- C 1357話 農民プレイの、5 -
土妖精王。
サービス開始の何週目かに唐突に始まった妖精王国ガチャ。
妖精王オベロン・フレームを筆頭にした、例の沼ガチャだったんだけど。
目玉が分散され過ぎて、結果的に天井が無かったというオチだ。
ガチャのような運ゲーは海外には受け入れなかったんだけど。
どうも裏では人気の高いコンテンツのようで。
みんなギャンブルはほどほどに。
手足が短いドワーフの人気はSNSで拡散された後に盛り上がった。
たしか...『可愛い』だったか。
武装はエグイもんだったけど。
その見た目だな。
小さなお爺ちゃんがハンマーに振り回されてる映像が出た。
意図して創られてるのが分かる代物だったけど、ね。
何でバズるかなんて誰が思うだろうか。
◇
装甲車から飛び出した黒い影は跳躍して、拡声器を持ったフレームの頭上へ。
『ワシの獲物じゃー!!』
装備・爆発波状槌は、初期装備のSSRになる。
フレームよりも武器がそのレベルに到達するようになったのは、2週目以降のガチャからだ。
フレームの集める難易度より、武器なら緩和されるのだと思ったんだろう。
だが、そんな事には成らなかった。
爆発波状槌の強化前とか、偽物も混じってたからねえ。
それまでにもトール神の雷神槌が追加されて大騒ぎになったっけ。
雷撃系魔法に準ずる威力の雷を武器が纏って物理攻撃2倍とか。
ほぼクリティカルだってナーフされた。
ナーフされて2倍なのだから、最初の一撃は何倍だったのか。
派手な爆発が装甲車の前方で起きる。
馭者の少年にも石礫が飛んできたので車中に潜り込んだ。
「ボクにもスリップダメージ入るからあー!!!」
爆発の直撃は物理攻撃1.5倍に。
ナーフされてないけどマイルドになったのは、他の武装のやらかしに由る。
主にゲーム運営側のだが。
スリップダメージは直撃を受けなかったプレイヤーに炎症や、衝撃波、石礫などのオマケになる。
毎秒100ほどのダメージが20秒続く。
レジストしないとHPゲージが1本あっさり消える威力だった。
生身に当たると即死判定。
『まあ、最悪即死したらワシが手ずから蘇生してやるわい、な』
再び、少年に悪寒が奔る。
「うわああ、やだあ~」
ひゃひゃひゃって嗤う老体風。
フレームに引っ張られてる感じもする。
ロールかも知れないけど。




