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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
幻の島、アヴァロン
2455/2537

- C 1306話 敢えて名付けよう、其は 1 -

 この島は生きている――


 かつて島大陸を作り、これを覆い隠して。

 いつか人種族とともに同じ世界で生きていけるようにと、祈った魔女は()()()()から力を分けて貰えるような仕掛けが整えられた。

 契約なのか、楔なのか、呪いなのか。

 その時点では、ひと滴の力だったようだけども。


 口伝はかく語り。

 やがて力は結晶へと変貌する――


 星の内海に繋がる精霊石だ。

 アヴァロンの動力源であるともいえるし。

 生命の源と言ってもいい。

 これが放出するのがマナで、魔女の計画ではある一定のサイクルでマナは薄まって。

 消失するはずだった。


 その時には、地表の人々の手からも()()が消えていると予測してたからだが。

 これはあっさりと否定された。

 いや、魔女の千里眼が違う世界を見ていた可能性がある。

 精度の問題か、角度、或いはポンコツだったからか。






 いずれにせよ。

 魔法という便利な力と、マナという生命の源は島を変出させるのに十分な力があった。

 もっともエルフ達にとっては濃度が薄かったから、不死にちかかった肉体が100年程度で寿命を迎えるという変質に繋がった。


 この流れに抗う事態も起こる。

 戴冠式に行う、精霊契約だ。

 これはそもそも根源に遡って、自らの魂に問う議式なので――妖精だった時の、マナを取り込み不老の耐性獲得に一枚貢献してしまってた。

 古い儀式を引っ張り出してまでも、エルフはエルフであり続けたかったらしい。

 魔女の想いを裏切ってまで。


 王族は市民にとって、種族の象徴というか。

 不老で長命であるというのは矜持のようなものらしい。

「そういう考え方があるよって、こと」

 女王のきさくな発言。

 王族は生まれた直前にも精霊が舞い降りて、仮契約を結んでいく。

 戴冠式ではその仮契約が正規のものになるってことだ。

「それも、精霊石の力ってこと?」


「精霊石の存在が知られてるとして、」

 王国市民は御伽話として自らに刻み込んでいるわけで。

 マーガレットさんがソレを知ってるレベルとして...

「見てみようと思ったりしなかったのかな?」

 うん。


「ボクがマーガレットの立場だとしたら、見なくても肌感覚で実在は分かると思う。そのあとで、何をするかが重要だと思うよ!!? 壊し方、壊したらどうなるか、んにゃ、もっと大きくしようとするか...」

 マルが腕を組む。

 頬をリスのように膨らませて、

 深く、深ーく考えこむ。

 で、

 寝た。

 ああ、吐息を立てて寝ちゃったなあ。


 おーい。

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