44話 鍛冶職人募集
傷ついて倒れていたドワーフ達を治療して、その者達を連れて先程の集団に戻った。
重症者は居ないが、集団の半数以上は大なり小なり傷を負っていた。
此処に居るドワーフ達は皆疲れていた。
サンドライトは全員に向けて【ヒール】を唱えた。
傷ついていた、疲れ切っていたドワーフ達は全員元気な状態に戻った。
アースドラゴンが突然、ドワーフ達の隠れ家を襲ってきたため、全員着の身着のままで、何も荷物は持っていなかった。
サンドライトはドワーフの集団の為に、【空間収納】から、大量の堅パンと干し肉を出し小さめに切り、いつもの風呂を作る様に穴を掘り穴の表面を焼き固めて、穴いっぱいに水を入れ、【アイス】で小さな氷を作り水に入れ飲料水を用意した。
自分たちが普段食べてるような食料は、この集団には数が足りないので、敢えて保存食を提供した。
「この度は本当に世話になったですじゃ。我ら全員、ザイード鉱山で働いて居たのですじゃが、アースドラゴンが鉱山に住み着き我らは仕事が出来なく、住んでいた街も危険で林に逃げて居たですじゃ。そのため見ての通り何もお礼できるものを持ってない状態ですじゃ」
パーティーメンバー全員で、食料を配給していると、集団の代表が挨拶とお礼を言いに来た。
「感謝の気持ちが有るなら、これから目の前に困ったものが居たら迷わず助けてやってください」
「後治療の事は絶対に秘密にしてください」
「そんな事で良いのですじゃ?他に我らが出来る事は無いですじゃろか?」
「それでしたら是非、腕の立つ鍛冶職人を紹介してもらえませんか?」
「武器等では無く、開拓地で生活、農作業のための物を色々作って欲しいと考えてます」
「もちろん報酬も払いますので、是非紹介してください」
「貴方達は命の恩人ですじゃ、腕のいい職人を紹介するですじゃ」
「ただ皆を集めて話をし、希望者を探さないといけないので、時間が欲しいですじゃ」
サンドライトの話を聞いてドワーフの代表が言った。
「これからザイード鉱山のアースドラゴンを討伐しに行きます」
「よろしければ、此処に戻ってくるまでに決めて貰えると助かります」
サンドライトが言うと、ドワーフ達はざわついた。
先日1000人以上の兵士達でも、アースドラゴンを倒すことは出来なかった。
たった8人で何が出来るんだと、死にに行くようなものだと。
だが、この8人は先程ドワーフ達を襲ったアースドラゴンを2体も倒してきている。
おかげで自分達は生き延びることが出来た。
もしかしてこの者達なら、アースドラゴンを倒すかも。
鉱山に、自分たちの街に戻れるかも知れない。
ドワーフ達は皆心に少し希望が持てた。
サンドライト達はドワーフの集団に怪我人が残って居無い事を確認してザイード鉱山に向かった。
先程倒したアースドラゴンが暴れたであろう傷跡が林、道にも刻まれている。
移動している馬車から、人の遺体を見つけるたびに衛生のためも有り穴を掘り埋めた。
先程のドワーフの集団が居た林の反対の林に、人の反応が沢山あった。
サンドライト達はその反応の方に、馬車を降り駆けた。
駆けつけた先には、ドワーフ達が木の影に隠れていた。
全員で200人は居るかという数だった。
話を聞いた所、先程の集団と離れ離れになったらしい。
アースドラゴンが2体が追ってきて、自分達は逆の林に逃げたと言う。
先程のドワーフ達の安否を心配していたので、
「追っていたアースドラゴン2体は仕留めました。仲間たちは300人以上は無事ですよ」
ドワーフ達は安堵した表情をした後、良かった、良かったと泣いていた。
全員疲労困憊の状態なので【ヒール】を霧をイメージして唱えた。
空間収納に残っている、堅パンと干し肉、地面に穴を掘り飲料水を用意した。
お礼を言われたので、先程の集団で話したことと同じ事を話して鉱山に向かった。
鉱山に近づく度に、景色はひどい状況になっていた。
道は壊され、森は木々が倒され無残な状態になっている。
日が暮れてきたので、今日は此処で休む事にした。
何時ものように、土魔法で穴を掘り風呂を作り、テーブルにエイレーネやサンドライトが作り、直ぐに空間収納した食事をテーブルに並べてた。
その時木の影から、ドワーフの子供が2人現れた。
「おじさん達、ママを助けて!こっちにママが居るの!!」
子供達が悲痛な表情を浮かべ助けを求めてきた。
直ぐにサンドライト、ランゼム、セシリア、ラルフが子供達の後ろを追った。
馬車から少し離れた処に倒れた木の下敷きになり、側には子供が女性の手を握って泣いていた。
息はしてるが目を閉じてるドワーフの女性が居た。
直ぐに全員で木を持ち上げ、下敷きになっている女性を救出し【ヒール】を唱える。
全員サンドライトに強化魔法を唱えられてるから、軽々と大木を持ち上げれた。
「スゲ〜〜!おじちゃん達スゲ〜〜」
ドワーフの子供3人が、目を輝かせてサンドライト達を見ている。
サンドライトはおじちゃんと言われ凹んでいたのは秘密だ。
アースドラゴンが暴れてた時、女性が子供をかばった所木の下敷きになり、子供達が女性の側から離れずに居たらしい。
取り敢えず、ドワーフの女性と子供3人を馬車のところまで連れていき、皆で食事をして、風呂に入って休んだ。
「ママが助かってよかった」
「うん、ママが元気になって良かった」
「今日食べたビーフシチューて料理、初めて食べたけど凄く美味しかった」
「うん、おいしかったね」
「さっき入ったお水、暖かくて気持ちよかったね」
「皆、あの方々は人の姿をした神様なのよ、感謝しないとね」
「うん」
子供達と母親はサンドライト達に、言葉には表現出来無いほど感謝している。
翌日、夜が明けた頃サンドライトは、このまま鉱山に向かうか、一旦ドワーフの親子を集団に届けるか考えている。
もしかして未だ、取り残された生存者が居る可能性も考え、サンドライトはこのまま鉱山に向かう事に決めた。
サンドライト達の馬車は10人乗りだが、2人が御者席に居るので、客室は10人乗り込める。
まだ何とか生きてる者も居るかも知れないから少しでも先を急ごう。
サンドライト達は軽い食事を取り、ザイード鉱山へ先を急いだ。




