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ハイファンタジー・オンライン  作者: さんぜん円ねこ
陽炎戦記
1213/2523

ちょっと休憩を

 ボクは靴下を履こうと、そう、履きたいのに履けない時がある。

 なんて言うかさ、左足から始めたんだけと――座った拍子に背中からコロンって転がると、起き上がる間もなく再び、左向きにコロン、コロン、コロン......。

 何の冗談かって思うじゃん。


 でも冗談抜きで、コロン、コロン、コロン......って転がってひと回転sぢて元の位置に戻ってきた。

 それをさ戸口の高い位置から、ハナ姉が見てた訳。

「お姉ちゃんが手伝ってやろう!」

 とか言ってくれるのを内心期待するじゃない?


 いやいや。

 ないんだよね、そういう時って。

 っ面白いなあって。


 糞!


 パンツ見せ損じゃん、そんなの。

 で、しかもまだつま先までちゃんと通って無いんだから、癪に障るというか。

「なあ、マル」


「ん?」

 お、やっと手伝ってくれるの?

「スジが綺麗に見える」


「アホかー! いや、お前の頭はくるくるパーかーっっっ!!!!!」

 って姉に怒鳴っても...

 ハナ姉が眉間に皴寄せてる。

「まったく...マルの愛情表現も、豊かだな」

 違うよ、ぜんぜん違うよ。

 愛情とかそんなものじゃないよ。

 ボクは、ボクの窮状を鑑みて、手伝ってくれる優しい姉が欲しいんだよ。

 靴下もロクに履けない可哀そうな妹のパンツを見ながら『お前のスジ、縦にくっきり割れてて綺麗だな!』って感心する姉は、ノーサンキューだって話だよ。

 いやいや、そもそもだよ。

 ボクのスジで興奮する姉もちょっとなあ。

 裸足で靴履いたらさ、エサちゃんみたいに足が臭くなるんだよね。

 それを嗅ぐとか、そういうの無いから。

「よし!」

 おお、なんか柏手打って、ハナ姉の表情が明るくなった。

「姉妹のスキンシップを始めるか!」


「ちっがぁぁぁぁ~う!!!」

 って休日の半分がこうして終わった。

 ボクは靴下も履けずにベッドで失神させられ、シーツに特大の世界図を描かされた。

 満足そうにティータイムを取る姉とはもう、対照的だった。

《マルのやつ溜まり過ぎだぞ...》

 ってほくそ笑むハナ姉の口の中から縮れ毛が出てきて、再び微笑んでた。

 あー、もう。

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