- C 1319話 騎士王とポンコツな円卓 4 -
「――システムはそんなに難しいものではない。適所に必要な人材と、その指示に素直に答えてくれるチームがあれば傭兵団抜きでもすぐに要領を覚えて出来てしまうだろう!!」
なんて切り出して。
「そこをなんとか。探し人が見つかっても...(上目使いに)辺境領に残るとかそういう選択肢はないかな? 待遇には客将くらすを用意しちゃうよ!! わが領民たちもあなた方に好意をもっているし」
凄い歓迎っぷりだ。
ヒト種族だってことは明かしてある。
それでも、だ。
ここのエルフは、
『それがどうした? なんの障害に成りえるんだ!?』
って、吐いちゃってた。
えっと、この領境では今も小競り合いがあるんだけど、ね?
それはソレ。
これはコレ。
てな具合に分ける事ができる。
つまり。
ウナさんの差配能力が予想以上高度だった。
今までも後方支援能力に長ける人材がいなかった訳じゃない。
世が乱れる時、乱世に見合った伏龍なる人材は現れるのだけど、とびっきり優秀な人材が出てきても。
人心を掌握し烏合の衆をまとめ上げるような将軍級が一緒に育たない。
ここがエルフ族の限界みたいなものらしい。
◇
辺境伯爵領が国から受注した公共事業のうち。
島の自浄作用でいわつる“自己再生”の兆しは今のところ見つかっていない。
これは王国の学者連中も「研究対象だ!!」と鼻息の荒い事態になっていて――しばらく目が届かない飛び地の整備計画が本格的に見直されるという長期の国家運営にまで影響を与え始めた。ゆえに、人探しが一段落ついたのちも、メイプルシロップ傭兵団こと、カエデらの勧誘が今の辺境公主がとるべき一手となってた。
王国の長期計画ってのは軍部が独占してた事業だ。
受注しておいて時々整備するを繰り返し、人気も信用も称賛さえも受けて。
戦争継続をも口実にした。
国家経営にまで口を挟むことが彼らの最終目標なのだ。
いわゆる~
派閥だな。
一応、軍部には継承権が二桁の者が多く所属している。
これは噂ではなく、将軍クラスがその地位に封じられているからだ。
何の実績もなく血統が高いという理由なので、一般の職業軍人からすると受けが悪い。
分断が可能な亀裂の一つ。
現時点で――
再考するという意味で、凍結された継承権一位の皇太子・宰相派閥。
継承権二位と三位は事実上、放棄を届け出て封領に閉じこもってるので表に出ないけど。
彼らは中道の穏健派だ。他の部族間交流において真価を発揮している。
双子の姉弟だが。
継承権は姉にあって第四位。
女王候補かな。
新しい貴族たちにはウケがいいんだけど。
残念ながら盤上に上がるには少し力不足のようだ。
始祖王家がひとつ、スポンスハイム公の手駒・獅子王オラニエ。
継承権七位の公主と番になって、王国の伯爵号に封じられている人物。
ちょっと癖があるようだけど。
スポンスハイム派ってことで、冒険者組合が抱き込まれてるっぽい。
我らがクレイル辺境伯の勢力は、無。
いあ、無害扱い。
「えー、叔母様の後釜ってコトでしょ、やだー」
後釜って。
いや、言い方。




