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「光れ! 俺の命!」
蛍の光が輝きを放ち、覆っていた闇を照らしていく。
「蛍の光が輝きを取り戻した!? どういうことだ!? いったい何が起こっているというのだ!?」
平将門には理解できなかった。自分勝手だからだろうか? それとも死人だからだろうか? 人と人との結びつきや絆のようなものを信じていないからだろうか?
「平将門! おまえには分かるまい! 一人では光を閉ざしてしまうことがあっても、人と人との結びつきで希望を見出し、光を灯すこともあるんだ!」
蛍の光は楓との結びつきで強さを増していく。楓を助けに来た蛍だが、逆に楓に助けられている。
「光など何度、光を放とうが闇に呑み込まれる運命だ! 人がいる限り妬みや嫉妬の闇は生まれるのだ! なぜ、それが分からん! 蛍!」
平将門も蛍の光が増したことに対し、闇の力を強くしていく。
「光を闇で覆うがいい! だがな、何度、闇で世界を覆いつくそうとも、光は消えない! 何度でも光ってみせる! 光って闇を照らしてみせる!」
蛍も増大した闇に負けないように、しっかりと光を放ち続ける。楓の声を聞いた蛍の光は、もう消えることは無い。
「ほざくな! きれい事で闇を消せるものか!」
平将門は、さらに闇を増幅していこうと闇の力を強めていく。
「な、なんだ!? どうしたというのだ!?」
その時だった。平将門の体が崩壊を始める。完全に復活していないので、大きすぎる闇を平将門の体が支えきれないのであった。
「平将門の体が崩れる!?」
「蛍ちゃん! 楓に感謝しなさい!」
「感謝? なんで楓に・・・まさか!?」
「蛍ちゃん! そのまさか!」
「平将門は楓の生体エネルギーで体を復活させたから、体の中は楓の細菌がいっぱい。楓の細胞が体の中にいたら、平将門は体を維持できなくなる!? なんて危険なことを!?」
「蛍ちゃん! その言い方はおかしいよ!」
「そうかな?」
平将門は楓の生体エネルギーを奪って復活した。その弊害が表面に現れた。戦いの中でも蛍と楓は、蛍と楓であった。
「体が崩れる!? 私は滅びるというのか!? 平家再興の夢が!? 私の夢が!?」
さすがの平将門も動揺している。せっかく復活した自分の体が崩れ去ろうとしているのだから。生きている時から考え、死んでからも考えた。そして後悔の念が、平将門を現世につなぎとめていた。その夢が終わろうとしている。
「蛍ちゃん! お腹空いた!」
「はいはい。帰ったらご飯をたくさん食べようね。」
「やったー!」
蛍と楓は、もう平将門に興味が無かった。きっと桜が祝勝会の手配をしてくれると想像していた。
「これしきで・・・こんなところで! 我が野望は終わらせんぞ!」
平将門は最後のあがきをしようとしていた。
つづく。




