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蛍光刀 いつ蛍が光るか?  作者: 渋谷かな
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18

「問題・・・それは鎌倉幕府側にも、私同様に悪霊がいたということだ。」

「なんですって!?」

「正確には、鎌倉幕府を守っている守護霊とでも言った方がいいだろう。」

「守護霊!?」


霊は悪霊だけではない。守るために霊もいるのだ。


「そうだ。彼らは強い。源頼朝、源頼家、源実朝の3人の征夷大将軍の守護霊だ。」

「3人も!?」

「現在の鎌倉幕府は亡き源頼朝の妻、尼将軍と呼ばれている北条政子が最高権力者だ。北条氏は執権を代々継承している豪族だ。」

「女?女が1番偉いのか?」


この武家時代に女が強いというのが信じられない蛍。


「権力とは、何かを作る時は一つにまとまるが、得るものを得てしまえば不要なのさ。」


平将門は、栄華を誇った平氏なので、権力の儚さ、権力を維持することの難しさを知っている。


「死者を生き返らせる方法は、3人の守護霊を倒すこと。単純だろう?」

「簡単に言う。」

「悪いが私は悪霊でね。私には守護霊は倒せないんだ。相性が悪くてね。」

「相性?」

「霊と霊が戦っても、呪い合うだけで意味がない。やはり生身の者が霊と戦って打ち勝つことに意味がある。」

「そういうものですか?」

「そういうもんだよ! 蛍ちゃん!」


昼寝から楓が目を覚ました。


「そうだね・・・ん!? 目を覚ますな! クソガキ!」

「蛍ちゃん! 目を覚ましたんじゃないよ! 起きただけだよ!」

「・・・か、勝てん。」

「ワッハッハー! 楓は強いのだ!」


楓は寝起きから元気全快の女の子だった。


「そうだ。お嬢ちゃんは強い。」

「オッサン! 蛍ちゃんより見る目があるな!」

「だろ? 蛍は夜に光る虫だからな。」

「虫・・・俺は虫だったのか。」

「蛍ちゃんは虫! ワッハッハー!」


落ち込む蛍の周りを元気に楓が走り回る。


「落ち込んでいる暇はないぞ。蛍。死者を生き返らせたいなら、鎌倉幕府を倒しに行くことだ。」

「は、はい。」

「大丈夫か? おまえより楓の方が頼りになりそうだ。」

「蛍ちゃん! 楓の勝ち!」

「俺はどうせ虫ですよ・・・。」


蛍は根に持つタイプだった。


「だが、今のおまえでは勝つことは難しいだろう。」

「え?」

「それほどに3人の守護霊を倒すことは難しい。」

「それじゃあ、どうすれば!?」


蛍と守護霊との戦いは厳しいものになる。


「私がおまえに剣の使い方を教えてやる。」

「稽古をつけてくれるんですか?」

「そうだ。私がおまえを強くしてやる。」


蛍は平将門に稽古をつけてもらうことになった。


「蛍ちゃん! 良かったね!」


いつも明るい楓であった。


つづく。

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