24
「師匠!?」
「おっさん!?」
蛍と楓は平将門の登場に驚くが安堵もする。
「誰が師匠だ。情けないな虫。相手が自分よりも強ければ諦めてしまうのか?」
「そ、それは・・・。」
蛍は平将門の問いに言葉が詰まる。
「おっさん! 蛍ちゃんをいじめるな!」
「んん?」
「蛍ちゃんはよく戦った!」
「分かった。分かった。私は虫をいじめに来たんじゃない。助けに来たんだからな。」
「それでこそ、おっさんだ!」
平将門も楓の自由言動には勝てなかった。
「おまえはよくやった。あとは私に任せろ。蛍。」
「え?」
蛍は利き間違いかと思った。しかし聞き間違いではない。平将門は自分のことを蛍と名前で呼んでくれたのだ。内心蛍は嬉しかった。
「平家か。」
「如何にも。私は平将門。そういうおまえは源氏の源頼朝だろ?」
「拙者は源頼朝。この者たちを誑かしているのはお主か? いったい何を企む?」
「企む? 人聞きが悪いな。私は亡き平家。恨みのある鎌倉幕府を倒そうとして何が悪い。」
「それだけではあるまい。本来ならお主も生前の活躍が認められ、守護霊や神の使徒になれたはず。何故、悪霊になっている?」
「詮索はそこまでにしてもらおうか。お互い武士同士。刀で決着を着けようじゃないか。」
平将門は小鳥丸を鞘から抜き構える。
「いでよ! 大ガラス!」
平将門の刀から大ガラスが召喚する。
「化け物を呼び寄せるとは・・・まさに悪霊!?」
源頼朝は平将門の能力に驚愕する。
「鎌倉幕府を守る源頼朝を倒すんだ!」
「カー!!!」
大ガラスが源頼朝を磨けて飛んで行く。
「愚かな・・・。」
大ガラスの急速接近にも源頼朝は平然としている。
「なに!?」
一同は目を疑った。一瞬で二刀流の源頼朝に大ガラスが斬られた。
「拙者を倒したければ、お主自らが戦うことだ。」
源頼朝は平将門を挑発する。
「望むところよ!」
平将門は自ら突進し源頼朝と刀を交える。
「安らかに眠っていれば良いものを。」
「それはお互い様だろ! おまえだって霊じゃないか!」
平将門と源頼朝の激しい斬撃の飛び交う戦いが繰り広げられる。
「す、すごい!? これが歴史に名を残す者の戦い!?」
「おっさん! 強い! 拙者も強い!」
蛍と楓も2人の戦いに見入っていた。
「何をしている、バカ虫!」
「はい!?」
「私がこいつを引き付けている間に先に行け!」
平将門は体を張って、蛍たちを鎌倉幕府に行かそうとしている。
「おまえには生き返らせたい人がいるのだろう? なら、自分の気持ちに正直に進め!」
「し、師匠。」
「早く行け! 私もいつまで足止めできるか分からない。行け! 行くんだ蛍!」
「・・・分かりました。」
蛍は、この場を平将門に任せ、先に進むことを決める。
「行くぞ。楓。」
「は~い! 蛍ちゃん!」
蛍は楓の手を取って先へ進む。
「それでいい。それでこそ、私の望みが叶う。」
平将門は蛍が先に行ったのを見届けて安堵した。
「打倒! 鎌倉幕府!」
「蛍ちゃんと一緒! 蛍ちゃんと一緒!」
決意を新たに蛍と楓は鎌倉幕府に向かう。
つづく。




