39話 ブラーセルとキュウレリー
エイレーネの住むリーゼを出発して1週間経ち、街道沿いで休憩していた。
「ブラちゃん、キュウちゃん、姿を人間に変えることできる?」
「ご主人様出来るよ、姿変えるね」
「主殿出来るなの、姿変えるなの」
此処に来る迄に小さな街を4つ訪れたが、ブラ、九を見た街人の反応がサンドライトは気になった。
ブラ、九は目立ちすぎた。
ざわつきと、怯え、恐怖を街の人々から感じた。
なにせ、原型は伝説のブラックドラゴン、九尾だから。
悪目立ちは良くないと思いサンドライトがブラ、九に尋ねると、目に前には初老の男性と幼女が現れた。
ブラの姿は初老の男性になっていた。
痩せ型で、端正な顔つき、まさに使える執事の様な容姿。
九の姿は幼女になってた。
一言で言うと、凄く可愛い幼女。狐の耳と9つの尻尾は残っていた。
サンドライトは焦った、流石に幼女を連れての旅、開拓地移住はまずいだろうと。
「九ちゃん、何故幼女の姿なの?もう少し大人の姿になってよ」
「主殿、了解なの」
サンドライトの目の前には、グラマラスで妖艶な女性の姿の九が居た。
まさに、ボン!キュ!ボン!である。
狐の耳と9つの尻尾は残っていた。
サンドライトは目のやり場に困った。
「九ちゃん、他の姿に変えて」
「主殿、うちは人型はこの2つの姿にしか変えられないなの」
サンドライトは悩んだ。
目の前に居るグラマラスで妖艶な姿は好みだ。
しかし、これはこれで悪目立ちしすぎる。
間違いなく、男達の視線を釘付けにするだろう。
サンドライトは悩み、悩み、悩んだ結果、九は幼女の姿と決めた。
サンドライトが心の中で号泣したのは秘密である。
「ブラちゃん、九ちゃん、自己紹介の時、ブラックドラゴン、九尾は秘密にしておいて」
「主よ、わかった」
「主殿、わかったなの」
ブラは初老姿になってから、本来の言葉使いに戻っていた。
サンドライトは少し考えていた。
この姿では、流石に、ブラちゃん、九ちゃんは無いな。
「ブラちゃん、九ちゃん、この際だから、呼び方を変えるね」
「主がつけた名前は変更できぬぞ」
「だから呼び方を変えることにしたよ」
ブラと九は喜びに震えていた。
この名前は好きではなかった。
かつこ悪い響きだったから。
2人はワクワクしていた。
どんなかっこいい名前で呼ばれるんだろうと。
「ブラザブロウときゅうべえでどう?」
「・・・・・・・・」
ブラと九は泣いた。
久しぶりに血の涙を流して。
サンドライトは前世で妻と暮らしていた時、妻が購入したミニチュアダックスに「いぬ」と名前を付けて「いぬ!」と呼び、妻に3日口を聞いてもらえなかった前科がある。
「2人共洞窟以来だね、紫と赤い涙流すの、凄く嬉しいんだね」
ブラと九は絶望のどん底に居た。
駄目だ!主はネーミングセンスが崩壊している。
このままでは、ブラザブロウと、きゅうべえに決まってしまう!
ブラと九は救いを求めるように、セシリアとランゼムの方を救いを求める目をして見つめた。
「アレク、せっかくブラちゃんが初老の素敵なおじ様になったんだから、ブラーセルなんてどう?」
サンドライトのネーミングセンスに呆れていたセシリアは、ブラ、九の懇願する視線に気づき助け舟を出した。
ブラは頷いた。必死に頷いていた。透明な涙を流して。
「九ちゃんは、可愛いい女の子だから、キューレリーなんてどうかしら?」
九は頷いた。必死に頷いた。顔がもげるんじゃないかというくらい。透明な涙を流して。
機嫌の良い表情をした2人が居た。
ブラーセルとキュレリーだ。
サンドライトが、2人が気に入ったみたいだからとセシリアの案を採用した。
次の街はサガン国首都サガンだ。
サンドライトはそこで、馬、馬車、開拓地で使う植物の種等を購入を考えている。
グルバリア連邦王国は関所を撤廃し、入国税等は無いが、検問所は連邦王国18国全てにある。
今までは、ブラ、九の使獣証明で検問所は問題なく通れたが、2人が人型になった時、使獣証明には、ブラックドラゴン、九尾と記載されているため、この証明書を使うのは本末転倒だ。
サンドライトは、あまりコネは使いたくなかったが、背に腹は変えられないと、仲間皆でルブランのギルド本部に向かった。
ギルド本部受付に行くと、直ぐに作りの立派な応接室に案内された。
そんなに待たされず、ギルド本部長と幹部達が応接室に入室した。
サンドライトは、ブラと九が使獣証明でブラックドラゴン、九尾と記載されてるので、正体がバレない身分証発行が出来ないか相談に来ていた。
もともとギルド本部では、外部に聖獣様2人が使獣してるサンドライトが注目されるのは好ましくなかった。
本音は他国に渡したくないから。
しかし国内に留めてるのもリスクがあり取扱に困ってる部分も多い。
サンドライトを目立たせたく無かったギルド本部にとっても、今回の申し出はありがたかった。
軽く幹部達が密談をしたあと、申し出は受理りされた。
ただ、幾らサンドライトを目立たせたく無くても、聖獣様2人を通常ランクには出来ず、結果 ブラーセル、キュウレリー共に、SSS級冒険者登録になった。
身分証も、ブラーセル、キュウレリーとなりギルドカードに血の契約をして受け取った。
サンドライトは、この世界でSSS級冒険者が今まで居なかったから、僕達のギルドカードが疑われないか心配だと告げた所、ギルドにはギルドカードを本人の物か確認できる装置があり、ギルドカード作成時に血の契約をするのはそのためである。
一応念の為に、ギルド本部発行の、皮紙に書かれた証明書状を受け取った。
「異議はないのだが、このパーティー、SSS級3人、S級1人・・・めちゃくちゃだな」
ランゼムがため息を付きながら、笑ってた。
ギルド関係者にお礼をし、再び先程まで先程まで居た、道沿いの林に転移した。
そしてサガン国の国境近く迄、ブラ、九に乗っていた3人は背中から降り、ブラ、九は人型に姿を変えた。
サンドライト、セシリア、ランゼム、ブラーセル、キュウレリー5人は歩きながら検問所に向かった。
今年初めて小説を書き、文章が拙く申し訳ございません。
38話の後書きにも記載してますが、現在試行錯誤中です。
主人公の精神年齢の指摘が多く、37話をターニングポイントにして精神年齢を上げます。
上げきれてなければ作者の技量不足なので、指摘あれば嬉しいです。
主人公の呼称もナレーションと母親(夫がアレク呼称なので)はサンドライトにしています。
他の登場人物が、アレクに統一してましたが、わかりずらい、混乱する等意見が多ければ統一も考えてます。
まだまだですが、試行錯誤して文章表現が変わったりするかもしれませんが、少しでも良い作品にしたいと考えてます。
これからもよろしくお願いします。




