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東方防衛戦4

「おぉらあぁぁぁぁっ!!」


 大振りとも言える一閃がハイオークの胴へと襲い掛かる。

 帯電した一振りは放電して周囲に雷撃を迸らせる。


「ブガァ」


 ハイオークの胴を薙ぎ払い、勢い余って隣のアクアリザードを真っ二つ。

 電撃は周囲の魔物に等しく降り注ぎ、幾らかが麻痺していた。

 ぶっつけ本番だったけど、結構使えンなこの魔法。


 一振りで数匹撃破、さらに電撃により無数の魔物が行動不能に陥る。

 行動不能の魔物はこっちの伏兵部隊がなんとかするので放置してもいいようだ。

 あたしのやることといえば、大振りに大立ち回りで敵の注目を集めつつ、多くの敵を行動不能にすることだ。


「クラッシュザンバーッ!」


 振り下ろす斬撃と共に衝撃波が周囲に拡散。さらに前方には遥か遠くまで斬撃が届いていた。

 今ので十体くらい倒したか?

 よし、この調子!


 が、急にあたしの周囲から魔物が消えた。

 変だ。と思った時には一斉に魔物からの攻撃が来る。

 四方八方からの攻撃に、あたしはさすがに危機を感じ、ムーブの魔法で緊急回避。

 時間がなかったがなんとか東門を選択する。


 次の瞬間、あたしの目の前にアルテインの後頭部が見えた。

 どうやら戦線から一瞬にして東門前へと瞬間移動したようだ。

 アルテインのヤツ、足手まといになるからってここまで戻っていたのか?

 ああ、あのゴブリンに無理矢理連れてこられたみたいだな。


 なぜか雌ゴブリンと熱に浮かされたように見つめ合う少年は、背後のあたしに気付いて振り返る。

 さっきまで前線にいたはずのあたしが自分の後ろに居る事に気付き、口を開けたまま思考停止していた。

 追及されるのも面倒なので、あたしは声を掛けることなく魔王軍へと駆け寄る。


「一閃!」


 未だサンダーブレードの魔法の効果が乗った剣は、敵を横薙ぎにした瞬間、周囲にまで飛び火する。

 雷撃の雨に穿たれた魔物は、突然背後から仕掛けてきたあたしに驚きながら麻痺状態になる。

 それもそのはず、こいつらは丁度ついさっきまであたしに一斉攻撃を仕掛けていた魔物たちだったのだから。


 にしても、随分と統制が取れている。

 どうやら司令塔がどこかにいるようだ。

 といっても、この敵の多さじゃ簡単に見つけられそうにはねぇけど。


 ……いや、待てよ。

 こうやって意思統一が出来るてるってこたぁ近くに居るっつーことか?

 なら、この周囲を片づけるだけで十分かも知れねぇな。


「乱れ雪月花!」


 本来は単体用攻撃らしいが、こんだけ敵が密集してンなら巻きこめるだろ。

 敵がまた散開しないうちに、あたしは滅多切りのスキルを使いそこいらじゅうの魔物たちを白き花びらへと変えていく。


 すると、魔物たちの合間に、見た事も無い魔物を発見した。

 半透明のカプセル状とでもいえばいいのだろうか? 脳みそが透けて見えるそいつは、タコのような足を這わせて周囲から隠れるように移動していた。


 他の魔物が殺到して来る中、そいつだけがあたしから逃げるように行動していたのだ。

 となれば、もう確実だろう。

 司令塔、見つけた!


「そこだっ」


 大地を蹴って魔物たちの頭上を飛び越え一気に距離を詰める。

 接近と共に剣を繰り出し司令塔らしき魔物に叩き込む。

 が、鈍い音と共に外骨格で止まってしまった。意外と硬いらしい。


 ならば、硬いモノを破砕する技を使えばいい。

 即座に思考を切り替えスキルを声高に叫ぶ。


「秘剣・斬鉄!」


 エクセルカリバーが赤い光を放ちカプセル型の防壁に叩き込まれる。

 すると今度は抵抗らしい抵抗も無く、嫌にすんなり刃を届かせ、袈裟掛け斬りに切り落とす。

 よし、これで統率が無くなったはず。


 と、思ったのだが、魔物の合間に同じよう容姿の魔物が見えた。

 どうやら複数存在するようだ。

 思わず舌打ちしつつも見つけた魔物を倒すべく、周囲の魔物を粉砕しながら突き進むあたしだった。


 どうやら新種の魔物だから司令塔というのは間違いらしい。

 こいつらはただの魔物なのだろう。あるいは何かしらの役割を持っているのかもしれないが、司令塔ではないようだ。


「勇者様、左です。左側に怪しい魔物がいます!」


 不意に、プリンの冷静な声が聞こえた。

 なぜここにあいつが? 西門に向ったはずじゃ?

 なんて思ったのだが、すぐに気付いた。

 西門は、既にカタがついたという事に。

 おそらくあの竜巻を使った魔術師か何かの人物によって殲滅したンだ。


 そして余力の残ったプリンが助っ人に来たようだ。

 いや、彼女だけじゃない。

 ナットウなんとかも戦場に参戦しているし、向こうに出張っていた魔物の一部もこちらに来ている。全員じゃないのは西門の警備と哨戒のために数体残ったためらしい。


 よし、あいつらが戦えるならあたしが狙うのは司令塔らしき敵だけでいいだろう。

 プリンが言っていた魔物を探し、あたしは魔物の群れへと分け入ったのだった。

人物紹介(仮)


 手塚至宝

   勇者


 部隊構成(仮)


  魔王軍

   第一部隊 機動部隊(魔獣のみの構成)約2万 壊滅

   第二部隊 騎馬部隊(魔獣に騎乗した魔族)約2万 壊滅

   第三部隊 歩兵部隊(魔族のみの構成)約4万 残り約6千

   第六部隊 巨人部隊 約84体

   第八部隊 南方奇襲部隊 約2万5千 残り約6千

   第九部隊 西方奇襲部隊 約2万5千 竜巻により壊滅

   第十部隊 東方奇襲部隊 約2万5千 残り約2万

   第四部隊 重歩兵部隊(高ランク魔族のみ)約1万 残り約98体

   第五部隊 巨大獣部隊(攻城用・魔獣魔族混合) 約2千6百体

   第七部隊 精鋭兵・魔王 約百名


  フルテガント王国軍


   第一部隊(王国軍冒険者人猫族混合) 約5千名

   第二部隊(勇者王国近衛兵暗部精鋭兵等)約9百名

   魔法部隊(王国軍冒険者エルフ族混合) 約7百名

   負傷者               約2千名

   死者                約3千名

   完全死               665名

   医療部隊(王国軍冒険者妖精族混合) 約5百名

   南方防衛部隊(魔法・医療部隊混合) 約5百名

   遊撃部隊テイムモンスター25名

   竜部隊(赤龍王と黒竜は含まず)13名

   伏兵部隊・西            970名

   伏兵部隊・東            630名 + 4名

   行方不明                1名


 魔王軍戦経過報告(仮)


 ・大井手真希巴、ヌェルティス、増渕菜七による広範囲魔法での先制攻撃。


 ・三人の退却後、魔王軍機動部隊(獣部隊)を罠に嵌める。


 ・魔法部隊による追い打ち。


 ・機動部隊壊滅。


 ・龍華出陣。敵軍中央(重歩兵部隊)にて無双開始。


 ・機動部隊の後詰、騎馬部隊と第一部隊が激突。


 ・騎馬とさらに後詰の歩兵部隊が合流。


 ・綾嶺の自業自得な危機で超幸運効果発動により大井手が助っ人に入る。


 ・重圧魔法が無くなり騎馬部隊が本格的な行動を開始。


 ・大井手が持ち場に戻り魔法再開。


 ・騎馬部隊と歩兵部隊の一部が左右の森へと侵入。遊撃部隊が迎撃。


 ・巨人部隊最前線に出現。


 ・巨人部隊一つ目兄貴たちによる一斉射。


 ・増渕により一斉射の防衛成功。体力が尽き増渕死亡(仮死)。


 ・巨人族対巨大宇宙人&竜族


 ・南方防衛戦


 ・西東より新たな奇襲部隊出現


 ・伏兵出現


 ・西方防衛戦


 ・東方防衛戦


   ↑いまココ

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