼムとホワイトローズの3人は生唾を飲むのが精一杯だった。


アースドラゴンが今にも飛びかかろうとした時・・・


・・・

「ドス〜〜ン!!!!」


アースドラゴンは倒れた。

すでに息はしていない。

アースドラゴンの心臓は止まっていた。


サンドライトは、恐怖で動けないアースドラゴンを目視した途端、真空をイメージして、目の前の敵の周りを真空状態にした。

アースドラゴンは窒息死をした。


ランゼムも、ホワイトローズの3人も、何が起きたか理解できなかった。

ただ、サンドライトが()()()、をしてアースドラゴンを倒した事だけは理解できた。

その()()()は、サンドライト以外は分からなかった。


只々、サンドライトの化物のような力の片鱗を見て、震えるだけだった。

ブラーセル、キュウレリーは怒らせなくても、普段から死を覚悟する怖さが潜んでいたが、サンドライトに本当の死を覚悟する迄の怖さを感じたことは無かった。

凄い気を持ってることは知っているが、それでも、死を感じさせる怖さを感じたことはなかった。

先程迄は・・・。

今は理解できる。

あの死の恐怖を感じさせる、ブラーセル、キュウレリーがサンドライトを主と呼ぶ理由を。

ランゼム、ホワイトローズの3人はサンドライトの凄さを、体を震わせて改めて実感している。


サンドライトの【索偵】に坑道の奥に生命反応を感じた。

直ぐにその反応の元に行くと、アースドラゴンの卵3個と手足を噛みちぎられた、ドーワーフ、人間が40〜50人居た。

幸い皆息をしていたので【ヒール】を唱える。

先程まで恐怖に支配された表情をしていたドワーフ、人間たちは歓喜の声を上げた。


サンドライトは、目の前に有るアースドラゴンの3個の卵を【グラビティ】で潰した。


助けたドワーフ、人間達にお礼を言われ、サンドライトは、アースドラゴン3匹を倒した事を報告し、安心してもらい、治療のことは秘密にして欲しい事、困った人が目の前に居たら助けることを約束して貰った。

数十人の人間と、600人位のドワーフと会った事を話すと、皆涙を流して喜んでいた。

それぞれが離れ離れになった家族が生きてるかも知れないと思う希望で。

道、街でいくつもの死体、骨が有り、それらは全て埋めてきた事も話した。


それを聞いた者達が肩をすくめて聞いていたが、それだけはどうにも出来ないことだと皆言っていた。


取り敢えずの食料として残り少ない堅パン、干し肉全部と、飲料水を用意してその場を去った。


「神様」

立ち去るサンドライトの後ろ姿に、助けられた人々は皆同じ事を呟き手を合わせている。


サンドライトは、何時ものように、息絶えたアースドラゴンの巨体を【空間収納】にしまった。

そして、何時ものようにホワイトローズの3人は口を開けて見ていた。


馬車に戻り、待っていた仲間たちにアースドラゴンを倒したことを報告した。

ブラーセルとキュウレリーは主なら当然の事だと言っていた。


ドワーフの親子だけが報告を聞いて驚いている。


サンドライト達は直ぐにサガンギルド支部に戻る為馬車を走らせた。



誤字脱字報告ありがとうございます。

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