13話 寄生虫み~つ~けた
今日はいよいよ、Sランク級と言われてる、クイーンジャイアントスパイダーの討伐だ。
噂ではAランクパーティー10組以上で討伐に向かう魔物だ。それでも討伐出来ない事が多いみたいだ。
ただ、今の漆黒の翼なら討伐できるような気がする。
パーティーの仲間達とギルド前で会い、中に入った。
受付の前に凄い妖艶な青髪の女性と眠そうなギルド長がいた。
「おはよう、皆!隣にいるのは北大陸から来た、上級魔法士のエリザベート君だ」
「初めまして、上級魔法士のエリザベート、19歳です。皆さん宜しくお願いします」
僕を含め漆黒の翼のメンバー全員が深いため息をついてエリザベートさんを見ている。
僕はその時、ピリッ!ピリッ!と嫌な感じがした。
「皆、エリザベートさんに自己紹介しなさい」
テオドールさんが漆黒の翼のメンバーに促した。
エリザベートは漆黒の翼メンバーが自分に見とれた瞬間スキル【ハイ魅了】を発動して、値踏みをしながら自己紹介を聞いていた。
「俺は剣士で漆黒の翼でリーダーをしてるカルヴィン、20歳だ、エリザベートさんヨロシクな」
こいつがリーダーか。ふふふ此奴私に見とれてるわ、此奴ならちょろそうね。
「オレは盾士のオーウェンもうすぐ23歳だ、宜しく」
ふーん、流石A級冒険者の盾士ね、強さがにじみ出てる。
「ワタシは剣士のヒルダ、21歳だ」
この女も強さがにじみ出てる。流石A級は違うわね。
「私は上級魔法士のセシリア、16歳です。宜しくお願いします」
へーこの子上級魔法士なんだ。そうよねA級冒険者なんだしね。可愛い子ね。
「僕は魔法士のアレクサンドライト、13歳です。皆にはアレクと呼ばれてます。宜しくお願いします」
ふふふ、A級冒険者なのに魔法士ですって。でもこの子本当に可愛いわね。しかも男の子なのに白金のカチューシャが似合いすぎてる。本当に目の保養になるわね~。
テオドールさんの説明では、エリザベートさんが是非、今日のクイーンジャイアントスパイダーの討伐の様子を観戦したいと言う事だった。
もちろん観戦なので報酬は要らないし、自分の身は自分で守ると言う事で付いて来て良い事になった。
リーダーが妙にやる気を出していた。オーウェンさんもいつもより張り切っているみたいだ。
そりゃそうだね、あんな美人が観戦しに来るんだもんね。
現在街から馬車で4時間くらい離れた森の奥深くにいる。
僕の【索偵】でクイーンの居場所を見つけた。
僕は何時もの様にメンバー全員に【アップ】を使い身体を強化した。
そして戦闘が開始された。
今の皆は身体強化と【グラビティ】の魔法のおかげで、怪我をすることが無く【ヒール】を使う機会がほとんどなくなった。
疲労回復に【ヒール】を唱えるだけだった。
戦闘は1時間掛からず終わった。A級パーティーが最低10組以上必要な魔物に対して。
エリザベートは震えていた。このパーティーはお宝だと。
前衛3人の動きは、エリザべートが今まで見たA級冒険者とは段違いだった。
セシリアの攻撃魔法も的確で、威力もすごく、無駄もなかった。
坊やは何もしていなかったわね。可愛いだけの寄生虫じゃない。遺体を空間収納してるだけの荷物持ちなら、空間収納持ちのポーター(荷物持ち)を使えば安く済むじゃない。此奴完璧に寄生虫だ。
寄生虫ならこのパーティから追い出しても誰も心は全然痛まないわね。ふふふ。
エリザベートは気づいていなかった。戦闘前にメンバー全員の身体強化をしていた事を。
サンドライト以外のメンバーの余りに凄い動きに目を奪われて、サンドライトの動きを見ていなかったため、戦闘中、【グラビティ】で敵の動きを鈍くして、味方の動きを素早くしていたことを。
しかもエリザベートは空間収納の容量を全然把握してなかった。遺体、素材運びはエリザベートには関係ない役割だったからだ。
今回の討伐依頼はノーマル種のジャイアントスパイダー扱いで大銀貨5枚 素材は超レア素材のクイーンスパイダーシルクはなので買い取り価格は、大金貨3枚になる。
クイーン討伐に時間がかからなかったので、残りの時間でレッド種3体、ノーマル種3体を倒した。
合計報酬は討伐クエスト報酬が7体で金3枚と大銀貨5枚。素材買取額がクイーン大金貨3枚 レッドが3体で大金貨1枚と金貨8枚 ノーマルが3体で金貨9枚 合計大金貨6枚と大銀貨5枚 で税金を差し引いた大金貨4枚と金貨8枚大銀貨4枚になった。5人で頭割りして1人、金貨9枚 大銀貨6枚、銀貨8枚が今回の報酬だった。
エリザベートはため息をついた。凄すぎる。昨日の夜テオドールに聞いた以上の凄さだった。
1日で約大金貨1枚稼ぐなんて、まさに金の成る木だわ。
「ふふふふふ、明日から忙しくなるわね。さ~寄生虫駆除の始まりよ」
エリザベートは視る者全員を魅了するような満面の笑みを浮かべていた。
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