第八十〇話 魔導の塔のレベル設計
「じゃあそろそろ行こうか。」
全員分のブレストを終わらせて、僕は、やっと次の階に行くことにした。
今までの、戦い方を整理してお置かないと、次の階で苦戦するような気がしたからだ。
全員で、戦えるようにならないと、これからの戦いはきつくなる。
この塔のレベル設計を見ているとそんな気がしていた。
初心者に優しいコースではない。
常に大きなレベルアップが求められる。
出てくる敵はシンプルなのだが、数が一気に増えて、次の階では、同じ戦い方は通用しなくなる。
そういうレベル設計がされている。
明らかに人為的な設計だ。
僕の場合はここまでの難易度にはしないが、そういう設計をする人も知っている。
僕の会社にはそういうレベル設計もするようなエンジニアもたくさんいたからだ。
近年はプログラマーといっても、プログラムだけ組んでいればいいわけではない。
お客さんの動きも考えたレベルデザイン、UI、UXを考え必要がある。
ソーシャルゲームなんかは数字が出るジャンルなので
数字を元に施策を評価するなんてことも、ブログラマはやることが多いので、いろいろな流派がある。
いわゆるレベルデザイン、設計思想。
いままでの、配置で、そういうものがだんだん見えてきていた。
この人は、プレイヤーを信じて、強めの設計をしているようだ。成長度をかなり高めに見ている。
そういう事をなんとなく感じていたので、いままでのまま、なにも考えずに上に向うのは、危険だな、と感じていた。
今までの5階までの、この魔導の塔は、ソーシャルゲームで言うところのチュートリアルにあたるはずなのでそれでも、そうとう簡単にしてあるはずなのだ。
それでこの難易度。
一切、登らせないというわけでもない。
ギリギリ登れるような設計になっている。
なので完全に拒んでいるわけではない。
つよくなって上がってこいという思想を強く感じる。
5階ごとにボスが出てくるところもそうだ。
さっきの風の精霊シルフくんなんかも、かなり楽しんでいた。
殺伐と殺しにかかって来たわけではない。
あくまでスポーツとしての格闘のイメージがあった。
ただ、失敗するとすぐ死んでしまうタイプの危険なスポーツであることは間違いないが。
ここから先はかなりきつくなる。
なので、ここで、みんなの戦力解析をして、意識を高める必要があった。
一撃死とかはこまる。
次の階はきっちりきをつけて、次に進んでいきたいのだ。
「よしいくかァ」
ガルクが方をストレッチしながら、僕の声に応えて、そう言った。
「はい、行きましょう」
ラクスも、僕の声とガルクの声に答えるように立ち上がった。
「いきましょう」
ぴょんと飛び跳ねて、ミコルちゃんも言った。
そして、次の階に上がっていった。
敵の姿を最初に確認したのはガルクだった。
「こいつはまた、強そうだなァ。」
そう言った。




