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「守護霊 源頼家 憑依!」
蛍は自分になぜか憑りついている源頼家と共鳴することで、いつも以上の力を発揮することが出来る。全身から守護神の聖なる輝きを放ち、蛍光刀も青い光ではなく、周囲を照らすような聖なる光を眩しく放つのである。
「なんだ? その手品みたいな光は?」
目の前で蛍が輝く姿を見ても平将頼は動じない。というよりも信じない。
「俺の仲間にもいるわ。大道芸が好きな奴が。そいつと同じようなことを言うな。」
築のことである。大道芸が大好きな築なら目を輝かせて、光る手品の謎を教えてくれと迫ってくるだろう。
「バカにするな。私の速さも最速だが、刀の速さも最速。勝てると思うなよ。」
「悪いが俺の勝ちだ。俺はおまえに勝って、楓を救い出す!」
ついに真っ向勝負が始まる。蛍と平将頼は刀を前に出し突撃し力比べから始める。
「力はお前の方が強いな。」
「それはどうも。」
「だが、強い一撃でも当たらなければ意味がない!」
「なに!?」
一瞬で平将頼は力比べをやめ、蛍の胴に速い刀裁きで斬りかかる。
「避けろ! 蛍!」
蛍は無意識だが、平将頼の最速斬撃をかわす。憑りついている頼家が蛍の体を自然に動かしているのだった。
「助かった。」
「拙者に感謝しろ。感謝。」
「ありがとう。頼家。」
以前は戦った蛍と頼家の二人だが、戦いを重ねる度に二人の呼吸は合ってきている。
「そういうことか。一人では無理でも、二人なら私の最速の刀を見ることができ、かわすこともできるということか。おもしろい。おまえのような者と戦うのは、私も初めてだ。」
平将頼も蛍の変化を見抜いた。そして強いと認めた蛍と戦うことは平将頼にとっても楽しいことであった。
「聞いてもいいか?」
「なんだ?」
「妖刀を持っていたり、体は光る。それに源氏の背後霊までいる。おまえはいったい何者だ?」
「ただの通りすがりの者です。」
「真面目に答える気もないか・・・。」
「いつも通りに答えているだけです。」
少しだが敵同士の蛍と平将頼は、互いの強さを認めることで分かり合えた。それだけにお互いが戦うのが楽しみであり、強い相手に勝ちたいという気持ちが強くなった。
「俺がおまえを倒す!」
「望むところだ! 来い! 二人羽織り!」
これから何度も何度も蛍と平将頼は刀を交える。蛍が囚われた楓を助けたいという思いと、平将頼の新皇、平将門のために戦うという思いとは違い。二人は全力で戦えることを楽しんでいる様だった。
つづく。




