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「火車! 炎の大車輪!」
火車と藤原玄茂の戦いが始まった。先に攻撃を仕掛けたのは火車だった。
「火の車輪・・・当たらなければ、どうということは無い。」
藤原玄茂は軽やかにかわす。
「甘い! 同じことを繰り返す私ではありません! 大車輪・花火!」
火の車輪から火の玉が花火のように飛び散った。その火の玉は藤原玄茂を襲う。
「火の玉だと!? ギャア!?」
「やった!? 私でも勝ちました! 私は強敵です!」
火が燃え移り炎上する藤原玄茂。その光景を見ながら自分に自信を持つ火車であった。
「やるな。火車の奴。あれも大道芸に取り入れてみるか?」
「最後に花火を打ち上げたら、お客さんも喜ぶんじゃないか?」
築と雪オカマは火車の勝利などどうでも良かった。大切なのは大道芸に使えるかどうかだけだった。
「なかなかやりますね。」
「え!? 生きてるの!?」
炎の中から藤原玄茂の声が聞こえてくる。大車輪の炎では藤原玄茂は倒せなかった。
「化け物か!?」
「違うよ! 妖怪だよ!」
「あ、そっか。」
「もう、築ったら。」
「ハハハハハッ!」
築と雪オカマには他人事であった。だって戦うのは火車だから位にしか二人は思っていない。
「私の炎でも焼けないとは、あなたはいったい何者ですか!?」
「私ですか? 私の正体は・・・。」
炎をかき消し中から、亀と蛇が合体したような化け物が現れた。これが藤原玄茂の正体であった。
「中国から海を泳いで日本に漂着した迷い亀! 玄武です!」
なんと藤原玄茂は外来種の亀、玄武であった。
「玄武だって!?」
「築? あいつを知っているの?」
「知らん。」
「私も知りませんよ。」
築も雪オカマ、火車も中国の有名な亀のことを知らなかった。
「私のことを知らないだと?」
玄武の自尊心が築たちの言葉に傷ついた。
「知らん。おまえは迷子なのか?」
「そうです。可哀そうな迷子です。」
「中国に帰りたいよな?」
「はい。故郷に帰りたいです。」
「なんか良い亀さんですね。」
「あなたたちも亀でないのが残念な人間です。」
なぜか築たちは玄武と会話ができた。別に戦わなくても良いと思えるほど。
「しかし私は新皇様に拾われた亀。恩があるので・・・死んでもらいます。」
「なんて律儀な亀なんだ。」
「私は感動したよ。」
「玄武さんは良い亀です。」
玄武は平将門に拾ってもらった恩があるので、あくまでも築たちと戦うつもりである。
「いくぞ!」
「戦うしかないのか!?」
こうして築たちと玄武の戦いが始まった。
づづく。




