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「ふっふっふ。」
ここは相模の国。雪オカマが一人で不気味に笑っていた。
「築が帰ってくる前に、私一人で相模の国の新皇の手先を倒してしまえば、私と築の愛の相模旅行ができるよ!」
雪オカマの頭には、幸せのお花が咲いていた。
「それは良いわね。相模は素敵な所だから夫婦の旅行にはいいわよ。」
そこに綺麗なお姉さんが現れた。
「夫婦旅行!? いや!? あの!? そうですか? 夫婦旅行にいいんですか?」
雪オカマは夫婦と言われて、ついつい顔が嬉しくてにやける。
「あら? 意外に単純なのね。」
「はい?」
ここで初めて有頂天だった雪オカマは綺麗なお姉さんを見る。
「女の臭いがする。あなた、オカマじゃないのね。」
「誰がオカマだ! 私は女だ!」
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
雪オカマ・・・雪女と雪男は有名なので避けた結果が雪オカマという悲劇的な命名であった。
「はあ!? 私は名乗っていないのにどうして私の名前を知っている!?」
「今更そこに気づく?」
「あなたは何者のなの?」
「私? 私は平将文。」
「た、平って!?」
「そう。私は相模国の相模守なの。」
綺麗なお姉さんの正体は、新皇、平将門の配下、平将文であった。
「お、女!? 女の守り人もいるの!?」
「そうよ。女が守り人で悪い? あなたもオカマでしょ?」
「誰がオカマだ! 私は、元々、女だ!」
「あら? 意外と楽しい。」
平将文は雪オカマをからかって面白がる。
「あなた。新皇様に仕えない? そうすれば女でも平等に扱ってくれるわよ。」
「本当ですか!?」
「本当、本当。オカマなんて言われなくなるわよ。」
「やったー! 祝! オカマ卒業!」
有頂天に喜ぶ雪オカマ。雪オカマにとって、オカマ扱いされることは日々の生活で屈辱なのであった。
「・・・でも、断るよ。」
あっさりと新皇の軍門に降ると思われた雪オカマは平将文の誘いを断る。
「ど、どうして? せっかくの良い話よ?」
良い条件の話を断られ理解に苦しむ平将文。
「だって、私は、私を女扱いしてくれる男を見つけたから。」
雪オカマは築に出会って、女として生きる喜びを知った。だから簡単には新皇の手先にはならないのならないのだった。
「え!? 彼氏がいるの?」
「はい。私は幸せです。」
勝ち誇ったかのように微笑む雪オカマ。
「あっそう。私、オカマ扱いされたことがないから、あなたの気持ちは分からないわ。」
交渉は決裂した。そう言うと平将文は鞘から刀を抜く。
「オカマに負ける屈辱を味合わせてやるよ。」
雪オカマも戦闘態勢に入り、周囲に冷気をたた漂わせ始める。
つづく。




